歌手としてはもちろん、俳優、声優、地上波テレビ番組MCなど多岐に渡り新たな挑戦を続けている西川貴教。そんな西川が2022年3月28日より、BSJapanextで地域創生をテーマにした番組『西川貴教のバーチャル知事』(毎週月曜 午後9〜10時)をスタートした。
今回のインタビューでは、本番組を始めたきっかけから見どころや込めた想い、2009年より地元・滋賀県で主催している初の大型野外音楽イベント「イナズマロック フェス」での取り組みについてまで、お話をお聞きしました。
◆まず今回、BSJapanextで地域創生をテーマにした番組『西川貴教のバーチャル知事』を始めたきっかけを教えていただけますか?
今回、BSJapanextで番組のお話をいただいて「何でもいいから好きなことをやってください」と言われて、パッと最初に浮かんだのが地元のことだったんです。かれこれもう14年、「イナズマロック フェス」をはじめ「ふるさと観光大使」として滋賀県のことをたくさんやらせていただいてきました。
考えたら地元を離れてからずいぶん経っているので、やはり自分が幼かった頃に感じていたものと、今お住まいの方々が感じるものは大きく違うんじゃないかなと思っています。そういった部分をこの番組を通じていろいろ埋め合わせしながら、僕自身が滋賀県のことを改めて勉強させていただける場所を求めてつくっています。
コロナ禍もありましたし、海外や国内での移動も難しかった。その中で、改めて地元をもう一度掘り下げてみたいなというところから、この『バーチャル知事』という番組にいたりました。
◆今年3月から放送している番組の見どころや番組への想いをお聞かせください。
僕がやる番組で『バーチャル知事』と聞いてゲストの識者の方々は、来てみて初めて「こんなに真面目にやっている番組だとは思いませんでした」とおっしゃることが多いです。
今やサブスク、動画サイトも乱立している中で、テレビを見る機会が少なくなってきていると思いますが、そんな中でこそ視聴率にとらわれない、とことん突き詰めて、とことん突き抜けた番組作りっていうのが、このBSJapanextでできているんじゃないかと思います。
特にこの平日よる9時〜10時は他の曜日もさまざまな番組がありますが、これだけ滋賀県にフォーカスした番組はBSJapanextかつ『バーチャル知事』でしかできないと思っています。
今、取り上げているのは滋賀県ですが、課題は全国で起きていることとほぼ一緒だと思います。だから最近、公式アプリから視聴者のみなさんのコメントを見ていても、わが町やわが事として捉えてご覧いただいているなと感じるようになってきました。例えば、自分の身近な地域に置き換えて、「うちでもこんな問題があるな」とか「うちだとこんな感じになってます」というのをコメントしてくださるので、見ていてすごく勉強になります。
◆西川さんが琵琶湖の水質保全と地域振興を目指し、立ち上げられた「イナズマロック フェス」(今年は9月17〜19日に開催)について本番組で行っていることとつながる点はありますか?
はい。先日(8月8日)発表したのですが、今年の「イナズマロック フェス」では、3日間で発生するであろう合計30トンの二酸化炭素を、「びわ湖カーボンクレジット」を活用して実質的にゼロにする「カーボンオフセット」の取り組みを行います。
「びわ湖カーボンクレジット」は、 国の認証制度である「J-クレジット」に認証されたものの中で、県内で生み出されたクレジットのことです。滋賀県は県内の二酸化炭素削減や排出量の見える化を進めるため、この「びわ湖カーボンクレジット」の普及促進の取り組みを進めています。
特に県内の森林組合等で創出の取り組みが進んでおり、今回は滋賀銀行様が滋賀県や森林組合から購入したこのびわ湖カーボンクレジットの排出権を、イナズマのために拠出いただけることになりました。滋賀県の地銀である滋賀銀行様と一緒にこのような取り組みをできることは、我々にとって非常に意義のあることです。
日常生活や経済活動の中で出てくる二酸化炭素量を、それを補う量を吸収してくれる森を育てる作業の中で相殺させていく「カーボンオフセット」という形で、環境を考えていくことと経済活動を両輪で回す、なかなか難しいことですが、こういった取り組みを通じて環境問題そして地方の経済の活性化に向き合っていきたいと思っています。
有観客での開催は3年ぶりですが、内部を含めた「イナズマロック フェス」の構造改革をこの番組内で取り上げ議論し、改めてリスタートということで、地域の、また事業者の皆さんなどと蜜に、今まで以上に結び付き強くやらせてもらうフェスになっていると思うので期待いただけるとうれしいです。
◆BSJapanextの特徴のひとつに同時配信を無料で視聴できる公式アプリ「つながるジャパネット」がありますが、西川さんが感じる魅力を教えてください。
今はもうSNSもあったりとかするのでオンエア中にいろいろな形で感想を寄せられますよね。BSJapanextでは公式アプリにコメントを投稿する機能が付いているので、番組を視聴しがら視聴者のみなさんの意見をそのまま見ることができる点が魅力だと思います。
実は毎回、アプリのコメントを見て、その意見を次の収録で生かすということをやっています。リアルタイムに皆さんの感想を頂けるのは本当にありがたくて、即それを生かせるというのはすごくいいなと思います。
また、番組の放送時間は移動とか自宅にいないことも多いので、アプリで同時視聴を見ています。
◆視聴者に向けたメッセージをお願いします。
BSJapanext、開局したばかりの局で、ほかにもたくさん面白いコンテンツがあると思いますが、ぜひ『西川貴教のバーチャル知事』この番組を通じて、わが事としていろいろ見ていただくのはもちろん、まずは滋賀県の皆さんのイキイキとした姿をご覧いただいて、ぜひ一度滋賀県に訪れるきっかけになってほしいと思っています。
僕自身もこの番組を通じて、今後いろいろな方とつながって、今までなかったいろいろな取り組みをさせていただきたいと思っています。ぜひとも公式アプリからのご意見、ご要望をお待ちしています。
PROFILE
西川貴教
にしかわ・たかのり…1970年9月19日生まれ。滋賀県出身。1996年5月、ソロプロジェクト「T.M.Revolution」としてシングル「独裁 -monopolize-」でデビュー。キャッチーな楽曲、観る者を魅了する完成されたステージ、圧倒的なライブパフォーマンスに定評があり、「HIGH PRESSURE」「HOT LIMIT」「WHITE BREATH」「INVOKE」など大ヒット曲を連発する。
2018年からは西川貴教名義での音楽活動を本格的に開始。2019年にはNHK連続テレビ小説「スカーレット」に俳優として出演。俳優、声優、地上波テレビ番組MCなど多岐に渡り新しい挑戦を続けている。2021年5月にT.M.Revolutionデビュー25周年を迎え、ツアー「VOTE」(滋賀県内25公演/東京/大阪/宮城)を開催中。また2022年2月から4月にかけて、西川貴教ライブツアー「IDIOSYNCRASY」(東京/大阪/愛知/北海道/福岡/宮城)を開催予定。
故郷である滋賀県から2008年「滋賀ふるさと観光大使」に任命され、翌2009年より県初の大型野外音楽イベント「イナズマロック フェス」を主催、以降地元自治体の協力のもと毎年滋賀県にて開催している。
令和二(2020)年度滋賀県文化功労賞受賞。
番組情報
『西川貴教のバーチャル知事』
BSJapanext
毎週月曜 午後9〜10時 放送予定
公式サイト:https://www.bsjapanext.co.jp/program/vrchizi/