崎山つばさ×安井謙太郎×陳内将「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」初日囲み取材コメント全文

エンタメ総合
2020年07月24日

舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」

舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」が7月23日に初日を迎え、崎山つばさ、安井謙太郎(7ORDER)、陳内将、毛利亘宏(脚本・演出)がゲネプロ前に行われた囲み取材に登壇した。

本作は、映画と舞台、それぞれ独立した作品ながら、物語が連動する新感覚のエンタテインメント「東映ムビ×ステ」の最新作。舞台では、映画「死神遣いの事件帖 -傀儡夜曲-」からつながる“死神遣い”の物語が描かれる。

◆初日を迎えた心境、本作への意気込み

舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」
庄司新之助役・崎山つばさ

崎山つばさ:ムビ×ステの映画連動ということで、何が何でも舞台は幕を開けたいという思いで稽古に臨みました。その中で、いろんなニュースが飛びかって不安なことはもちろんありましたが、僕らは感染症対策をしっかりして、稽古場での過ごし方、劇場に入ってからの過ごし方も徹底して、その中でこうして今ゲネプロを、初日を迎えられるということがどれだけうれしいことか、すごく身にしみて感じています。久しぶりの舞台になるので、なんだか初舞台を踏むような感覚になっています。意気込みは十分に、でも気を付けながら、しっかりと皆さんに僕らの演劇を届けていきたいなと思っています。

舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」
十蘭役・安井謙太郎

安井謙太郎:十蘭役を演じさせていただきます、安井謙太郎です。いろんなことがありますけども、座長をはじめ一つになってこの舞台にしっかり挑んでいこうと思います。映画と舞台の連動ということで、二つ合わさって初めて完成という作品になるんじゃないかなと思っていますので、これを盛り上げ、さらに第3弾につなげられるようにしっかりと演じさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」
百目鬼役・陳内将

陳内:百目鬼役の陳内将です。本当に大変な世の中ではございますが、初日を無事に迎えることができるのか、稽古からみんな不安で過ごしていたんですけれども、制作さんが万全な万全な状況を作ってくださって、消毒、換気はもちろん、稽古時間とかも考えてくださって、無理のない範囲で、でも濃度の濃い稽古期間を設けてくださいまして、稽古期間中の負担が少なかった反比例でもっとお客様に喜んでいただける作品に仕上がっていると思っております。お客様が見たい舞台に行けなかったり悲しい日々が続いた反動というか、この作品で舞台っていいな、演劇っていいなっていうことを届けられたらと思います。

毛利亘宏:脚本演出の毛利です。やっと劇場に帰ってこれました。劇場で舞台ができるっていうのがこれだけ苦しくて、とてもつらい日々でした。
でもこのメンバーで戻ってこれて、本当に幸せに思っています。今回やっぱりこういった状況もあるので、稽古は大変短く圧縮して、稽古をしておりました。ここにいる3名、ほかの出演者たちの素晴らしい集中力と演技があって初めて成り立った公演だと思っています。
本当に素晴らしい作品が出来上がったと思います。
映画にも負けない、映画をちゃんと継いで完成するこのムビ×ステというステージをどうぞご期待ください。

舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」
舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」ゲネプロ

◆コロナ禍の中で上演するにあたって工夫したこと、意識したこと

毛利:できる限り稽古場滞在時間を短くする、長時間の稽古をして免疫力を落とさないということを非常に気をつけて稽古をしてきました。
もともと一幕構成で作られていた脚本なんですが、お客様のことも考えまして、途中換気をできる時間を設けるために二幕構成に途中で書き直しました。この変更はお芝居的にもかなり面白くパワーアップする構成になりまして、こういった状況だから無理やり半分に割ったというわけではなくて、芝居としてもより面白くなったんじゃないかなと思っています。
十分換気した劇場でご覧いただくことができるのでご安心ください。

舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」
舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」ゲネプロ

◆見どころ・注目ポイント

崎山:このご時世というかその中で演じることの意味がすごく凝縮された物語だなと思っています。
僕をはじめとする侠客の生きざまと言いますか、生きるということがどれだけ大切かという、月並みではあるんですけど、いま一度それをあらためて感じさせてくれた作品になっていると思います。
侠客に限らず、死神の生きざまだったり、兄弟、姉妹のきずなだったり、そういうところを舞台上から感じとってもらえたらと思います。

舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」
舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」ゲネプロ

