PARCO劇場オープニング・シリーズ『チョコレートドーナツ』が12月20日(日)に開幕。演出の宮本亞門、主演の東山紀之、共演の谷原章介のコメントが到着した。
公演関係者が新型コロナウイルスに感染したため、12月7日~19日までの公演を中止し、開幕が延期となっていた本作。
初日開演に先立ち、あいさつに立った演出の宮本亜門は、初日が延期なってからの今日まで、キャスト・スタッフが混沌としていたが、この状況の中でも劇場に足を運んでくださるお客様いるということを、唯一の希望にして頑張ってきたと話した。また、療養中の二人は回復に向かっていることも伝えられた。
カーテンコールは始めから総立ち。会場が割れんばかりの拍手が鳴りやまず、東山、谷原をはじめとする出演者は、客席に向けて深々とおじぎをした後、笑顔で手を振り、観客に感謝を伝えた。
本作は、ゲイの男性が育児放棄された障がいを持つ子供を育てたという実話に着想を得て製作された映画「チョコレートドーナツ(原題:ANY DAY NOW)」を世界で初めて舞台化。
東山紀之が演じるのは、シンガーを夢見ながら、ショーパブの口パク・ダンサーとして日銭を稼ぐルディ。出口の見えない生活の中、ルディの人生は、運命の人ポール、隣室のダウン症のある少年マルコと出逢うことで変わっていく。
ルディと共に少年マルコを育てようと、世間と闘う検察官ポールを演じるのは谷原章介。また、ダウン症のある少年マルコ役として、実際にダウン症のある高橋永と丹下開登がダブルキャストで出演、高畑淳子ほか多彩な俳優陣が共演する。
演出・キャストコメント
12月20日(日)14時開演の初日公演を終えて
宮本亞門(演出)
こんなに観客の皆様と舞台が一つになった初日は、はじめてです。カーテンコールの熱い拍手はボクの人生でも聞いたことがなく「世界の誰もが幸せになるべきだ」というメッセージが皆様に伝わったのだと思います。正に、このコロナ禍で「分断」を越えた感動が劇場に充ち溢れる、最高に幸せな時間でした。特にマルコ役を演じた丹下開登君の芝居にはノックアウト、凄い役者がまた1人生まれました。東山紀之さんもルディ役が乗り移り見事としかいいようがない!2人は愛おしすぎる親子でした。明日の永君もきっと素晴らしい演技を見せてくれると思います。このカンパニー全員が一丸となって作った愛情溢れる舞台を、ぜひ世界中の人に観てもらいたいと、心から思った初日でした。
東山紀之
これまで経験した初日とは全く違った想いがありました。世界がコロナで変わってしまった今、僕らつくる側だけでなく、お客様の「エンターテインメントの灯を絶やしちゃいけない」という想いも強く感じられました。初日というのは人の心に灯をともすような感じがします。これが大きな灯になって聖火のようになってくれるといいと思います。オリンピックにつながるように。
谷原章介
無事に初日を迎えられてホッとしたと同時に、僕たちが積み重ねてきたことが、きちんとお客様に届いて嬉しかったです。まだ、カンパニーの中で復帰していないメンバーもおりますが、早く全員一丸となって少しでも楽しいステージを届けられるよう頑張りたいと思います。
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