原嘉孝「何でもない日常がどれほど幸せなのかを伝えたい」『天国』東京公演開幕

エンタメ総合
2021年12月02日
上段左から)広田亮平、浜谷健司、モト冬樹、大薮丘 / 下段左から)宅間孝行、入山杏奈、原嘉孝、鈴木紗理奈

原嘉孝が主演を務めるタクフェス第9弾『天国』の公開ゲネプロ及び取材会が、12月1日に都内で開催。原に加えて、入山杏奈(AKB48)、浜谷健司(ハマカーン)、大薮丘、広田亮平、モト冬樹、鈴木紗理奈、宅間孝行が登壇した。

本作は宮城県石巻市に実在した岡田劇場をモデルにした山田劇場を舞台に、映画、芝居、興行に奮闘する愛すべき人々の姿を描く、何気ない優しさにあふれた物語だ。10月22日に名古屋市公会堂にて開幕し、全国6都市を巡演。いよいよ12月1日より、東京公演が開幕する。

原嘉孝

その主演を務めるのは、2021年4月にジャニーズJr.を卒業し、数多くの舞台作品で活躍する原嘉孝。さらに作・演出・出演の宅間孝行に加え、入山杏奈、大薮丘、モト冬樹、鈴木紗理奈、浜谷健司、広田亮平といった多彩な出演者が集結した。

今回の取材会では、まず宅間が「コロナ禍で演劇界はかつて経験のしたことのない壁にぶち当たりました。興行をやっている仲間たちや裏方の人々がものすごく苦しい思いをしているのを目の当たりにしてきたので、なんとかみんなへの応援歌になるようなものを作れないかなと考えていたんです」と。

「東日本大震災発生から10年の節目を迎えたこと、そしてこのコロナ禍という状況の中で、どれだけ当たり前にある日常が素敵なのかを伝えたい。『天国』は、本作の登場人物たちは日常という、まるで天国のような楽園の中で生活しているんだろうなという思いつけたタイトルです」と本作に込めた思いを語った。

左から)入山杏奈、原嘉孝

主演の原は「『タクフェス』初参加ですが、毎日稽古場に通っていく中で、自分が出ていないシーンでもほかの人の芝居を観て『ああでもない』『こうでもない』と役者同士で言いあえるような関係性が続いていて、共に作品に向き合っていくという体制が素敵だなと思います」と話す。

『タクフェス』への出演が5年ぶり2度目となる入山は「すごく仲の良い座組になったなと思っています」と。続けて「実は、先輩方をほぼほぼ呼び捨てで呼んでいるんです。浜谷さんのことは健司、モトさんのことは冬樹です」と明かすと、原がすかさず「先輩方は誰も許していないんですけどね(笑)」とツッコミを。

入山杏奈

原は、本作への出演について「ありがたくも感じていますし、どこか寂しい客席の様子を前から見ると、早く元通りの世界に戻ってほしいなと思います。こんな状況の中でも来てくださるお客様に感謝していますし、コンスタントに舞台に立たせていただける僕は恵まれているなと感じています」と。

「ジャニーズJr.を卒業して変わったことは」という質問に対して「1人なんだなと。これからは誰にも頼らず、1人で自立していかなければならないんだという覚悟は生まれました。あとは、給料面も気にするようになりましたね(笑)」とこぼすと、「上がったの? 下がったの?」と浜谷らに追及される一幕も。

原嘉孝

また、本作では毎公演、さまざまな日替りゲストが本人役としてサプライズ登場し、舞台となる「山田劇場」にやってくるスターを演じていく。ゲネプロで登場した中村珠緒について、宅間は「今日は段取りの確認などの稽古をしたのですが、中村さんがとにかく帰りたがるんです。なので、ここはぶっつけ本番だなと思いゲネプロに至りましたが…不安しか残りませんでした(笑)」と赤裸々に語り、会場は笑いに包まれる。

最後に原が「『天国』という作品を通して、3.11の恐さを忘れてはいけないというメッセージと、何でもない日常がどれほど幸せなのかということを伝えるために僕たちは東京公演に立ちます。ぜひ大切な方、友達、家族と観ていただけたらうれしいです」と挨拶をし、取材会は締めくくられた。

左から)鈴木紗理奈、中村珠緒、浜谷健司、原嘉孝、広田亮平、宅間孝行

公演情報

タクフェス第9弾『天国』
【東京公演】2021年12月1日(水)〜12日(日)サンシャイン劇場

作・演出:宅間孝行
出演:原嘉孝、入山杏奈、浜谷健司、大薮丘、広田亮平、モト冬樹、鈴木紗理奈、宅間孝行

公式サイト:http://takufes.jp/tengoku/

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