オンラインイベント「学研キッズフェス」でYouTubeライブ「さかなクンとエコチャレンジ!ギョうてんマイバッグをつくろう」(協賛:環境省)が配信された。
YouTubeライブには、環境省のキャンペーン「みんなで減らそうレジ袋チャレンジ」で「環境省プラごみゼロアンバサダー」を務めるさかなクンが出演し、プラスチックごみが海の環境や生物に与える影響について説明。また、身近なものを材料にしたマイバッグの作り方を紹介してレジ袋削減を呼びかけた。
毎年世界では5兆枚のビニール袋が使用され、プラスチック製品の50%が使い捨て。さらにこの10年だけで20世紀で使用した以上のプラスチックが生産されている。捨てられたプラスチックごみは海に流れ着き、甚大な影響を与えている。
さかなクンは「ギョギョっとびっくりな光景を撮ってきました」と話すと、空き缶、空き瓶、ビニール袋など多くのごみが打ち上がった鹿児島県の海岸の写真を紹介。また、深海魚のミズウオが描かれた1枚の絵を掲げ「ミズウオは大きな口で獲物を食べるので、ごみを間違って食べてしまう」といい、さらに岩手県久慈市で遭遇したサメは「ふらふらになって網にかかっていたんです。頭にプラスチックごみが巻き付いていたんですね。海のごみは深刻です」とプラスチックごみで苦しむ魚たちの姿を伝えた。
海の環境を改善するためには「今日からできることがあります。マイ○○を持とう。マイボトル、マイ箸、マイストローを持っていればごみを減らすことにつながりますよね」とさかなクン。「学研キッズネット」の小林編集長と共に、身近なものを材料にして作ったマイバッグを紹介した。
紹介されたのは、スカーフを2枚結んだマイバッグ、クリアファイル2枚を広げて組み合わせたビーチバッグ風のマイバッグ、そして大きめのカレンダーで作った紙製のマイバッグの3種類で、この日はカレンダーを使ったマイバッグを作成した。
マイバッグにはさかなクンがホウボウのイラストを描き下ろすことになり、「大きな胸ビレが特徴。敵を感じると大きな胸ビレを広げて体を大きく見せるんです。胸ビレは左右にうちわを付けたように描きます」「魚は鼻の穴もちゃんとあるので忘れずにね」とさかなクンならではの目線で描くコツも伝授した。そして「ぜひともお店ではレジ袋を断って、自分で作ったマイバッグを持ってお買い物に行きましょうね!」と呼びかけた。
3種類のマイバッグの作り方
「スカーフを使ったマイバッグ」
https://kids.gakken.co.jp/jiyuu/category/art/mybag_scarf/
「クリアファイルを使ったマイバッグ」
https://kids.gakken.co.jp/jiyuu/category/art/mybag_clear_file/
「カレンダーを使ったマイバッグ」
https://kids.gakken.co.jp/jiyuu/category/art/mybag_calendar/
視聴者からの質問に答えるコーナーでは、「海に流されたプラスチックごみはどうやってきれいにするの?」「ごみのせいでどのくらいの魚が減っているの?」などの疑問が寄せられた。さかなクンは一つひとつの質問に丁寧に答えながら「プラスチックごみはちぎれて小さくなっていく。小さくなると拾うのが大変で、イワシ
が勘違いして食べてしまう。事前にごみが海に出ないようにしたり、ごみを分別したり、落ちているごみを拾ったり、できることをどんどんしていきたいね」と話した。
40分の配信が終わりに差しかかると、さかなクンは最後に「みんなと一緒にたくさんのことを考えることができてうれしいです。川や海に行ったときにごみを出さない、できることをしっかりしていきたいですね。一人でできることは小さなことですが、おうちの人やお友達、みんなで一緒にできたら大きな力になる。ぜひとも継続していきたい」とメッセージを送った。
YouTubeライブで配信された「さかなクンとエコチャレンジ!ギョうてんマイバッグをつくろう」は、8月28日(金)から「学研キッズネット」ホームページでアーカイブ視聴が可能。
「みんなで減らそうレジ袋チャレンジ」について
環境省が推進するレジ袋削減を目的としたキャンペーン。
2020年7月1日からスタートしたレジ袋有料化をきっかけにプラスチックごみ問題について考え、マイバッグを持参する人の割合を増やすことを目的としている。「環境省プラごみゼロアンバサダー」は、さかなクンのほか、西川きよし、トラウデン直美が任命されている。
さかなクン プロフィール
国立大学法人東京海洋大学名誉博士・客員准教授
お魚の豊富な知識と経験に裏付けされたトークでテレビ、新聞など各メディアで
活躍。全国各地で講演を行っている。
2010年には絶滅したと思われていたクニマスの生息確認に貢献。さらに海洋に関する普及・啓発活動の功績が認められ、「海洋立国推進功労者」として内閣総理大臣賞を受賞。
2020年より環境省プラごみゼロアンバサダーを務める。