3月15日(日)放送の『情熱大陸』(MBS/TBS系)は、ボクシング日本代表候補の堤駿斗に密着する。
現在はWBA世界ミドル級王者に君臨している村田諒太が、ロンドンオリンピックで日本人として48年ぶりに金メダルを獲得してから8年。東洋大の堤駿斗が同じ道を歩み、間もなく開催される東京オリンピックでメダルを期待されている。
堤の格闘技人生のスタートは空手だった。小学5年生の時に兄の影響でボクシングに転向。練習を重ねているうちに「ボクシングは、ただの殴り合いではない。技を磨きあったもの同士がリングで戦う競技」と考えるようになり、ボクシングの奥深さを知り、日々汗を流すボクサーたちの姿に魅せられていった。
そして、東京でオリンピックが開催されることを知った時、その夢は明確になった。「自分が現役中に日本でオリンピックが開催されることなんて、もうないと思います。プロで世界チャンピオンになるのは、その後でも間に合うし、その方が強くなる。まずは東京オリンピックで金メダルを目指します」と、堤の挑戦が始まった。
ボクシングの名門・習志野高校(千葉)ではインターハイ、国体、選抜大会と高校6冠を達成。さらに2016年世界ユース選手権で日本勢初の金メダルを手にすると、アマチュアのNo.1を決める2017年の全日本選手権でも頂点に立つ。高校生での大会制覇は、3階級制覇の現WBA・IBF世界バンタム級王者の井上尚弥以来となる快挙だった。
目標を持ち歩み続ける息子に両親は協力を惜しまなかった。父・直樹さんはボクシングの経験はないが、息子が強くなるために自宅に練習部屋を作り、一緒にジムに通い、他の選手の練習やトレーナーの指導を見て、独学でボクシングを学んだ。時には録画した試合を何度も繰り返し見ては、息子にアドバイスを送った。そして息子の実力がついてくると、強い実戦練習の相手を探して奔走してきた。いま金メダルは一緒に歩んできた家族の夢となっている。
堤が目指すのは「パンチをもらわずに打つ」という理想のボクシング。そのために努力は惜しまず、1日のほとんどをボクシングに捧げている。常に自分に足りないものを探し、強くなるには何が必要かを考えてきた。
先日行われたアジア・オセアニア予選ではまさかの1回戦負けを喫し、オリンピック出場枠獲得はならず。5月の世界最終予選(パリ)での出場枠獲得、そして東京オリンピックでの金メダル獲得を目指す堤に密着する。
<ボクシング日本代表候補/堤駿斗 プロフィール>
1999年、千葉県生まれ。3人兄弟の次男。
小学5年生の時に空手からボクシングに転向し、U-15全国大会など中学時代から多数のタイトルを獲得。
習志野高校では高校6冠に加え、全日本選手権でも優勝。
日本人として初めて、アマチュアボクシング世界ユース選手権(18歳以下の世界大会)で優勝。
東京オリンピックを目指し、2018年4月、東洋大学に入学。
2016、2017年の日本ボクシング連盟最優秀選手。
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