太賀&吉田羊、ゴスペラーズのサプライズ歌唱に大感激「泣いちゃう…」

映画
2018年10月31日

映画『母さんがどんなに僕を嫌いでも』完成披露試写会 11月16日(金)公開の映画『母さんがどんなに僕を嫌いでも』の完成披露試写会が開催され、主演の太賀、吉田羊、御法川修監督が登壇した。さらに、サプライズでゴスペラーズが登場し、主題歌「Seven Seas Journey」をアカペラで披露した。

 本作は、原作者・歌川たいじが実体験を基につづったコミックエッセイを映画化。親からも友達からも愛されたことがない青年が、壮絶な過去を乗り越えて、自分を拒絶してきた母の愛をつかみ取るまでの奇跡の実話を描く。主人公・タイジを太賀、タイジを心身ともに傷つけてしまう母・光子を吉田羊が演じる。ほかに森崎ウィン、白石隼也、秋月三佳、木野花らが出演。監督を務めるのは御法川修。主題歌「Seven Seas Journey」はゴスペラーズが本作のために書き下ろした。

 歌川たいじという実在の人物を演じることについて、太賀は「歌川さんの実人生を演じるというのは簡単なことではなくて。はたから見たら壮絶な人生を経験されていて、でもこの物語の本質は悲しい出来事だけをピックアップしているのではなく、それをどう乗り越えていくかという生きるうえでの力強さだったり、人と人とが寄り添いあう喜びだったり、そういうものが描かれています。僕がこの役を演じるうえで、実際に歌川さんが感じてこられた喜びも悲しみも、一つとしてこぼすことなく丁寧に演じたいなと思って演じました」と語った。

 タイジの母親・光子役を演じた吉田は「実在する人物ということで、歌川さんからお母様に関するエピソードをいくつか聞かせていただいたのですが、どうしてもお母様が虐待するに至った経緯が理解できなくて、どう演じたらいいのだろうと思っていたんです。でも歌川さんは話の最後に必ず『でも、一生懸命生きた人だったんです』って笑顔でおっしゃるんですね。その歌川さんの想いを私は伝えていけばいいんだと。私が未熟に母親役を演じれば演じるほど、逆説的に、それでも息子は母の愛を求めて愛しているんだということが、色濃く伝わればいいなと半ば願うような気持ちで演じさせいただきました」と振り返った。

 御法川監督は「どんな人だって、みんな振り返るのが辛くなるような記憶や傷を抱えていると思うんですよ。それを切り捨てるのではなく、うれしいことも悲しいことも全部自分を形成してきたものなんです。だから今、現在進行形で得られた友情や優しい気持ちがあるんだったら、かつて愛されなかった自分の意識に自分の中で渡してあげることができる。“人生は循環する”という気づきを原作から得られました」と、映画に込めた思いを語った。

 そして、キャストの2人と来場者へのサプライズとして、主題歌を担当したゴスペラーズが登場。太賀と吉田は驚きのあまり思わず顔を見合わせた。ゴスペラーズが完成披露を迎えたキャスト・スタッフへのお祝いとして主題歌の「Seven Seas Journey」をアカペラで披露すると、太賀は「完成披露でこんな気持ちになったのは初めてです!本当に素敵なものを見せていただいて、うれしかったです。素晴らしかったです、感動しました!」と興奮気味。さらに、来場していた原作者の歌川に向かって「歌川さん、良かったですね」と声をかけ、会場の笑いを誘った。

 吉田も「私もそう思ってたの」と話し「いや、ほんとにね…ごめんなさい、ちょっと泣いちゃう…」と思わず涙で声を詰まらせた。「歌ちゃんがお母さんの愛を諦めずに生き続けた、そして本を書いたおかげでこんなに素敵なギフトをいただけるんだと歌ちゃんがしみじみ感じているんだろうな、と歌ちゃんの気持ちになったら泣けてきました」と涙の理由を明かした。

 ゴスペラーズを代表して安岡豊は「愛すること、愛されることの両方が描かれています。どちらも決して一人ではできないことで、だからこその難しさと美しさがあると思います。そんな思いを込めて、我々ゴスペラーズの決して一人ではできないやり方で、この歌を歌わせていただくことができて光栄です」と主題歌を担当した喜びを語った。

 最後に、太賀は「最終的に歌川たいじという役を少しでもいとおしく思ってもらえるといいなと、登場人物がみんな愛されたらいいなと思います」と。ネグレクトを受けてきた一般人の「私は母と向き合うためにこの映画を観たい」というつぶやきを見たという吉田は「当事者の方にもこの映画を見ていただきたいですし、周りの方にも、こういう手の差し伸べ方があるのかというヒントにしていただけたらうれしく思います」と語った。

『母さんがどんなに僕を嫌いでも』
11月16日(金)より 新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座、イオンシネマほか全国公開

<STORY>
タイジ(太賀)は小さい頃から大好きな母、光子(吉田羊)に愛されないまま、壮絶な家庭環境の中で育てられた。耐えかねて17歳で家を飛び出し、一人で生きてきたタイジだったが、友人の言葉に動かされ、母と向き合う覚悟をする。大人になっても自分を拒絶していた母に歩み寄り、タイジは母からの愛を取り戻すために立ち向かっていく。

<出演>
太賀、吉田羊、森崎ウィン、白石隼也、秋月三佳、小山春朋、斉藤陽一郎、おかやまはじめ、木野花

原作:歌川たいじ「母さんがどんなに僕を嫌いでも」(KADOKAWA刊)
主題歌:ゴスペラーズ「Seven Seas Journey」(キューンミュージック)
監督:御法川修
脚本:大谷洋介
制作プロダクション:キュー・テック
配給・宣伝:REGENTS

©2018「母さんがどんなに僕を嫌いでも」製作委員会

下記の「CTAボタン」を設定することで、ユーザーがスマートフォンで記事詳細ページを開いた際に「続きを読む」の下に「CTAボタン」を2つ追加できます。上段「CTAボタン」に設定したものは上に表示、下段「CTAボタン」に設定したものは下に表示されます。
2025冬ドラマ最新情報まとめ2024→2025 年末年始・お正月特番一覧