映画「アイネクライネナハトムジーク」公開記念舞台あいさつが行われ、三浦春馬、多部未華子、貫地谷しほり、森絵梨佳、恒松祐里、萩原利久、斉藤和義(音楽)、今泉力哉監督が登壇した。
「出会い」がテーマの本作にかけて、最近あったすてきな出会いを聞かれた三浦は「この作品を通して、クライマックスのシーンで、監督に初心に戻れるようなアドバイスを頂きまして、これが最近の自分の仕事の大きな軸になっていて、それが、お芝居をする相手の表情をしっかり使ってください、というアドバイスだったんですけど、とても大事にしていきたい言葉だったなと思います」と語った。
多部が「この映画に絡めると、仙台にこの間キャンペーンで行ったんですが、タピオカずんだシェイクが信じられないくらいおいしかったんです。あれなんであんなおいしかったんだろうね」と話し始めると、三浦は「多部さんは今までずんだシェイク飲んだことなかったんだよね」と三浦。
「撮影の時は存在も知らなくて。キャンペーンで行った13日に出会ってしまいました。一口飲んだ瞬間から天にも昇るような気持ちでした」と感動の様子を隠せない多部に、三浦も「ずんだタピオカシェイク、仙台行く時は絶対飲んでください」と仙台の魅力をアピールした。
“理想の出会い”を聞かれた貫地谷が「やっぱり、偶然ですかね。出会い頭ぶつかる、みたいな」と話し、これを受けて「ぶつかって斉藤さんのようなすてきな方に出会う…」と三浦に振られた斉藤は「振らないでください(笑)」と困った様子を見せ、会場は爆笑に包まれた。
森は「知り合いに映画館で出会って、結婚された方がいて。見たい映画がやっていなかったそうなんですけど、それがきっかけで出会ったみたいで。映画館で出会ってみたいって思いました」と。
恒松は、事務所の先輩でもある三浦との共演について「お芝居がすてきな方だなと思っていて。実はこれは初めてお話しするんですが、小さい頃から、三浦さんのお顔がすごく好きで(笑)。その方と一緒にアイスを食べるシーンがあって、幸せだなって思いました。私、三浦さんの顔が好きなんです(笑)。本当にすてきな先輩で。後輩思いのとてもとてもすてきな先輩です」と告白し、三浦も笑顔を見せた。
萩原は和人を演じた上で気をつけたことについて「撮影していた時19歳だったんですけど、今泉さんに“高校生ってもっと若いんじゃない?”って言われて、テンションを二段階くらいあげてました。あとは憧れのチャリ通だったので、それも楽しみましたね」と語った。
続いて、10年という長い歳月をかけた恋を描いていることから、“長い間ずっと好きなこと”“長い間ずっと苦手なこと”をそれぞれフリップで発表。
三浦は「サーフィンがずっと好きなことですね。サーフィンにまつわる映画をやらせてもらってから続けてます。苦手なものはカマキリです。幼少期から嫌いで、カマキリの様相というか、戦闘モードになった時の姿がなかなか苦手でして、一生克服できないんじゃないかなと思います」と答えた。
多部は「海外に行くことをずっと続けてますね。10年前に友達を尋ねてロスに行ってから自然に続けています。苦手なことは整理整頓が本当にできないんです。部屋もすごい汚くなって、一気にきれいにする。かばんも汚くて、ポーチをいっぱい入れていて、全部外に出ている、みたいな。片付けるは片付けますけどね」と告白し、一同を驚かせた。
貫地谷は「水を飲むことをずっと続けています。肌が荒れやすくて、水を飲んだら良くなって、それが習慣になってます。苦手なことはじっとしていること。なんでしょう?病気なのかな?無駄な動きしていたりとか。撮影中に着物とかでずっと立っているので、じっとしていることに耐えられなくて、涙が出ちゃいました」と。
そんな貫地谷について多部が「しほりちゃんは17歳の時から知っているんですけど、本当によくしゃべるし、なんでそんなに話し尽きないんだろうって思います」と話すと、貫地谷も「いつも聞いてくれてありがとうね。これからもよろしくね」と応じ、仲の良さを見せた。
