映画「小さな恋のうた」の完成報告記者会見と完成披露舞台あいさつが行われ、主演の佐野勇斗(M!LK)をはじめ、森永悠希、山田杏奈、眞栄田郷敦、鈴木仁、トミコクレア、世良公則が登壇した。
本作は人気音楽バンド、MONGOL800の同名楽曲を基にしたオリジナルストーリー。昨年5月に行われたライブでメンバーから映画化することが発表されていたが、キャストや内容は今までベールに包まれていた。
主人公・真栄城亮多役を演じた佐野をはじめとするバンドメンバーは、クランクインの半年前から楽器の練習に勤しんだ。本作でベースに初挑戦した佐野は「楽器の経験は今までリコーダーぐらいしかなくて(笑)。ベースを弾きながら歌うっていうのが僕の中で大きな壁でしたけど、大好きなMONGOL800さんの曲を歌わせてもらうということで、失礼のないように死に物狂いでやりました」と話し、「クランクインの半年も前から準備させてもらえる作品はないです。その半年の練習があったからこそ5人の絆も深まり、実りある濃い時間になりました」と充実した表情を浮かべた。
バンドメンバー・譜久村慎司役の眞栄田は、本作で俳優デビュー。実の兄・新田真剣佑から「とりあえず1回やってみな」と後押しされ出演を決めたことを明かし、父・千葉真一には「本読みを一緒にしてくれたり、現場にも一度来てくれたり。細かいアドバイスをもらいました」と感謝した。そして「芝居は初めてでしたが、楽器の練習は皆同じスタートライン。そこだけは負けたくないという気持ちで頑張った」と本作へ込めた思いを明かした。
世良は「本当に彼らの中で曲が生まれて育っていって、聴くものを感動させていった。彼らの音楽が映画を育てているという実感を持てる、いいバンドでしたね。最高のバンドだよ」と称賛を送った。
会見後に行われた完成披露舞台あいさつでは、当日まで全貌は未発表だったにもかかわらず、会場は大勢の観客で埋め尽くされた。
バンドメンバー・新里大輝役の鈴木は「音楽に元々苦手意識があって、リコーダーや鍵盤ハーモニカの授業をサボってました(笑)」と告白しつつ「ですが、この映画を通して音楽の楽しさを知りましたし、バンドの素晴らしさも知ることができました」と満足気な表情を見せた。
眞栄田は「とにかくここにいるメンバーに支えられました。デビュー作でこんな素敵な作品に出合え、現場に恵まれたことに感謝しております…」と話したが、緊張で声が小さくなり、共演者たちからの「どうした!硬いよ!(笑)」とのツッコミで、場は和やかなムードに。そして、出演者それぞれが「撮影期間中は、深い話もして。友達以上の“バンド”になれた」と撮影を振り返った。
最後に佐野は「どれだけこの日を待ち望んだことか…」と喜びをかみしめながら、「伝えたいことがたくさんある作品で、1人ひとり感じることが違うと思うので、感じたことを周りの方に伝えてほしいなと思います。大自信作となっております!」と笑顔でPRした。
「小さな恋のうた」は5月24日(金)より全国ロードショー。