金曜プレミアム『今日、刑務所を出ます。~やり直したいオンナたち~』(フジテレビ系)が8月2日(金)後8時から放送される。
番組では、日本全国78ある刑務所のうち、11か所あるという女子刑務所から仮出所する3人の女性たちに、総密着日数553日間もの長期密着を行い、日本のテレビカメラとして初めて、受刑者の姿を刑務所の中から外に出るまでを追う。
恋のもつれで摂食障害になり、その結果、万引きをやめられなくなった窃盗の常習犯、親友から1億4000万円もの金をだまし取ったサギ師、17歳で出産後、5度に渡って刑務所に入った覚せい剤の常習犯。それぞれ犯した罪で刑に服し、そして社会に出ることになった女性たちにはいったいどのような人生が待っているのか。553日にもおよぶ長期密着の素材をつなぎ合わせることで、その壮絶でリアルな姿が見えてくる。
1年10か月の刑期を4か月繰り上げて仮出所した30歳の女性。20歳の頃から過食になり、食べ物を手に入れるために万引きを繰り返すように。6度の逮捕の末、実刑を受け服役していた。仮出所の日、迎えに来ていた母と涙の再会。これまでの挽回と親孝行を誓っていたが、仮出所から1か月が過ぎた頃、久しぶりに再会した取材班が目にしたのは、たばこをふかしながら早くも過食嘔吐が再開していると語る、驚くべき女性の姿だった。
さらに後日、自宅で取材していた取材班は、尋常ではない量のお菓子やパンを買い込んでいる女性を目にする。心配した保護司も医療機関での治療を進めるが、そのアドバイスも女性は受け入れようとはせず、その後取材班への連絡は途絶えた。いったい彼女はその後どうしているのか。
大手証券会社に勤めていた肩書きを使って架空のもうけ話を持ちかけ、友人も裏切るなど総額1億4000万円をだまし取った女性。3年6か月ぶりに仮出所することになった彼女は「これからはずるい生き方はしたくない。被害者に少しずつでもお金を返し、直接謝罪したい」と涙し、更生を誓う。
仮出所後、家族がいない女性は女性出所者が共同生活を送る寮へ。順調に再出発したように見えた女性だったが…。彼女は1億4000万円をどのように返済していくのか。当初「お金を返していく」と涙ながらに語っていた女性だったが、その後彼女の様子は一変する。
これまでに覚せい剤で6回逮捕、23歳の時から2年間隔で再犯を繰り返し、今回で5回目の刑務所生活となった女性。度重なる逮捕で息子とは絶縁状態に。今度こそは「振り出しに戻って、人生をやり直したい」と誓う女性。手に職をつけようと美容師資格を取得するため所内で訓練に励むが、試験の結果は不合格。しかし仮出所した女性は、美容室の見習いとして働きながら勉強を続け、ついに試験に合格する。
資格を手にして地元に戻り、美容室で働くという女性。しかし、その後番組スタッフにお金を無心する連絡が入る。番組スタッフが女性の元へ向かうと、そこには信じがたい女性の姿があった…。
<プロデューサー・ウエマツヨシキ(UBURU)コメント>
◆番組の企画を立ち上げたきっかけは?
「もともと教誨師(きょうかいし)という仕事に興味を持っており、取材対象として追っていた時期があるのですが、その取材を通して受刑者に触れ合う機会が増えていく中で、受刑者たちそのものに焦点を当てた番組を作りたいなと思うようになりました。ある時、東北の女性刑務所で出所する女性たちを見ていた時、とある女性が迎えに来た家族と再会するシーンに出くわしました。夫らしき男性と共に、小さな男の子が“ママ~”と叫びながらその女性に飛びつき、その子に向かって“ごめんね、ごめんね”と謝り続けている女性を見て、その場面が頭から離れませんでした。どんなに重い罪で服役していたにせよ、その“ごめんね”という謝罪の気持ちにうそ偽りはないのだろう、と考えていくうちにその家族がその後どういう会話をし、どう生きていくのかを見届けてみたいなと思うようになりました。一度道を外れてしまった人間がどのように立ち直っていくのか、あるいは立ち直ることができるのか、それを知りたいなと思ったのがきっかけですね」
◆密着撮影を通して気をつけたことは?
「一番気をつけたのは、ニュートラルにいることです。どうしても取材対象者と長期間一緒にいると、彼女たちが一般的には間違ったことを言ってしまったり、行動をしたりしそうになるところを目にすることがあったのですが、なるべくそういったことを指摘して批判したり、叱ったり、あるいは寄り添い過ぎたりしないように気をつけました。彼女たちもそれぞれの価値観やそれぞれの判断の中で行動しているので、できる限りそれを尊重しなくてはいけないなと自分に言い聞かせていました」
◆番組を通して視聴者に伝えたいことは?
「これが現実であるということですね。我々が一般的に思う“常識”や自然に身についたりする“価値観”や“物差し”があるが、そういった一般的な尺度とは違う価値観や考え方を持ってしまっている女性たちが、どうしたらこの先道を踏み外すことなく生きていくことができるのか、見ている方々に考えてほしいし、こういう現実が実際あるのだということを見て何かを感じてもらえたら良いなと思います。こういう人が実際存在することを理解することが必要かなと思います」
◆取材された3人の女性に伝えたいメッセージはありますか?
「彼女たちなりの尺度で良いので、一歩一歩前に進んでもらいたいです。救ってあげたいなんて大それたことは思いませんが、今後の彼女たちも見続けていければなと思いますね」
金曜プレミアム『今日、刑務所を出ます。~やり直したいオンナたち~』
フジテレビ系
8月2日(金)後8時~9時55分
<出演者>
進行:伊藤利尋 (フジテレビアナウンサー)
宮澤智(フジテレビアナウンサー)
<ゲスト>
カンニング竹山
くわばたりえ
池田美優
鈴木裕也(診療内科医)
鈴木淳也(弁護士)
ケイコ(NPO法人 岐阜ダルク)
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