堤真一、森田剛、伊藤蘭、西野七瀬ら出演舞台「みんな我が子」上演決定【コメントあり】

エンタメ総合
2022年01月13日

『みんな我が子』

堤真一、森田剛、伊藤蘭らが出演する舞台「COCOON PRODUCTION 2022 DISCOVER WORLD THEATRE vol.12『みんな我が子』-All My Sons-」が、5月に上演されることが決定した。

「セールスマンの死」(ピューリッツァー賞・トニー賞受賞)、「るつぼ」などで知られる、20世紀を代表するアメリカの劇作家アーサー・ミラーの代表作の1つとされる戯曲「みんな我が子」。1947年にアメリカ・ブロードウェイで初演され、第1回トニー賞を受賞、の後世界各国で上演され、1948、87年には映画化もされた。

今回の演出は、リモートながらも高い完成度で上演した2020年の「DISCOVER WORLD THEATREシリーズvol.9『十二人の怒れる男』」に続く2度目の登場となるリンゼイ・ポズナーが務める。幸せをつかむためのある選択が、人生を狂わせ、家族を崩壊させる…。アメリカの片田舎に暮らす家族と隣人、そして友人家族に起こるたった一日の物語に、実力派キャストが集結した。

家族のためにただひたすらに生きる父ジョー・ケラーには堤真一。本作について「アーサー・ミラーなら面白いに違いない、そう思って戯曲を読みましたが、こんなに難しい作品とは想像していませんでした」と明かした。

戦争から戻らない次男ラリーの無事を信じ、家族を愛する母ケイトには伊藤蘭。自身の役どころについて「今までいろいろな母親役を演じてきましたが、今回はより等身大で人間味のある母親のように思います。ただ一見普通に見える母でも抱えている問題はかなり根深いのかなと」と話した。

そして、ケラー家の長男クリスには、2021年に長年活動してきたV6の解散という人生の大きな選択から、新たな俳優人生の第一歩として2年ぶりの舞台出演となる森田剛。「役者人生において大きく変わるタイミングに、この作品に出会えたことをうれしく思っています」と心境を語った。

さらに、ラリーの婚約者アンには西野七瀬、アンの兄ジョージには大東駿介、そして、ケリー家の隣人ドクター・ジムには山崎一が決定。文化や言葉の壁を乗り越えて上演され続ける家族の物語を豪華キャスト陣で送る。

リンゼイ・ポズナー コメント

アーサー・ミラーは主に家族の物語を描いた偉大な劇作家です。「みんな我が子」は75年前の作品ですが、そのテーマは時代を超えて今の私たちに切実に響いてきます。
父と息子、夫と妻といった家族内での役割や関係性から、社会における責任までが描かれているのです。ある個人の犯した罪が、ひいては社会全体の腐敗や罪をもあぶり出し、人間の不完全さやもろさを浮き彫りにします。お客様も自分のことを振り返り、考えることができる作品になるのではないかと思います。
「十二人の怒れる男」はリモートでの演出でしたが、非常に楽しく仕事ができました。今度は俳優の皆さんと直接話をしながら、同じ空間で創作のプロセスを共にできることをとても楽しみにしています。

堤真一 コメント

アーサー・ミラーなら面白いに違いない、そう思って戯曲を読みましたが、こんなに難しい作品とは想像していませんでした。第二次大戦後のアメリカを舞台とした物語で、この父親の行為は、1947年の初演当時と現代とでは見方がまったく違ってくるだろうと思います。「家族のためには仕方がなかった」という意見もあったであろう昔に比べ、今では絶対に許されない。それでも、この父親を単なる悪として表わすのはどうなのか。一昨年の舞台「十二人の怒れる男」をリモートで演出されたリンゼイ・ポズナーさんと、今回こそは稽古場で直に作品作りがしたいですし、存分に話し合って稽古を進めていきたいですね。とてもヘビーな挑戦になるだろうと思います。
許されないはずのことが、まかり通っている。それは今の社会にも感じることだし、自身の生き方と照らし合わせてドキッとする人もいるかもしれません。見えているのに見ようとしないものが世の中にはたくさんある、そう気づける作品にできたらいいなと思っています。

森田剛 コメント

役者人生において大きく変わるタイミングに、この作品に出会えたことをうれしく思っています。戯曲を読んで、家族だから許せることと許せないことがあり、近くにいるから見えるものと見えないものがある…、そういったことに強くひかれました。親子や兄弟だからこその複雑な心情を、稽古場で演出の方や共演の方々とじっくり話し合い、作品を立ち上げていければと思っています。文化や宗教などの違いはありますが、そこは意識することなく、同じ人間として、とても身近に感じられる話ではないかなと思います。
自分が思うこと、感じていることをはっきりと提示するのは苦手な方ではありますが、稽古ではそこをちゃんとやっていきたいですね。そうして皆さんの話を聞き、演出を受けながら、崩したり、構築したりを楽しんでやっていきたい。最終的に、この家の息子に見えたらいいなと、それだけですね。楽しみに待っていていただけたらと思います。