安井:映画をご覧頂いた方はさらに楽しんでもらえるような内容になっているんじゃないかと思っています。映画は画面の中でそこが切り取られているのが物語の全てだと思うんですけど、舞台だとお客さんの視点によってどこで物語が動いているのかを選べるというぜいたくな感じになってくると思いますので、そういった面で映画と舞台の違いを楽しんでいただけたらなと。
個人的には十蘭が映画とはだいぶキャラクターが変わるというか、深掘りしていただいていますので、そういったところに注目していただけたらと思っています。

陳内:僕が映画で好きだった、死神が武器に変化するっていうとことが、舞台であるのかないのか、あるとしたらどういうふうな演出になっているのかっていうのを楽しみにしているお客さんもきっといらっしゃると思うんですけど、舞台ならでは、毛利さんの演出あってこその見どころというのがたくさん詰まっております。
あと、個人的なところでは、十蘭とかぶりますけど、映画では明かされなかった百目鬼という死神のキャラクター像を毛利さんの脚本で深く掘っていただきましたので、それを全面で表現いたしますので楽しみにしていただけたらなと思います。

舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」
舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」ゲネプロ

安井:殺陣やってました。忘れてた…。人生で初めて剣を持って舞台に立ちました。大先輩の2人ご迷惑をかけてます(笑)。ありがとうございます。初めてだから言っとこうと思って。あぶねー(笑)。初めて剣を持つということで、しっかり頑張ってやります。

毛利:我々はコロナとの戦いを繰り広げているわけですが、舞台上でもそれとかぶるわけではないですけど、生きていくことは何かと戦っていくことだということをストレートにメッセージに込めさせていただきました。新之助というキャラクターが戦い抜くさまが、我々がコロナに打ち勝っていくことがかぶっていけばなと心から思っています。必ずこの芝居も勝利して、この大変な世の中に少しでも活力を与えていければなと思っています。

舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」
舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」ゲネプロ

◆演劇関係者やお客様へのメッセージ

崎山:こうして舞台に立てることがどれだけ当たり前じゃないのかっていうことがすごく身にしみていて。だからこそ誰も陽性者が出なかったからラッキー、舞台できるという感覚は全くなくて。
日々、次の公演ができるかどうか分からないという中で、僕らなりの演劇をどう届けられるかっていう思いがすごくあります。
周りでも中止になってしまった人とかもいて、すごく胸が締め付けられる思いもありますし、演劇を作る人間として、なんとかこうして作品を届けられるように、一日でも多くできるように務めていくのが僕の今やるべきことなのかな思っています。
きっとそれを一人ひとりが思っていたら、いつかみんなが演劇をできる日が必ず来ると思っていますので、一人ひとりの意識がすごく大切なのかなと思います。

舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」
舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」ゲネプロ

安井:演劇に限らず、エンターテインメントはお客様があってのものだと思っています。その中で、個人的なことなんですけど、舞台をやるにあたって、僕は7ORDERというグループをやっているんですけど、ファンレターの中に「行けなくなっちゃったごめんね」っていうメールがあったんです。こういうご時世で劇場に足を運ばないという選択をするお客様もたくさんいらっしゃると思うんです。
そう言わせてしまったのがとても心苦しく感じて。配信だとかいろんなエンターテインメントの届け方というのが無限に広がっていくものだと思っているので、ネガティブな感情が出ないような世の中になるといいなって。
僕たちはエンターテインメントの表現の仕方もそうですけど、届け方も自分たちなりに模索してどんどん新しいチャレンジをしていくべきなんだろうなと今回のことで感じました。

舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」
舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」ゲネプロ

陳内:舞台に立つのは3月の頭以来になります。ここまで演劇から離れたというのは、僕の芸能活動史上一番長い期間になると思うんですけど、端的に言って僕は芝居に飢えましたし、板の上に立ちたかったんですけど、個人的な欲求みたいなものだけではどうしようもない日々でした。
お客様が表現しているものを見たいって言ってくださってもなかなか難しい、でやっと今日立てる。
でもここがゴールではなくて、これまでの日常に、これまでの演劇の在り方に戻ることはあるのかないのか分かりませんけれども、いまやっと新しい演劇のかたちの第1歩をこうやって踏み出せることにものすごく感謝していますし、お役様にもお待たせしましたという気持ちと、引き続き気をつけて頑張っていきましょうということを伝えたいです。

毛利:演劇というのは古くは有史以前から続いてきました。その中で、今回とは比にならないような疫病や世界大戦、日本では震災など、これ以上大変な時期というのはたくさんありました。
それでも演劇はなくなりませんでした。
だから必ず演劇がなることはありません。
このコロナで一番大変な状況ではありますが、お客さんの求める限り、私たちは努力し続けますので、それを信じてお客様に応えていきたいなと思います。必ず乗り越えてみせたいと思います。

舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」
舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」ゲネプロ

◆映画&舞台に出演した感想

崎山:個人的にはドラマと舞台、アニメと舞台っていう連動はしたことがあるんですけど、映画と舞台というのは初めてでして。
映画から舞台に物語が続くということで、映画では鈴木拡樹君が主演でやっていただいて、そこから拡樹君のバトンを受け取り、この舞台で主演として堂々と演じなければならないなという思いがすごくありまして、
ムビ×ステで言いますと第2弾ということで、ムビ×ステ第1弾からのつながりもしっかりと持って、第3弾につなげられるように、あるいは「死神遣いの事件帖」の続編だったりと、いろんな可能性をこの舞台から発信できるようにしていかなきゃなという思いで舞台に立っています。

安井:僕も映画と舞台という新しい試みにチャレンジさせていただけることがうれしいなと思っています。
自分も出演しているときは目の前のことしか見えないので分からないんですけど、視聴者目線で映画を観て、舞台の通しとかを見てみると、すごく面白い仕組みだなと。
舞台って深掘りができるので「死神遣いの事件帖」という作品のファンになってくださる方がこの舞台でもっともっと増えていただけるんじゃないかなという気持ちになりました。
ぜひこういう連動企画は続けていっていただけたらと思います。

陳内:いろんな登場人物が自分なりの正義を持っていて、それがバトンをつないでいく中で、一幕、二幕構成ですけれど、たくさん盛り上がる山があって、通し稽古を見たときに、自分はストーリーを知っていますし、出演もしてますけど、その通し稽古を自分の出番じゃないときに見ていたときに、ずっとワクワクして、次どうなるんだっけと心が躍る感覚を覚えましたので、映画ももちろん好きでいらっしゃるファンの方が見てくださると思いますけど、そこからまた舞台がバージョンアップしているなっていう自信があります。

舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」
舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」ゲネプロ

◆崎山から最後のあいさつ

崎山:僕らのやり方で僕らの演劇をこの板の上から届けることが全てだと思っています。
そのために1日でも多くの多くのお客様、そして公演ができようにと務めてまいりますので、ぜひとも応援のほどよろしくお願いします。

公演情報

舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」

東映ムビ×ステ
舞台「死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-」

<出演>
崎山つばさ 安井謙太郎(7ORDER)
陳内将 松浦司 松本寛也 北川尚弥
櫻井圭登 伊藤優衣 エリザベス・マリー 田邉幸太郎
輝馬 谷口賢志/山崎銀之丞
川本裕之 橋本由希子 平井琴望 杉山諒二 宮川康裕 前田りょうが

脚本・演出:毛利亘宏(少年社中)
原案:須藤泰司
音楽:YODA Kenichi
アクション監督:栗田政明
振付:本山新之助

<会場・日程>
【東京公演】
サンシャイン劇場
(東京都豊島区東池袋3-1-4)

2020年7月23日(木・祝)~8月2日(日)
7月23日(木・祝)19:00
7月24日(金・祝)13:00/18:00
7月25日(土)13:00/18:00
7月26日(日)13:00/18:00
7月27日(月)休演日
7月28日(火)14:00/19:00
7月29日(水)14:00/19:00
7月30日(木)14:00/19:00
7月31日(金)19:00
8月1日(土)13:00/18:00
8月2日(日)12:00/17:00

【大阪公演】
梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
(大阪府大阪市北区茶屋町19-1)

2020年8月5日(水)~9日(日)
8月5日(水)14:00/19:00
8月6日(木)14:00/19:00
8月7日(金)19:00
8月8日(土)13:00/18:00
8月9日(日)12:00/17:00

【福岡公演】
福岡サンパレス
(福岡県福岡市博多区築港本町2-1)
2020年8月13日(木)14:00/19:00

【広島公演】
上野学園ホール
(広島県広島市中区白島北町19-1)
2020年8月15日(土)13:30/18:00

<チケット(全席指定>
東京・大阪:1万3,500円(税込)
福岡・広島:8,900円(税込)
※未就学児入場不可

プロジェクト特設HP: https://shinitsuka.com/
公式Twitter@toei_movie_st

企画:東映・東映ビデオ

この記事の写真

下記の「CTAボタン」を設定することで、ユーザーがスマートフォンで記事詳細ページを開いた際に「続きを読む」の下に「CTAボタン」を2つ追加できます。上段「CTAボタン」に設定したものは上に表示、下段「CTAボタン」に設定したものは下に表示されます。
2025冬ドラマ最新情報まとめ2024→2025 年末年始・お正月特番一覧