元・阪神タイガースの藤川球児が公式YouTubeチャンネルにて、横浜DeNAベイスターズ・前監督のアレックス・ラミレス(以降、ラミレス)との対談動画を公開した。
藤川は1998年にドラフト1位で阪神タイガースへ入団し、2度のリーグ優勝やWBCでの日本代表の経験を経て、2013年よりメジャーリーグに挑戦。その後、独立リーグでのプレーを経て2016年より阪神に復帰、「火の玉ストレート」と呼ばれる打者の手元で浮き上がるような速球を武器に、日米通算245セーブの大クローザーとして活躍した。
この度、公式YouTubeチャンネル「藤川球児の真向勝負」で、SP対談企画第3弾のコラボ動画を公開。2013年に外国人選手では史上初となるNPB通算2000本安打を達成、唯一の名球会入りするなど最強の助っ人として活躍し、現役引退後は監督として、緻密なデータを駆使した戦略でチームを牽引したラミレスがゲストに登場している。
動画の冒頭では、ラミレスが登場すると藤川は笑顔で肘を軽くつつくような素振りをしながら親し気な様子で挨拶を交わし、まずは現役当時のお互いの印象についてから話がスタート。
藤川が「最初に僕から打ったHR(ホームラン)は覚えている?」と質問すると、当時のことを鮮明に覚えていたラミレスが、神宮球場で藤川が投げたカーブをバットを折りながら打ったと回答する。
藤川はバットが折れていたことは知らなかったようでとても驚いた様子を見せながら、ラミレスのことが「それからすごく嫌な打者になった」と明かす。さらにそれ以来、カーブをラミレスには投げなかったことを告白。
その後、ともに引退した今だからできる質問として、藤川が「なぜ僕を得意としていた?」と直球質問を投げかける。これに対してラミレスは「キャリアを通じて常に投球パターンが同じだった」「東京ドームと甲子園ではピッチングが違った」など、長年にわたり何度も対戦してきた中で熟知しているからこその分析を述べた。
そして「相当細かいやり取りを行っていた」「真剣勝負だった」と当時を振り返ったラミレス。また、監督になってからチームの選手たち藤川の投球パターンを伝えたが誰も興味を示さなかったと明かし、「データを活用すれば成功の確率が高まる」「野球は8割が心理戦、フィジカルな部分は2割だけ」と熱弁。
自身の現役時代は、試合直前まで相手のキャッチャーについて調べることを毎日のルーティーンに取り入れることによって何球団からも声がかかる選手になることができたので、「もっと頭を使ってプレーをした方がいい」と提唱した。
本動画ではそのほかにも、ラミレスが日本の野球チームで監督になる夢を実現させたプロセスや、もし藤川を自身のチームで投手として起用するならどのように使ったかなど、さらにディープなトークも聞くことができる。なお、本対談企画は5月12日(水)に後編を公開予定とのことだ。
動画
藤川球児×アレックス・ラミレス対談動画【前編】
WEB
藤川球児の真向勝負:https://www.youtube.com/channel/UCz7tOXB0x7yfESq6WPkA11g