西野七瀬 コメント

まだ一度しか舞台経験がない中で、お話を頂いた時は、私で大丈夫なのかな!? とかなり驚きました。機会があればまたぜひ舞台をやりたいとは思っていたのですが、こんなにすごいお話を頂けるとは……。それでも、この作品をやることで絶対に多くを得られると思いましたし、私に、と言ってくださったことがとてもうれしくて、挑戦したいなと思いました。
共演の皆さんも初めてご一緒させていただく方が多く、舞台で確かな実績を積まれてこられた方々の中に、私が入ってどうなるんだろう!? と想像のつかないことばかりですが、稽古場の空気にもできるだけ早く慣れたいですね。演出のポズナーさんはとても優しい方だとお聞きしているので、少しホッとしています(笑)。初の会話劇で、海外戯曲ももちろん初めて。たくさんの“初めて”を楽しみながらやれるよう、頑張りたいと思います。

大東駿介 コメント

堤真一さんは、いつかステージをご一緒できたら…とずっと夢見ていた大先輩です。森田剛さんは以前、「金閣寺」という舞台でご一緒して、多くを教わりました。森田さんのとてつもない集中力にしびれ、その背中に作品の核のような情景が見えた。あの体験は僕にとってすごく大切で、今の自分の基準になっていると感じますね。憧れのお二人とシアターコクーンの舞台に立てる、こんな夢のようなことが!と興奮しています。
僕は海外の戯曲も外国人の演出家も、とくにイメージを持ってやることはないですが、よりスムーズに進めるために、自分の人となりや考えは早めに伝えておきたいなと思っています。今回、いい意味でしんどい芝居になるんじゃないかなと(笑)。僕、芝居の疲労感が大好きなんですよ。精神を集中させていくその時間が好きで、カンパニーの皆さんとそれを共有できるのが本当に楽しみですね。足を引っ張らないように頑張ります!

山崎一 コメント

新年を迎えてすぐ、僕がプロデュースする劇壇ガルバでアーサー・ミラーの「ザ・プライス」をやるんです。ここ数年、日本でもミラー作品の上演が本当に多くなりましたよね。世界的にも「セールスマンの死」などはしょっちゅう上演されていて、僕が思うに、ミラーは今の資本主義社会の崩壊を、70年以上も前に予兆した作家だからじゃないかと。この「みんな我が子」は、人間は間違いを犯すけれど、その後にどういう行動をとるかが大切なんだな…と感じた作品です。この素晴らしいメンバーでやったら、きっと面白くなるだろうなと。そして「十二人の怒れる男」ではリモート演出だったリンゼイ・ポズナーさんが、今回は直に来てどういう演出をされるか。すごくワクワクしていますね。
アーサー・ミラーの作品は、見終わった後に人生を感じさせ、さまざまなことを考えさせてくれます。その豊かな時間をぜひ劇場で体感していただきたいですね。

伊藤蘭 コメント

時代背景も、文化も違う物語の中で生きるのはとても難しく乗り越えなければならない課題も多いですが、それだけやりがいのある舞台になると確信しています。今までいろいろな母親役を演じてきましたが、今回はより等身大で人間味のある母親のように思います。ただ一見普通に見える母でも抱えている問題はかなり根深いのかなと。堤真一さんとは初共演です。いつも若々しいイメージの堤さんが父親役と聞いてとても新鮮に感じました。その役作りを間近で見られるのも楽しみです。
海外の演出家とのお仕事は過去にイギリス人のエイドリアン・ノーブルさんとご一緒した機会がありました。その時に学んだこと、日々の稽古で得たことは今でも私の指針となる事も多いので、今回もリンゼイさんとの貴重な経験を糧にできるよう心して稽古に臨みたいと思います。

作品情報

「COCOON PRODUCTION 2022 DISCOVER WORLD THEATRE vol.12『みんな我が子』-All My Sons-」
作:アーサー・ミラー
翻訳:広田敦郎
演出:リンゼイ・ポズナー
美術・衣裳:ピーター・マッキントッシュ
出演:堤真一、森田剛、西野七瀬、大東駿介、栗田桃子、金子岳憲、穴田有里、山崎一、伊藤蘭

東京公演
2022年5月10日(火)~30日(月)Bunkamura シアターコクーン

大阪公演
2022年6月3日(金)~8日(水)森ノ宮ピロティホール

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