斎藤工・長澤まさみ・有岡大貴らが「シン・ウルトラマン」への思い語る「1番必要なことこそ、ウルトラマンのはざまから見える景色」

エンタメ総合
2022年05月14日
「シン・ウルトラマン」左から)早見あかり、西島秀俊、斎藤工、長澤まさみ、有岡大貴、樋口真嗣監督

映画「シン・ウルトラマン」(全国公開中)の初日舞台あいさつが、5月13日(金)に開催。斎藤工、長澤まさみ、西島秀俊、有岡大貴(Hey! Say! JUMP)、早見あかり、樋口真嗣監督が登壇した。

昭和41年(1966年)の放送開始以来、日本のみならず海外でも100を超える地域で放送され、今なお根強い人気を誇るキャラクター・ウルトラマン。

この度、「ウルトラマン」の企画・発想の原点に立ち還りながら、現代日本を舞台に、未だ誰も見たことのない“ウルトラマン”が初めて降着した世界を描く最新作「シン・ウルトラマン」が制作された。

そんな本作が5月13日(金)に公開初日を迎え、初日舞台あいさつが開催。ウルトラマンになる男・神永新二役の斎藤工、主人公の相棒・浅見弘子役の長澤まさみ、禍特対の班長・田村君男役の西島秀俊、禍特対のメンバー・滝明久役の有岡大貴、船縁由美役の早見あかり、樋口真嗣監督が登壇した。

「シン・ウルトラマン」斎藤工

まず、斎藤が「僕もいち映画ファンとして、今朝8時の回のチケットをとって見に行きました。でも、上映開始時間に間に合わなくて…受付で『斎藤工さん、『シン・ウルトラマン』ですね、どうぞ』と確認され…(笑)。そんな申し訳ないこともありましたが、作品を見て興奮冷めやらぬ状況です。ぜひ一緒にこの時間を楽しみましょう」とあいさつを。

長澤も「公開することができて本当にうれしいです。これまではもっと作品の良さを伝えたいという思いがありながらも、言えないことがたくさんあって。でも、自分の口から言うのはもう少し後にしたいなと思いました。ぜひ皆さんに、自分の目で確かめていただきたいです」と語る。

さらに、有岡は「今日という日を心待ちにしていたので、こうして迎えることができてうれしいです」。早見は「ついにこの日がやってきたんだなと本当にうれしい気持ちでいっぱいです」。西島は「子供の頃に大好きだったウルトラマンは僕にとってのヒーローなので、参加できたことを本当にうれしく思っています」と、それぞれ喜びを噛み締めた。

樋口監督は「思い返せば、庵野から『ウルトラマンやるんだけど、撮って』と言われてから4年以上が経っています。こんなにも長い時間をかけることができた映画は初めてですし、ここに並んでいるメンバーと同じ時間を共有できたことは本当に得難い経験でした。感謝しています」と伝えた。

「シン・ウルトラマン」西島秀俊

続いて、一同は撮影を振り返っていく。“ウルトラマンになる男”を演じた斎藤は、変身シーンとその象徴であるベーターカプセルについて問われると「ベーターカプセルは物語の肝となる部分ですよね。ある意味、この物語の主人公ですし。実際に重量感があったので、その重みを体感しながら変身できました」と。

そんな話を受け、監督は「(ベーターカプセルは)ものすごくシャープな線で純度の高いものをと思い、意図的に角を鋭いままにしているんです。誰かの指が切れたらどうしようとドキドキしていたところでもありました」と明かす。

さらに「変身シーンでこだわったのは手の角度です。テンプレート的な角度を決めました。『ウルトラマン』ならではの100万ワットの輝きも再現しましたよ」と続けると、斎藤も「こういったところにこだわるのがウルトラマンの現場らしいなと、作品への愛を感じました」と話した。

いっぽう、西島は「禍特対のメンバーは人類が経験したことがないことに直面し、危機に瀕するんですけど、みんなどこか前向きで。解決できると思って最前線に立っている、そして最善の努力をして事態を止める覚悟を持っている、ということが伝わるように表現しようと思っていました。みんなで一緒に想像しながら演じることが楽しかったです」と。

「シン・ウルトラマン」有岡大貴

また、有岡は役作りについて「実際に存在する“宇宙の全てを支配する数式”を書けるようにしておいてほしいと伝えられました。少しでも滝くんに近づけたらという思いで練習していたのですが、現場ではオリジナルの数式を新たに覚えることになり…結果的に2つ覚えたんです」と明かす。

