松本幸大(宇宙Six/ジャニーズJr.)の単独初主演舞台「どれミゼラブル!」の公開ゲネプロと囲み取材が行われ、松本をはじめ、室龍太(関西ジャニーズJr.)、石垣佑磨、岩田華怜、金田哲(はんにゃ)、早乙女友貴、石橋徹郎(文学座)、演出を手掛けた池田テツロウが登壇した。
本作は、2004年に初演した可児理華による書き下ろしコメディ作品を、15年の時を経て、キャストに合わせて大幅に書き直し、俳優の池田テツロウを演出に迎えて再演。舞台は、若者の街、演劇の街と言われる下北沢の片隅にあるアパート「コーポ・レミゼ」。一癖も二癖もある売れない役者たちの巣窟となっている伝説のアパートに、地方から上京してきた俳優志望の若者が入居してきてから起こる珍騒動を描く。
演出を手掛けた池田は「異種格闘技戦ですよね。元AKBがいて、劇団朱雀の早乙女君がいて…。皆さんのポテンシャルが高いので、それを生かせる演出ができているのかが、すごく不安ですが。やっぱり劇場に入ったときに本気を出してくれるので、すんごいよいです!私史上最も面白い作品になりましたし、とんでもない傑作になりました!」と絶賛。
単独初主演舞台となる松本が演じるのは、俳優を夢みて広島から上京し「コーポ・レミゼ」に住む田中守。松本は「(単独初主演という)プレッシャーもありますが、それ以上にポテンシャルが高すぎる素晴らしい皆さんとご一緒できる楽しさがあります。キャストも7人しかいないのですが、チームワークもバッチリですし、稽古場でも盛り上がっていました」と。
また、初共演となる室の印象を聞かれると、松本は「関西ジャニーズJr.なので、今まで共演がなかったんですが、リュウタ・ムロって存在していたんだなと。明るくて、元気で。稽古場で、ずっと金田さんのことを驚かせてたんですよね?」と。
すると、デパートの屋上が主な活躍の場となっているスーツアクター役者のジャッキ・チェーン役の金田が「僕がトイレに行くとか、飲み物を取りに行くというタイミングに、物陰からバン!って出てきて。本当に子供みたいな、無邪気ないい子ですね。現場が和みます」と稽古場での出来事を明かした。
劇団を主宰しているアングラ俳優・安具楽秀樹役の石橋が「彼(室)は、大勢いるときだけじゃなくて、1対1のシチュエーションでもいろいろとやってくれて。ある日、僕の前にくるくる回るので『何やるのかな?』って思ったら、『ムロンバです』って言ったんです。今でもよく分からないんですが、お掃除ロボット的なことかなと。それを何回も繰り返しやってくれるんですよ、ネタも変えず何回も」と明かすと、手で顔を覆う室。
金田が「役が売れない芸人だから、役作りなんだね」と話すと、室は「それは室龍太です」と恥ずかしそうに笑いつつ「やっぱり関西人なので、笑ってくれるまでやらないとと思って。でもあまりにも笑ってもらえないので止めました!」と語った。
そんな室が、松本の印象について「稽古に入る前までは、一発ぐらい殴られるんじゃないかなって思うぐらい存在が怖かった。というのも、最初の彼は無口やったんで」と明かすと、松本は「恥ずかしがり屋なんです。話すと社交的になるんですけど…。でも、キャスト7人は、初日から結構仲良くでしたよね」と。
これを受けて「ポスター撮影の時が初めて会う日だったんですが、そこで打ち解けて。なんなら連絡先を交換したりとか…」と金田。ショーパブで働く自称ミュージカル俳優・市河マサチカ役の石垣が「あれ、おかしいなぁ。稽古1か月やって、今日本番。僕、キャストの誰一人連絡先を知らない」と訴えると、金田が「だって、稽古終わりにジム行くから、すぐいなくなっちゃうじゃないですか!」とツッコみ、会場は笑いに包まれた。
そんな石垣は、ショーパブで働く役のため女装をしており「メイクに時間がかかるんですが、役作りにちょっと時間がかかるっていうのがうれしい。あと、意外とポスターとか友達を見て僕だと気付かないみたいで」と。
すると「コーポ・レミゼ」の管理人・西家松子役の岩田が「石垣さんがすごくきれいなので、紅一点感があまりなくて…(笑)。でもお稽古期間もすごく楽しかったので、このメンバーだったら、どんなことがあっても乗り切れるだろうなという信頼があります。スベっても金田さんが何とかしてくれるだろうって」と語り、金田は「いや僕、さっきのゲネプロでアドリブを入れたら、めちゃくちゃスベったから!足震えるぐらい」とツッコんだ。
ほかにもアドリブが入るシーンがあるようで、松本は「エチュードの場面があるんですが、1回僕が演じる守がやったら、次にジャッキさん(金田)がほかのキャストに振るんですが、そこは完全にアドリブです。日替わりらしいんですが、誰が何をやるのかは、全部ジャッキさん次第なので、楽しんでもらえるのかなと」と見どころを語った。
歌舞伎俳優・中村鶴若役の早乙女は、見えを切ったり殺陣をしたりするシーンも。歌舞伎の先生にも来てもらったそうで「所作とかも教えていただいたので、楽しくやらせてもらっています。ただ、1時間半ぐらい時間を取ってもらっていたんですが、稽古が20分ぐらいで終わって…『できてるから大丈夫』って言っていただいたので、教えていただいたことを練習してきました」と。
最後に松本は「池テツさんの指導の下、7人のチームワークで皆さんを笑顔にします。絶対に笑わせますので、ぜひ見に来てください!」とメッセージを送った。
舞台「どれミゼラブル!」
10月3日(木)~14日(月・祝)
東京・博品館劇場
10月17日(木)~22日(火・祝)
大阪・松下IMPホール
10月30日(水)、31日(木)
福岡・ももちパレスホール
11月3日(日)、4日(月・祝)
仙台・電力ホール