佐藤健主演で傑作ミステリー「護られなかった者たちへ」を映画化

エンタメ総合
2020年03月28日
©2020映画『護られなかった者たちへ』製作委員会 ©中山七里

“どんでん返しの帝王”中山七里の小説「護られなかった者たちへ」が佐藤健の主演で映画化されることが分かった。

佐藤が演じるのは、連続殺人事件の容疑者・利根泰久。利根を追う刑事・笘篠誠一郎役を、佐藤とは2010年の「劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル」以来の共演となる阿部寛が務める。

さらに、映画、ドラマと活躍の場を広げる女優・清原果耶、日本映画の名だたる監督たちと数々の名作を作り出してきた倍賞美津子、「男はつらいよ お帰り 寅さん」や「Fukushima50」と話題作への出演が途切れない吉岡秀隆、NHK連続テレビ小説「スカーレット」での好演も記憶に新しい林遣都が脇を固める。

メガホンを執るのは「64-ロクヨン-前編/後編」を大ヒットさせ、血の通った人間を描くことで定評のある瀬々敬久監督。脚本は「永遠の0」や「空飛ぶタイヤ」を手掛けた林民夫が担当する。

◆佐藤健 コメント
生活保護というシステムの裏に潜む人々のさまざまな思い、その中でも途方もないやるせなさ、悲しみ、どこへ向ければいいかわからぬ憤り、怒りをぶつけていくことがこの作品での自分の役割だと思っています。魅力的なキャストの皆様、そして再び瀬々監督とご一緒できることを大変うれしく思います。監督とは前回2か月の岡山ロケを共にしましたが、今回の舞台は宮城です。またしばらく瀬々組の濃厚な映画の世界に浸ってきます。
 
◆阿部寛 コメント
瀬々監督と数年ぶりにご一緒しますが、監督ならではの、リアリティと素朴な人間の感情が入り混じる現場に身をゆだねようと思います。不可解な連続殺人事件を追いかける刑事役となりますが、今までとは一味違う刑事像となる予感と期待があり、撮影現場に入る事が今から楽しみです。今回の物語の舞台は宮城県を中心とした東北地方になりますが、東日本大震災のみならず、日本各地で発生している天災を風化させないためにも、物語を通して記憶と想いを繋げていければと思います。

◆清原果耶 コメント
このたび、円山幹子役で出演することになりました、清原果耶です。脚本や現地で感じたものをできる限りたくさん胸に抱き留めて彼女を生きたいと思っています。この映画が誰かの心を温め、これからにつながる灯火のようなものになれば幸いです。撮影はまだ始まっていないのですが、監督、スタッフ・キャストの皆様と全身全霊で臨めればと思います。

◆吉岡秀隆 コメント
今という時代だからこそ生まれるべき映画になればと思います。「64-ロクヨン-」以来の瀬々組、緊張感を持ってワンカットワンカット大事に演じられればと思います。  

◆林遣都 コメント
東日本大震災から9年、今もなお、この脚本の中の登場人物たちのように長きにわたってやりきれない叫びを抱え続けている人々がたくさんいると思うと、自然災害とはどれだけ惨く恐ろしいものかをあらためて痛感させられました。自分の役どころがこの映画の持つメッセージを受け取らなければならない対象にあると感じています。自分の目で見て感じ、抱いた気持ちを大切に、撮影に臨んでいきたいと思います。

「護られなかった者たちへ」
2020年全国ロードショー
原作:中山七里「護られなかった者たちへ」(NHK出版)
出演:佐藤健、阿部寛、清原果耶、倍賞美津子、吉岡秀隆、林遣都ほか
監督:瀬々敬久 脚本:林民夫
©2020映画『護られなかった者たちへ』製作委員会
©中山七里

【物語】
東日本大震災から時を経た現代の宮城県内の都市で全身を縛られたまま放置され、餓死させられるという凄惨な連続殺人事件が発生する。被害者たちはそれぞれ善人、人格者と言われていた男たちだった。宮城県警捜査一課の笘篠誠一郎は、2つの事件からある共通項を見つけ出す。捜査線上に浮かび上がった容疑者は刑期を終えて出所したばかりの利根泰久、31歳。知人を助けるために放火、傷害事件を起こして服役していた元模範囚だった。犯人の決定的な確証がつかめない中で、新たな第3の事件が起こり…。裁かれなかった罪と罰、正義が交錯した果てにあったのは、あまりに切なすぎる真実だった。

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