トム・ストッパード作、堤真一&A.B.C-Z・橋本良亮W主演の舞台『良い子はみんなご褒美がもらえる』が2019年4月に上演されることが決定した。
本作は、舞台『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』『アルカディア』、映画『恋に落ちたシェイクスピア』などで知られる英国劇作家の巨匠トム・ストッパードが、俳優とオーケストラのために書き下ろした異色作。
彼の作品の特徴でもある言葉遊びと明瞭なユーモアと哲学的観念がふんだんに盛り込まれ、オーケストラがBGMや歌の伴奏を演奏する影の存在ではなく、劇中に登場するという斬新な作品だ。
この異色作に挑むのは、堤真一とA.B.C-Zの橋本良亮。演出には英国ロイヤルバレエを中心に世界的に活躍し、2014年にR.オリヴィエ賞を受賞したウィル・タケット。言葉と音と身体の持つ表現を最大限に引き出し、このストッパードの異色作の決定版を創作する。
<堤真一 コメント>
トム・ストッパードの作品は2年前の『アルカディア』に続いて2度目となります。今回はストッパードならではの知的なせりふに加えてオーケストラが奏でる音楽とともに表現していきます。僕にとってもオーケストラと一緒に芝居をするのは初めての挑戦となります。
「アレクサンドル」は政治犯にもかかわらず精神病院に収監されてしまいます。「社会の常識」から外れているとレッテルを貼られてしまった男がどのように自由を手にするのか、ストッパードが皮肉も込めてつくったこの作品をぜひ堪能してもらえたらうれしいです。
<橋本良亮(A.B.C-Z)コメント>
35人のオーケストラと舞台上で同じ空間に存在するというのがどんな感じになるのか、まだ想像があまりつかないですが、すごい事だなって思うし、うれしい気持ちと緊張感が非常にあります。舞台でオーケストラというと、どうしてもオーケストラピットでの演奏や伴奏をイメージしますが、この戯曲はそうではなく、芝居に参加している感じ。要するに役者とオーケストラのメンバーのみんなが主役なんだと思います。
僕が演じるのは、堤さんが演じる「アレクサンドル」と同じ精神病棟に収容され、自分の目の前に常にオーケストラが存在し、演奏していると妄想する「イワノフ」という役で、とても起伏の激しい役柄です。
今回、大先輩である堤真一さんとご一緒できることは非常に光栄で楽しみで仕方ありません。難しい題材ではありますが、堤さんの胸を借りて良い芝居ができるように、自分を信じて頑張りたいと思います。ぜひ多くの皆さんに劇場でこの舞台をお楽しみいただきたいと思います。
<演出:ウィル・タケット コメント>
今は『Every Good Boy Deserves Favour』を上演するのにパーフェクトな時ではないかと思います。
われわれが信頼を置くべき当局が、ますますわれわれが真実ではないと分かっていることを受け入れ、信じろと言い、権力者とわれわれの間の関係はますます張り詰めたものになっています。
今日の政治状況は、この芝居が書かれた1970年代の状況とは非常に異なるものかもしれませんが、われわれと真実との間の関係、われわれ個人としての自由、自由であるという感覚は、これまでになく複雑になってきています。
ストッパードの辛辣なウィットと、プレヴィンの親しみやすいが曲想的には難解な音楽の組み合わせが複雑な雰囲気を醸し出し、演劇構造の中で音楽とテキストが同じ重みをもって絡み合っています。
本作の設定は架空の、典型的な絶対主義国家ですが、自由のためにわれわれは何を放棄する心の準備があるのかについて、場所と時間の間を揺れさまよいながらじっくりと考えることができます。
俳優とオーケストラのための戯曲
「良い子はみんなご褒美がもらえる」
<STORY>
舞台はソビエトと思われる独裁国家の精神病院の一室。
誹謗罪で投獄された政治犯の男アレクサンドル・イワノフ(堤真一)と、自分はオーケストラを連れている主張する
精神病患者 アレクサンドル・イワノフ(橋本良亮)。政治犯と妄想に囚われた二人の男は精神病院で同室となるが…。
作:トム・ストッパード
作曲:アンドレ・プレヴィン
演出:ウィル・タケット
指揮:ヤニック・パジェ
出演:堤真一、橋本良亮(A.B.C-Z) 他
<公演日程>
東京
2019年4月20日(土)~5月7日(水)
@TBS赤坂ACTシアター
大阪
2019年5月11日(土)~5月12日(日)
@フェスティバルホール
<チケット料金(全席指定税込)>
東京 10,000円
大阪 S席10,000円ほか
前売開始:2019年2月9日(土)
お問い合わせ:パルコステージ
TEL:03-3477-5858(月~土 11・00~19・00/日・祝 11・00~15・00)
http://www.parco-play.com