劇団☆新感線旗揚げ39周年にあたる2019年に“39サンキュー興行”と称して上演された生田斗真主演舞台「偽義経冥界歌」の劇場公開日が10月24日(土)に決定した。
本作は、2019年に大阪、金沢、松本公演を行い、2020年に東京、福岡公演を予定していたものの、コロナ禍により東京は一部中止、福岡は全公演中止に。これを受けて、公演を見ることができなかった東京と福岡のファンにも作品を届けたいという思いから、ゲキ×シネとして劇場で上映される。
また、ゲキ×シネ史上初、映像・音響・シアターデザインに力を入れた没入感あふれる「究極のシネマ体験」と称される「Dolby Cinema™(ドルビーシネマ) 」での上映も決定した。
「偽義経冥界歌」のモチーフは“奥州三代”と“義経黄金伝説”。源義経が奥州にかくまわれていたという史実をベースに、奥州三代の盛衰の行方も絡めつつ、中島かずき脚本ならではのファンタジーもちりばめたストーリーが展開される。
主人公の偽義経<源九郎義経・みなもとのくろうよしつね>を演じるのは、新感線に4度目の出演となる生田斗真。華やかで魅力的な源九郎として、そして座長としても作品を引っ張る。共演には、りょう、中山優馬、藤原さくら、粟根まこと、山内圭哉、早乙女友貴、三宅弘城、橋本さとしらが顔をそろえる。
ゲキ×シネ版では、新感線ならではの笑いたっぷり、殺陣、アクション満載の王道エンターテインメントを、映像・音声ともにスクリーン用に編集・ミックス。洗練されたクオリティと臨場感あふれる映像を、映画館の大スクリーン&高音質で体感することができる。
作品情報
ゲキ×シネ 『偽義経冥界歌(にせよしつねめいかいにうたう)』
作:中島かずき
演出:いのうえひでのり
出演:生田斗真/りょう 中山優馬 藤原さくら/粟根まこと 山内圭哉 早乙女友貴/三宅弘城/橋本さとし 他
日時:2020年10月24日(土)
会場:新宿バルト9他、全国(ドルビーシネマ含む)で公開
チケット:各上映館で発売 価格:¥2,000(税込)
※ドルビーシネマ及びドルビーアトモスの料金は上映館の規定による。
※特別興行料金につき、各種割引、招待券や無料鑑賞券等は適用不可。
WEB:http://www.geki-cine.jp/sp/niseyoshitsune/
配給:ヴィレッヂ/ティ・ジョイ
著作:東京グローブ座/ヴィレッヂ
©東京グローブ座/ヴィレッヂ
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『偽義経冥界歌』あらすじ
日の本の国が、源氏と平氏の勢力で二分されていた時代。
<源頼朝(みなもとのよりとも)/粟根まこと>が鎌倉を拠点に力を蓄えていた一方で、国の北方、“みちのく”と呼ばれる奥州はどちらにも属さず独立自治を貫いていた。
奥州をまとめていたのは奥華(おうが)一族。その都である奥泉は“黄金の都”と噂されており、また奥華の民は死者を木乃伊(ミイラ)にする風習があるため、奥泉のはずれにある洞窟には先祖代々の木乃伊が眠っている。
その地元のものが聖なる場所として崇める洞窟で、ある若侍が暴挙を行った。彼の名は<遮那王牛若(しゃなおううしわか)/早乙女友貴>、頼朝の義理の弟で平氏の追っ手から逃れるために奥華によりかくまわれていたのだ。お目付け役の僧<常陸坊海尊(ひたちぼうかいそん)/山内圭哉>と<奥華次郎泰衡(おうがのじろうやすひら)/中山優馬>の制止を無視して死者を冒涜、とうとう次郎と斬り合いになる。
そこに割って入った次郎の兄<奥華玄久郎国衡(おうがのげんくろうくにひら)/生田斗真>だったが、はずみで牛若を死なせてしまう。
僧兵に追われ逃げる玄久郎の前に立ちはだかったのが<武蔵坊弁慶(むさしぼうべんけい)/三宅弘城>。玄久郎を錫杖で打ち据えると、奥華の屋敷へ連れていく。
屋敷では奥華の当主<奥華秀衡(おうがのひでひら)/橋本さとし>が待っていた。次郎をかばうためとはいえ頼朝の挙兵直前だったこともあり、牛若を殺したのは大問題だと頭を抱える一同。
だが「牛若はそこにいる!」と玄久郎を指さす弁慶。弁慶や海尊ら僧たちが口裏を合わせ、さらに奥華の金塊を軍資金として差し出せば、義兄の頼朝は騙せると踏んだのだ。あまり深く考えず、その提案を受け入れる玄久郎は、ここで元服もし、以降は<源九郎義経(みなもとのくろうよしつね)>を名乗ることとなる。
そうして義経らが頼朝を丸めこみに行っている間、奥泉では先祖代々の木乃伊が並ぶ洞窟内で巫女たちが歌い踊り、酒宴が行われていた。そこで、秀衡の妻にして次郎の母でもある巫女長(みこおさ)の<黄泉津(よもつ)の方/りょう>は、次郎が正当な後継ぎであると主張。その企て通りに、次郎に秀衡を殺させる。
そんなことは露知らず義経は進軍を続けていたが、壇之浦にてさらに戦いは激化。その海辺にひとりの若い女性が現れる。<静歌(しずか)/藤原さくら>という大陸渡りの歌うたいで、ギターに似た楽器“六絃(ろくしん)”を操り滅んでいく平氏の兵のために哀悼の歌をうたっているのだった。
すっかり心を奪われてしまった義経に乞われて死者を冥界に送る歌を静歌がうたうと、そこに血まみれの秀衡が現れ「妻と弟に諮られ、実の息子に手を下された」と語り、「仇をとって父の無念を晴らしてくれ」と義経に訴える。この不可思議な現象は、静歌の歌に秘密があると睨んだ義経は彼女を連れて奥華へ向かうことにするが……。
偽りの身分を盾にしつつ、常にポジティブシンキングと機転とで数々の苦難を軽々と乗り越えていく義経。その目に映るのは日の本の天下の光か、はたまた冥界に広がる闇か…?
ゲキ×シネ公式サイト:http://www.geki-cine.jp/