森は「神田駅が大好きで、神田駅によく飲みに行きます。大好きな喫茶店もあったり、いい街でここしか行けなくなっちゃいました。苦手なことは会話をすることが苦手なので、克服したいです!」と。貫地谷から「いっぱいしゃべったじゃないですか!」とツッコまれると、森は「貫地谷さんみたいになりたいです」と返した。
恒松は「誕生日動画をインスタやツイッターで毎月あげることを続けています。苦手なことはお釣りの計算です。分からなくなっちゃうんですよね」と、萩原は「ずっと続けていることは缶蹴りですね。真剣に考えていたんですけど、これしか思いつかなかったんです。苦手なことですが、“起きること”って書いたんですけど、これ書いている最中に思いついたんですけど、字を書くことが苦手で。これも実はシャーペンで下書きをしているんです」と語った。
斉藤は「本当はジョギングとか言いたいことなんですけど、大人のサイトですね。無料がずっと好きで、有料が嫌いですね」と話すと、会場は大爆笑。
今泉監督は「続けていることはダメな人みたいなんですけど、ダラダラお酒を飲むことですね。苦手なことは早起きと夏ですね。夏はなんでこんなに暑いんだろう…」と。
これを受けてMCから「三浦さん、サーフィン誘ったらいいんじゃないですか?」と振られた三浦が「全く予想つかないですけどね!監督にやる気があればお連れできます」と返すと、今泉監督は「本当に運動音痴で卓球だけできるんですけど…」と自信なさげ。
そんな監督にMCが「全員で缶蹴りすればいいんじゃないですかね?」と提案すると、萩原はガッツポーズで喜んだ。
本作の誕生秘話に関して、斉藤が「(伊坂さんと)コラボで作品を作ってみようということで、歌詞を書いてくれませんかと伊坂さんに頼んだら、伊坂さんが歌詞は書けないですが、小説ならば、というところで、そこから曲を作りました。最初、小説から曲ってどう作るんだろうって途方にくれたんですけど、小説の気になったところを抜いて作りましたね」と振り返ると、今泉監督は「今回斉藤さんには劇中音楽もですし、主題歌もやっていただいて。最初お話ししてから1か月たって送ってきていただいた曲が何も修正するところがなかったんですよね。」と明かした。
斉藤も「全く音のないラフを頂いて、それだけで成立しているのに、音を入れて邪魔したらやだなぁと思って。でもここに入れたらいいなとか思ったり。多部ちゃん大人になったなって、静止画で見ちゃったり(笑)。春馬君見て、こんな顔で生まれたかったなと思ったり」と製作秘話を明かし、会場を沸かせた。
ここで斉藤がサプライズで主題歌の「小さな夜」を披露。美しい音楽に会場は温かな感動に包まれた。演奏後、三浦は「こんなぜいたくなことはないですね。あらためて歌詞を聞いて素晴らしいって思っちゃいました。3年前からプロデューサーや皆さんがこの作品の計画を立てて、時間を費やしてきたんだなとあらためて思いましたね」と。
最後に、三浦は「奇跡ってとても特別な響きなんですが、誰かが誰かをほんの少し思いやることから始まって、そこから行動を生んで、その連鎖が奇跡につながるんじゃないかな、と思います。実は自分の周りにも思いやりはたくさんあふれていて、ご自身の普段の生活をより誇ってもらえるような作品になったんじゃないかと、優しく多幸感を届けてくれる作品になったんじゃないかなと思います」とメッセージを送った。
映画「アイネクライネナハトムジーク」
公開中
原作:伊坂幸太郎「アイネクライネナハトムジーク」(幻冬舎文庫)
主題歌:斉藤和義「小さな夜」(スピードスターレコーズ)
協力:スピードスターレコーズ
監督:今泉力哉(「愛がなんだ」)
出演:三浦春馬、多部未華子、矢本悠馬、森絵梨佳、恒松祐里、萩原利久、貫地谷しほり、原田泰造
配給・宣伝:ギャガ
公式サイト:https://gaga.ne.jp/EinekleineNachtmusik/
©2019「アイネクライネナハトムジーク」製作委員会