乳がんを患った女性Dによるドキュメンタリー『おっぱい2つとってみた』未放送部分と反響を追加して放送

エンタメ総合
2020年05月05日
『おっぱい2つとってみた』

『HTBノンフィクション おっぱい2つとってみた~46歳両側乳がん~』(HTB)が5月9日(土)後3時から放送される(北海道ローカル)。

 この番組は、取材者本人が患者として、テレビウーマンとして、乳がんと向き合った渾身のドキュメンタリー。4月4日に『テレメンタリー2020』枠(30分)で放送された番組に入れられなかった部分と反響を追加し、55分の番組として放送される。
 乳がん検診の啓発活動、ピンクリボン運動を応援してきたHTB。最初にニュースコーナーで乳がん患者の様子を放送した15年前は20人に1人が、現在は11人に1人が乳がんにかかるとも言われている。HTBでは、その後も特別番組やトークショーなどを続けながら、乳がん早期発見の大切さを伝えてきた。

 その活動の先頭に立ってきたHTB報道部ニュースデスクを務める阿久津友紀さん(46)がまさかの乳がんに。乳がんの最初のピークの年代(45~49歳)だった。しかも、全体のほんの2%未満といわれている両側(りょうそく)という診断。どうしようもない不安がよぎる中、支えてくれたのはこれまで出会った患者と先生たちだった。

 少しでも乳がんの知識があれば、その不安を弱めてくれるかもしれない。覚悟もできるかもしれない。阿久津さんは自らディレクターとして、身に起こることをカメラに収めることを決める。

 患者となって分かったのは、選択することの多さ。病院、手術の方法、その後の治療法。治療によっては仕事や育児、介護などもできなくなるかもしれない。判明してから2か月、両胸を一気に失う事実に耐えられず、同時再建を考え、13年前に乳がんを患った母親も治療していた札幌乳腺外科クリニックに入院する。

 しかし手術の前日、岡崎稔理事長に再建手術ができなくなったという事実を知らされる。唯一、乳がん患者用に保険適用されていた人工乳房が別のがんを引き起こすことが分かり、自主回収になったためだった。

 両胸を同時に失う事実を再び感じ、腹をくくった手術。阿久津友紀という患者のQOL(クオリティオブライフ)を高めるために考えられた手術・入院生活、そこでの同じ病の患者たちとの出会いなど、患者なら味わうであろう時間を自らカメラに収めていく。

 働く世代のがんは家族も巻き込み、子育て世代を直撃する。特に女性は非正規雇用も多く、より深刻となる。“治療で会社を休む、がん患者を雇う正規雇用はありません”。これは、今回の番組作成のきっかけともなった、10分あまりの特集(2019年10月21日『イチオシ!!』内)の放送後に寄せられた患者からの思いだ。

 個別化医療が進む乳がん。阿久津さんは自ら患者会などに参加しながら、乳がんと生きる患者の声もつむいでいく。

<阿久津友紀からのメッセージ>
がんと生きていく、、、社会の理解を深める一助になればと自らカメラと向き合いました。
4月4日(土)「テレメンタリー2020 おっぱい2つとってみた~46歳両側乳がん~」(日時違い全国放送)の放送後、たくさんの反響・感想をいただきました。私や患者さんのその後、そして乳がんについて、もっと知りたいという声に応えたいと思っています。

『HTBノンフィクション「おっぱい2つとってみた~46歳両側乳がん~」』
HTB(北海道ローカル)
2020年5月9日(土)後3時~3時55分

ディレクター、ナレーター:阿久津友紀(患者本人)
プロデューサー:山田佳晴
編集:山田裕加
カメラ:井原舞、平間理彩

番組ホームページ:https://www.htb.co.jp/hn/
SODANE:https://www.htb.co.jp/sodane/column/20191011122037066311.html

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