千原ジュニアが主演を務めるドラマ『新・ミナミの帝王』(カンテレ)のシリーズ最新作2本が2020年1月に放送されることが決定した。
2010年の放送開始から10年目を迎えるこのドラマは、原作・天王寺大、萬画・郷力也の漫画『ミナミの帝王』(週刊漫画ゴラク連載中)を実写化した人気シリーズ。借金はどんな手を使ってでも取り立てる、大阪・ミナミの金貸し・萬田銀次郎(千原)が、依頼人が借金せざるを得なくなった問題に切り込んでいく。
シリーズ最新作となる第18作『バイトテロの誘惑』は1月13日(月・祝)に、第19作『失われた絆』は1月18日(土)に放送される。
10年目という節目を迎えるにあたり、主演の千原は「最初は1話で終わると思ってましたが、まさかこんなに続くとは感慨深いです。(自身が出演している)バラエティを入れても1、2を争う長寿番組です」としみじみ。
銀次郎の相棒・竜一を演じている大東駿介は「僕も俳優歴15年くらいなので、その2/3をこの作品で過ごしてるというのは感慨深いです。当初はジュニアさんとの距離をどう縮められるかと思っていましたが、当たり前のように年に1回お会いできて、互いの近況を報告しあえることに幸せを感じます」と。
大東は千原と出会った当初、ひどく緊張していたそうで「ジュニアさんとの距離がまだつかめておらず、“ジュニアさんって、どんな人なんやろ”と思っていた1作目のスタジオ撮影の時、控室でいきなり『おいっ!』ってジュニアさんの怒鳴り声が聞こえたんです。ジュニアさんが買ったばっかりのiPhoneをマネージャーさんが落としたんですね。周りのスタッフもジュニアさんとの距離感がまだつかめてなかったから、その場の空気が一瞬ピリッとしたんです。その空気に気付いたジュニアさんは、iPhoneを拾い上げ、マネージャーさんに『おまえ、りんご(アップルマーク)欠けてるやんけ!!』って言って笑わせ、場が和んだんです。それを見て、“ああ、この人は優しい人なんやな”って思いました。あれは今も忘れられないですね。あの緊張と緩和が、ジュニアさんを物語ってて。あれが全ての始まりでしたね」と振り返ると、千原は「全然覚えてないわ~」と照れ笑いを浮かべた。
そして、これまでの10年間で1番印象に残った作品について、千原は「やはり地面師がテーマの作品ですね。撮影している時は、まだあの地面師詐欺事件(2018年11月)が報道されてなかったですもんね」と、ドラマが現実を先取りしたことに驚いたという。
過去にオレオレ詐欺、後妻業など実際の経済事件も題材にされたが、今回放送する2つの最新作『バイトテロの誘惑』『失われた絆』も、世間を騒がせたバイトテロ事件などを扱っている。大東は「10年やってきて、『新・ミナミの帝王』でできることってなんやろなと、前半の5年くらいで模索してたんですよね。でも、ここ最近『新・ミナミの帝王』が今の社会の流れを反映していたり、むしろ先取りすることもあったりと、ドラマだからできるメッセージの発し方ってあるんじゃないかと思うようになりました。起きた事件にああだこうだとコメントするよりも、ドラマだからこそできる『心を刺激する何か』がある気がしています。今回の2つの話は、それがよく分かる作品だと思います」とアピールした。
『新・ミナミの帝王』
カンテレ(関西ローカル)
第18作『バイトテロの誘惑』
2020年1月13日(月・祝)後3・20~4・45
第19作『失われた絆』
2020年1月18日(土)後3・00~4・30