2月1日(土)スタートのオトナの土ドラ『パパがも一度恋をした』(フジテレビ系)で主人公・山下吾郎を演じる小澤征悦が、役の印象や撮影エピソードを語った。
本作は、阿部潤の同名コミックを原作に、少しずつ再生されていく家族の絆をハートフルに描くラブコメホームドラマ。小澤は、最愛の妻が亡くなって以来、ショックで丸3年間引きこもっていた山下吾郎を演じる。
◆この作品についての感想を教えてください。
今までのオトナの土ドラにはないテイストで、原作や台本も拝見して僕はとてもこの世界観が好きだと思いました。現場に入る前は期待と不安も入り混じりましたが、良い意味での高揚感みたいなものはあり、いま、吾郎をやっていてとても楽しいです。実際に動いてみると足りないところが見えてきて、それを現場で、どんどん肉付けしていっています。本当に現場での想像力と爆発力というのが求められる作品だと感じていますし、そういう意味ではカロリーとしては結構高いかもしれないです(笑)。原作も読ませていただきまして、先日、現場に先生がいらっしゃったときにどうしてこの作品が生まれたのかというお話をさせていただいたんです。すると先生がすごく恥ずかしそうに“実は自分が妻のことを愛しすぎていて…”と。大好きな妻がそのお父さん(義父)と入れ替わったら、自分はどういうリアクションを取るんだろうという想像がきっかけでこの作品が生まれたらしく、面白いなと思いました。
◆撮影現場の雰囲気はいかがですか?
とても良いです。観てハッピーになる作品ですし、現場の雰囲気もチーム力が高まって団結力はあると思います。現場では自分にできることがあればという気持ちでいます。
◆現場でも率先して共演者の皆さんに話をされたり、ムード作りをされていますよね。
トモ役の福本莉子さんにも「俺の言うことって9割以上冗談だから、真面目に聞かないでね」って公言しています。でも、俺の見た目は話さずにいると“ちょっと怖い”と思われてしまいがちなので、それぐらいでちょうどいいかもしれません(笑)。俺も楽しいし、周りも楽しいと思っていただけたら、それはいいことなのではないかなと思っています。
◆演じられている山下吾郎のイメージはどう捉えていますか?
基本的にはとても真面目な男だなぁと。ものすごく妻を愛していて、根が真面目だからこそ、愛する人を失って引きこもってしまう。引きこもっていた3年間にも自分にルーティンワークを課していますし、その真面目さが、また不器用さにもつながっているような気がします。
◆では、おっさん多恵子を演じている塚地武雅さんの印象はいかがですか?
当たり前ですが、とても演技が上手でセンスが良いです。どんなアドリブをやっても返してきてくださるし、お互いに言葉では言わないですが、いい空気感が生まれてますし、安心してやれています。今回、自分の中のテーマとして「真面目にバカをやること」を意識していて、塚地さんは笑いのプロですから僕は胸を借りるつもりでやらせてもらっています。
◆おっさん多恵子はかわいいですか?
とてもかわいいですよ(笑)。吾郎が姿の変わった妻を愛することができるのか?ということが重要になる作品なので、そういった意味での非日常が日常に見えてくる瞬間というものを僕たちは作っていこうと思っています。先日、塚地さんとのとあるシーンの撮影で2人して涙が止まらなくなってしまったことがあって。その時に塚地さんから「惚れないでくださいよ」とくぎを刺されたこともあります。もしかしたら僕自身、この役を通じて、ちょっとした魔法にかかっているのかもしれません(笑)。ほかにも、塚地さんを抱きしめるシーンもあり、塚地さんは意外に筋肉質で、これは戦ったら勝てないな…と思いました(笑)。この作品は観てくださった方々一人ひとりのものだと思っているんです。おっさん多恵子が女性として見えてくる視聴者側の想像力を、うまくこちら側が引き出せたらいいなと思いながら演じさせていただいています。
◆塚地さんとのやりとりを楽しみにしている方も多いと思います。
ちゃんと成立するよう頑張らないとですね。相手にとって不足はないので胸を借りるつもりでやりたいと思います。お互いに体を張って汗をかいて今やっているので、そういう様を見てくださったら面白いのではないかと思っています。
◆本作のテーマは「人は見た目か中身か」。このドラマと接したことでご自身が考えたこと、感じたことはありますか?
僕は中身だと思っています、これは嘘でも何でもなく。もちろん最初は見た目も込みで人は恋をしますが、同じ見た目でも人の好みは分かれる訳で、最終的に心が通い合えるのかということになるから、中身が大事だと言うのは分かりきっています。でも今回の場合は振り切っていて、相手がおっさん多恵子だから面白いんです。本当はとても深くて真面目なテーマではあります。
◆視聴者へのメッセージをお願いいたします。
吾郎の“真面目さ”をキーワードに、硬さなどイメージを膨らませてやっているつもりです。だからこそ崩れると面白いですし、モノローグでも変なことを言ってますが、とても顔は真面目だったり、役者としてはどこまでも真摯に真面目にやることが、結果コメディーにつながるのではと思います。自分の人生に対して真面目にやっている男が端から見たら滑稽に見える。今回は山下吾郎という役を通じて、俺はピエロになれたら面白いのかなと思います。この作品はご家族や自分の近くにいる人がもしいなくなってしまったら…、違う人になって戻ってきたら…どんな感じがするんだろう。そういうことを考えて見ていただけたらうれしいですね。コメディなので、土曜の夜にひと笑いしていただき、日曜に楽しいことをしようって前向きな気持ちになっていただけたらさらにうれしいです!笑って泣けてまた笑える、そんな“パパ恋”を目指します。
<第1話(2月1日放送)あらすじ>
3年前に最愛の妻・多恵子(本上まなみ)を亡くした山下吾郎(小澤征悦)。ショックをひきずり自分の部屋に引きこもり続けている吾郎を一人娘のトモ(福本莉子)は心配していた。そんなある日、二人の前に、“多恵子”と名乗る全裸のおっさん(塚地武雅)が現れ…。
オトナの土ドラ『パパがも一度恋をした』
東海テレビ・フジテレビ系全国ネット
2月1日(土)スタート
毎週土曜 後11時40分~深0時35分
出演:小澤征悦、塚地武雅、本上まなみ、福本莉子、塚本高史、麿赤兒 ほか