5月13日(木)、舞台「ッぱち!」のゲネプロと囲み取材が都内で開催。主演の越岡裕貴(ふぉ〜ゆ〜)、室龍太、脚本・演出を担当する霧島ロックが登壇した。
脚本・演出家の霧島ロックによる、世間からちょっとはみ出した人たちがほんの少し前に歩き出す物語を描いた舞台「ッぱち!」。大阪の片隅の街を舞台に、ほぼ全編が関西弁で展開される。
実家で小道具屋を営む吉岡雅人役に越岡裕貴、吉岡の旧友で家具デザイナーの河野裕之役に室龍太という、共に関西出身で初共演の2人を中心におくる、テンポの良い笑いと感動の人情劇だ。
初日公演を5月13日(木)に迎えるにあたり、越岡は「残念ながら大阪公演は中止という形になってしまったのですが、東京公演だけでも幕を開けられるということにすごく幸せを感じています。お客様に見ていただけるという嬉しさをポジティブに捉えてやっていきたいです」と大阪公演が中止となってしまったことを詫びながらも、しっかりと前を見据える。
霧島も「大阪公演が中止となってしまい、3人とも地元が関西なので残念さは倍増なのですが、東京ではなんとか上演できることになり本当に感謝しています。とにかく稽古から楽しかったので、お客様にも一緒に楽しんでいただける舞台にしていきましょう!」と2人を鼓舞した。
まず後輩である室との初共演について聞かれると、越岡は「室とは今まで一度も一緒に芝居を…したくなかったんですけど(笑)」と。すると、すかさず室が「ちょちょちょ! 言葉が間違ってます! してこなかった、です!」とツッコみ、序盤から抜群のチームワークで笑いを誘っていく。
一呼吸おいて「室はとてもいい役者です。色々と他の舞台も経験しているので、後輩ではありますが刺激を受けています。この作品で共演するまではあまり話したことがなかったのですが、関西弁がそうさせたのか今では友達みたいな感覚で話せます」と越岡。
室も「こっしゃんさん(越岡)はいつも自然体で、吉岡役がぴったり。本当に優しくて、何でも受け止めてくれるんです」とお互いへの思いを語り、2人の絆を感じさせた。
そして、本作の見どころのひとつといえるのが、越岡の関西弁での初芝居だろう。小学5年生の時に大阪から東京へと引っ越したという彼は「今も親と話す時は関西弁なので、そんなに違和感はなく(感覚が)戻ってきました。それに室がコテコテの関西弁で話してくるので、自然とこちらも出るようになって」と明かす。
続けて、室が先月ジャニーズJr.を卒業したことにも話題が及ぶと「特に変わったことはなくて実感がないのですが、期待していることといえばお給料が上がっていくことかなと(笑)。関西人なのでお金にがめついんです!」と昇給を熱望。対する越岡が「目の前のことを一生懸命やっていけば大丈夫」と背中を押す、ほほえましい一幕も見られた。
最後は、室から「大阪公演は中止になってしまいましたが、東京公演は初日を迎えることができるということで、今後も引き続き対策をしながらキャストとスタッフさん共に力を合わせて突っ走っていきたいと思います」と。
越岡も「大阪の物語を大阪でできないということが本当に残念なのですが、最後まで誰1人欠けることなく千秋楽まで駆け抜けていきたいです」と力強く本作にかける意気込みを語り、取材は締めくくられた。
舞台「ッぱち!」は、5月13日(木)から19日(水)まで銀座 博品館劇場、5月28日(金)から6月6日(日)までニッショーホールで上演される。
公演情報
舞台「ッぱち!」
2021年5月13日(木)〜5月19日(水)東京・銀座 博品館劇場
2021年5月28日(金)〜6月6日(日)東京・ニッショーホール