斎藤は「(早見の演じる)船縁さんと滝さんはスペシャリストなので、かなり専門的な用語が多かったんですよね。でも、その2人が物語の非現実と現実をつなぐキャラクターだったので、この作品の世界観というのは2人の努力の賜物なんじゃないかな」とフォロー。有岡は「すごくうれしいです」と満面の笑みを見せた。

さらに、イベントでは主題歌を担当した米津玄師からのメッセージを鑑賞するひと幕も。米津は「この映画の主題歌を担当させていただけるとは夢にも思っておらず、本当に青天の霹靂と言いますか、ものすごく光栄だなと思っております。制作陣の皆さんの愛が痛いほど伝わってくる作品に関わらせていただけたことに感謝しています」とコメント。

「シン・ウルトラマン」左から)西島秀俊、斎藤工、早見あかり

斎藤は「主題歌がもう1つのトリガーでもあるというか、流れると途端に感情が表出してしまうんですよね。自分もウルトラマンに向き合ってきましたが、そこには孤独があり、優しさがあり、美しさもあり。それを歌詞で表現してくださり、作品とこの世界線を結んでいただいて。見終わった後に聞くことで作品のその先が紡がれていく。素晴らしい楽曲です」と絶賛した。

最後に一同があいさつを。樋口監督は「この作品に打ち込んできた4年間が今日で終わりなのかと思うと、非常に寂しい気持ちでいっぱいです。何回か見るとより作品に込められた仕掛けが分かってくると思うので、ぜひ何度も見ていただけたらうれしいです」と。

早見は「プロフェッショナルたちが愛を持って作った作品に、私自身も関わらせていただけて幸せですし、これからどんどんいろんな人のもとに届くんだなと思うとうれしい気持ちでいっぱいです。皆さんで良さを伝えてどんどん育てていってください」と力強く語る。

「シン・ウルトラマン」早見あかり

有岡は「映画の撮影中も今も、僕にとっては夢のような時間です。ウルトラマンをあまりよく知らないという方にとっても、本作がウルトラマンを好きになるきっかけになったら…この作品でウルトラマンと出会ってほしいです」と。

西島は「初日を迎えてたくさんの方が駆けつけていると聞くと、ますますこの映画が大きく育っていくんだなということを実感します。ぜひ、禍特対や怪獣、ウルトラマンに会いにきてください。よろしくお願いいたします」と伝える。

長澤は「この作品はいろんな視点で見れる映画です。禍特対、そしてウルトラマンがどんな思いでそこにいるのか、毎秒感じて物語にどっぷり浸かっていける作品です。映画館でしか体験できないものですから、ぜひたくさんの方にも同じような経験をしていただきたいです」と。

「シン・ウルトラマン」長澤まさみ

そして、斎藤は「いま分断に分裂、対立、孤立。そんな時代が加速していますが、60年代に円谷さんがこめた自分より他者を思いやる気持ちや優しさ、愛といった思いのバトンを、当時子供だったこの作品の製作陣が受け取り、さらにこれからを担う子どもたちにつなげられたんじゃないかなと思います」。

「今1番必要なことこそ、ウルトラマンのはざまから見える景色なんじゃないかなと感じました。作品に込められたものが、映画館を通じて未来への希望となることを願っています。そして、今上映している映画には素晴らしいものがたくさんありますので、ぜひ映画館で映画体験をしていただけたらと思います」と伝え、イベントは締めくくられた。

映画「シン・ウルトラマン」は全国公開中。

この記事の写真

作品情報

「シン・ウルトラマン」
全国公開中

出演:斎藤工、長澤まさみ、西島秀俊、有岡大貴、早見あかり、田中哲司
山本耕史、岩松了、嶋田久作、益岡徹、長塚圭史、山崎一、和田聰宏
企画・脚本:庵野秀明
監督:樋口真嗣
音楽:宮内國郎、鷺巣詩郎
制作:円谷プロダクション 東宝 カラー
制作プロダクション:TOHO スタジオ シネバザール
配給:東宝

公式サイト:https://shin-ultraman.jp/
公式Twitter:https://twitter.com/shin_ultraman

©2021「シン・ウルトラマン」制作委員会
©円谷プロ

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