開催を延期していた市川右團次、市川右近親子らが出演する「伝統芸能 華の舞」が、追加公演も加えて10月に開催されることが発表された。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で初日の福岡・大濠公園能楽堂での公演以外は延期となった本公演が、東京、千葉、神奈川、宮城、愛知、大阪の延期公演に加え、山梨、新潟、石川での公演が加わり、全国9か所14公演で開催されることになった。
市川右團次、市川右近親子が披露するのは、ラグビーワールドカップの開幕式でも披露した『連獅子』。「獅子は我が子を谷底に落とし、這い上がって来た子だけを育てる」という伝説を基にした舞踊で、子の成長のためあえて突き放す親獅子の姿が歌舞伎の道を極める厳しさと重なり感動を呼ぶ作品。
市川海老蔵一門の市川九團次と大谷友右衛門の次男・大谷廣松は、歌舞伎舞踊の名作の一つ、連れ舞が美しい『二人椀久』を披露。椀屋久兵衛、通称・椀久が恋に焦がれる遊女の松山太夫と過ごした日々を懐かしむところに松山が現れ、2人で連れ舞を踊るが、松山はいつしか姿を消してしまう。松山が幻だったと悟った椀久がその場に泣き伏せるという、甘さと切なさを湛える名曲。
市川右團次の一門である市川右若、市川右左次、市川右田六は、江戸時代の廓の雰囲気を描く風俗舞踊『吉原雀』を披露する。
「伝統芸能 華の舞」
公演期間:10月1日(木)~10月25日(日)
全国9か所14公演
<演目>
一、『吉原雀』長唄囃子連中
市川右若 市川右左次 市川右田六
二、『二人椀久』長唄囃子連中
市川九團次 大谷廣松
三、河竹黙阿弥作『連獅子』長唄囃子連中
市川右團次 市川右近
公式ホームページ:http://www.zen-a.co.jp/hananomai/