菊池風磨（Sexy Zone）、中間淳太（ジャニーズWEST）、松村北斗（SixTONES）、阿部亮平（Snow Man）が、8月14日（日）放送のドキュメンタリー『僕たちは戦争を知らない～1945年を生きた子どもたち～』（テレビ朝日系 午後1時55分～3時20分※一部地域を除く）に出演する。
戦後77年目の終戦の日を前に放送するこの番組は、戦争体験者が少なくなり、戦禍の記憶が薄れてきた現在に、戦禍の中を生きた市井の人々の声に耳を傾け、ありのままを伝えることで、悲惨な戦争の不毛さとそれでも強く生きた日本人の姿を伝えていくドキュメンタリー。平和への思いを強く抱き、自らが演出するステージでたびたび戦争の悲惨さを描いてきた故・ジャニー喜多川さんの信念を受け継ぐジャニーズ事務所所属の菊池、中間、松村、阿部が、子供時代に戦争を体験した5人の証言者の声を聞くため、全国各地を訪ねる。
ジャニー喜多川さん自身も戦争を体験。“二度と悲惨な出来事を起こしてはならない”という信念を持ち、自らが演出するステージで戦争の場面を多く表現してきた。ジャニーさんの下で学んだ若きアイドルたちはそうした舞台を経験。そんな彼らが今回、子供時代に戦争を体験した人々から話を聞くための旅に出ることに。
菊池は、都内に住む鈴木忠典さん（現在93歳）の元へ。忠典さんは海軍の活躍を伝える映画に憧れ、14歳で“海軍特別年少兵”に志願。主に激戦地・ソロモン諸島付近で、魚雷艇という20メートルにも満たない小型船で敵の軍艦に近づき魚雷を放つ、極めて危険な任務に就いた。忠典さんは、戦場では相手を攻撃することしか考えられなくなり、同船する仲間が負傷しても、優しい言葉をかけられなかったと述懐し、菊池は「人の心を亡くしてしまう戦争の悲惨さが、鈴木忠典さんのお話からひしひしと伝わってきました」と語る。
そして菊池はもう一人、埼玉県に住む鈴木賀子さん（現在84歳）からも戦争体験を聞く。1945年3月10日の東京大空襲で、7歳だった賀子さんは母を亡くし、4歳の弟と共に生き延びた。頼った親戚からたらい回しにされた2人がたどり着いたのが、上野駅の地下道。食べ物もなく、誰も助けてくれない状況の中、幼い2人が過酷な地下道で生き抜いた話を聞いた菊池は、賀子さんの弟への深い愛情に胸を打たれたという。
中間が訪ねたのは、国内唯一の地上戦の地となった沖縄。当時16歳の女学生だった武村豊さん（現在93歳）は、故郷を守りたいという思いから学徒隊として従軍看護助手に。その頃の沖縄各地では壕とよばれる洞窟を野戦病院として使っていたが、豊さんたちはそこで負傷して担ぎ込まれる人たちの世話をしていた。
明かりもない狭い空間に折り重なるように運ばれてくる負傷兵たち。まだ16歳の少女にとって、手足がもがれたような負傷兵のケアは簡単なものではなく、母と姉、そして女学校の仲間たちが犠牲となる中、生き残った豊さんは今も心の中で詫び続けていると打ち明ける。豊さんに会いに行った中間は、慰霊碑に手を合わせるとともに野戦病院の跡地も訪問。今回のロケについて「今後の人生において重要な時間となりました」と語り、人々が遭遇した壮絶な状況を想像し、思わず涙が頬を伝う。
そして松村が向かった先は、長崎。自らが通っていた小学校にある祈念館で、原爆の語り部を務めている池田松義さん（84歳）の話を聞く。爆心地から700メートルほどの地点で被爆したものの、奇跡的に助かった当時7歳の池田さん。全身血だらけで戻ってきた父は死亡、母も2週間後に突然亡くなってしまったが、母親を火葬するとき、家族全員を失ってこれからどう生きていくのか、悲しみよりも不安でいっぱいだった池田さんは泣くことができなかったと語る。
そんな時、安らぎの場となったのが再開した学校だった。学校は爆心地からわずか500メートルほどにあり、焼け野原となった街で残った、数少ない建物の一つ。原爆で約1500人の生徒のうち1400人あまりが亡くなったが、生き残った教師たちがわずか１か月半ほどで授業を再開し、池田さんをはじめ、生き残った生徒たちが集まった。家族を亡くした池田さんは「先生や友達と会うことが何よりも安らぎだった」と当時を振り返る。池田さんとの対話を経て、松村は「取材中に言葉にし切れなかった瞬間、その感情がすごくリアルで大切」と実際に戦禍を体験した人々の声を届けることの大切さを実感していた。
阿部は、ジャニー喜多川さんも疎開していた和歌山へ。9歳で空襲の恐ろしさを体験した田中誠三さん（現在86歳）を訪ねる。1945年6月22日、空襲で自宅に爆弾が直撃。防空壕に逃げ込んだものの、母と2人の姉たちの命は奪われてしまった。その後、7月9日の和歌山大空襲では、市街地一帯を円で囲むように焼夷弾が落下。避難場所となっていた旧県庁跡地の空き地ではすさまじい火災旋風が起き、逃げ場を失った700人以上の人が折り重なるように焼死した。実は、その2年ほど前から、米軍はどうすれば効率よく被害を与えられるか、投下実験を繰り返していたという。
ジャニーさんが自身の戦争体験を投影して作り上げた舞台『少年たち』シリーズにも出演したことがある阿部。「どこか田中さんにジャニーさんを重ねてお話を聞いていたところもあったかもしれません」と語ったが、そんな田中さんの壮絶な体験談に言葉を失っていた。
番組情報
『僕たちは戦争を知らない～1945年を生きた子どもたち～』
テレビ朝日系※一部地域を除く
2022年8月14日（日）午後1時55分～3時20分
©テレビ朝日
