2月24日(月・祝)放送の『テレビ東京開局55周年特別企画 スペシャルドラマ「アメリカに負けなかった男 ~バカヤロー総理 吉田茂~」』(テレビ東京系)の取材会が行われ、笑福亭鶴瓶、生田斗真、新木優子が登壇した。
2020年は戦後75年という節目を迎える。終戦直後の日本は、アメリカを中心とした連合国軍に占領されていた。本作では、そんな混乱を極めた時代に「日本は絶対立ち直る」という信念の下、マッカーサーを筆頭としたアメリカ相手に粘り強く交渉を続け、強力なリーダーシップで日本の独立、復興のために突き進んだ希代の政治家・吉田茂の戦いを描く。
「(ドラマの)キャンペーンはこれが最後ということで必死にしゃべりたいと思います」とあいさつした鶴瓶は、「今(コロナウイルス感染などで)大変で、政府がどうするかという時期。そういう意味でも当時の政治家たちが国のためにどう決断し動いたのか、今と昔では違うと思うけど、ぜひ見てほしい」と。
吉田の娘・和子役を演じた新木の印象について、鶴瓶は「初めてだけどやりやすかった。ひょうひょうとしているというか、顔を見ているだけでいい」と笑顔。これには、白洲次郎役の生田も「僕も初めてだったのですが、芯の強さがあって動じない方。鶴瓶さんがお帰りになるときも『お疲れっすー!』みたいな(笑)。それが嫌な感じもしなくて、独特のかわいらしさももって。本当に鶴瓶さんと家族のようになっていました」と。
これを受け、新木が「役柄で鶴瓶さんのことを『パパ』と呼んでいたので、それが当たり前になりつつ、現場では緊張感を感じることもあったのですが、鶴瓶さんが家族のように迎え入れてくださって、空気を作ってくださったおかげで変な緊張感もなく撮影することができました」と語ると、鶴瓶は「終わってからもパパって呼んでな?」と提案した。
「俳優・笑福亭鶴瓶に会いたいという思いで参加させていただきました」と明かす生田は「鶴瓶さんのお芝居で空気が一変することがあって。リハーサルや撮影の合間は、テレビで見ている鶴瓶さんなのですが、カメラを回すと吉田茂が乗り移ったんじゃないかと錯覚するぐらい、別人格の鶴瓶さんが目の前にいらっしゃいました。(大阪出身の鶴瓶に)『標準語はこうですよ』と言っている自分が置いて行かれてしまいような速度で吉田茂になっていかれるので、すごく勉強させていただきました」と語った。
特に空気が一変した場面があったそうで、生田は「サンフランシスコ講和条約を試し読みをするシーンは、ドラマの山場でもあるんですが、台本にはただ“試し読みする”と書かれているだけなのに、鶴瓶さんは号泣しながら読まれていて。このシーンを撮るためにこのドラマをやったといっても過言ではないような、いいシーンになっています」と。
鶴瓶も「泣こうと思って泣いているわけなくて、日本が独立するんやという思いがあったんでしょうね、カットがかかってもしばらく嗚咽してた…」と振り返ると、生田が「鶴瓶さんが号泣している前にいるカメラマンさんも照明さんも泣いてらっしゃって。不思議な状況でもありましたよね」と。
そんな生田に鶴瓶は思うことがあったようで「現場ではほとんど台本を見ないんですよ。こっちはずーっと見てせりふを確認するのに、一切見なくて、どこでせりふを入れとるんかなっていうぐらい。あと、英語もこっちはペラペラって話すけど、斗真はペラペラペラーって信じられんぐらいしゃべる。こっちは必死やのに!」と。
生田と初共演だという新木も「生田さんが演じられた白洲次郎さんは、初めてジーンズを履いたというので有名な方だと思うのですが、生田さんもすごくジーンズが似合ってらっしゃって…。白洲次郎さんそのままな方だな」と印象を語ると、鶴瓶が「ベストジーニスト賞もらえるんちゃう?」と。生田は「後輩みんなもらっているけど、僕は一度ももらったことがない…ハードル上げるのやめてください!」と笑った。
また、放送当日の2月24日まで、永田町を走行する番組のアドトラックを見た鶴瓶が「この白洲次郎、何ちゅう顔しとんねん!ほんまに白洲次郎そのまんまやな」とちゃかすと、生田は「(トラックに書いてある)#鶴瓶がドラマで吉田茂に っていいですね。バズってほしい…ね?」と鶴瓶に問いかけ、鶴瓶も「ほんまバズってほしい!」とアピールした。
『テレビ東京開局55周年特別企画 スペシャルドラマ
「アメリカに負けなかった男 ~バカヤロー総理 吉田茂~」』
テレビ東京系
2月24日(月)後9・00~11・24
原案:麻生和子
脚本:竹内健造、森下直、守口悠介
監督:若松節朗
出演:笑福亭鶴瓶、生田斗真、新木優子、矢本悠馬、前野朋哉/安田顕(特別出演)/勝地涼、佐々木蔵之介、松嶋菜々子