わかぎゑふが企画・台本・演出を手掛ける「12人のおかしな大阪人2023」（2023年1月7日（土）～1月17日（火）東京・紀伊國屋ホール／1月21日（土）・1月22日（日）大阪・松下IMPホール）の上演が決定。新キャストとして、関西ジャニーズJr.の今江大地、多和田任益が参加することが発表された。
本作は、ヘンリー・フォンダ主演の映画版で有名な、法廷劇の傑作「十二人の怒れる男」のオマージュ作品。さまざまな出自の12人の陪審員たちが、ある事件の評決をめぐって丁々発止するというスリリングな内容で、数多く生まれたオマージュ作品の中でも、最も異色と言えるのがこの「12人のおかしな大阪人」だ。
「陪審員を、全員大阪人にしたらどうだろう？」というアイデアを基に東野ひろあきが脚本、G2がプロデュース、生瀬勝久が演出を担当し、1995年1月に初演。生瀬や升毅、キムラ緑子、山西惇ら当時関西を拠点としていたスター俳優たちを集めて、大阪・東京で上演された。特に大阪公演は、阪神・淡路大震災直後とあり、関西人たちの笑顔を取り戻したということでも記憶に残っている。
「12人の陪審員が話し合い、殺人事件の有罪or無罪を決める」という設定は「十二人の怒れる男」に倣いつつ、そこはお笑いの街・大阪の人々。話題はどんどん脇道にそれ、ボケとツッコミと冗談だらけのマシンガントークが繰り広げられる「大阪人あるある」満載のハイパーコメディに。評判は非常に良かったものの、再演はおろかソフト化されることもなく、なかば幻の作品となっていた。
そして新型コロナウイルスの流行により、多くのエンターテインメントが止まった2020年5月、ほとんどのオリジナルキャストがそろったリモート朗読を無料配信。当然のように起こった「ぜひ舞台版が観たい」という声に応えるように、オリジナルキャストの一人・わかぎゑふが、大阪府枚方市の公立劇場「枚方市総合文化芸術センター」とタッグを組み、2021年11月に自らの台本・演出で、26年ぶりの再演を実現させた。
この公演にも再演を望む声が多数寄せられたことから、3度目の上演が決定。わかぎが再び企画・台本・演出を担当し、ほとんどのキャストが続投。さらに28年ぶりに東京公演も開催される。
今回は新キャストとして、今江大地（関西ジャニーズJr.）、多和田任益が参加。そしてうえだひろし（リリパットアーミーⅡ）、内山絢貴（劇団五期会）、大江雅子、大熊隆太郎（壱劇屋）、木内義一（テノヒラサイズ）、古場町茉美（Z system）、早川丈二（MousePiece-ree）、古川剛充（ゲキゲキ）、ボブ・マーサム（THE ROB CARLTON）、前田晃男（ボラ☆ボラ）という、関西を中心に活動する個性派俳優たちが続投。さらに日替わりゲストとして、東野ひろあき、茂山宗彦、ドヰタイジ（STAR☆JACKS）、桂九雀が出演する。
企画・台本・演出／わかぎゑふコメント
「ついしゃべる12人」
大阪人はおしゃべりで面白いと世間の人は言う。決してそんなことはない！ みんな普通の人間である。ただ、日本中に旅して思うことは「大阪人は言葉が身体からこぼれてる」傾向にあるかもしれない、ということだ。奥ゆかしい日本人はかばんのファスナーが開きっぱなしで歩いてる人がいても恥ずかしいのか、遠慮するのか声はかけない。しかし大阪人は「かばんのチャック開いてるで！ 」と平気で言い放つ。この現象が他県の人よりおしゃべりだと思われているようだ。しかし他県の人も口に出さないだけで、心の中で「あ、あの人。かばんのチャックが開けっぱなしだ、大丈夫かな？ 」と思ってるはずである。大阪人はそれがつい口に出るだけなのだ。そう、だから大阪人の特徴は「身体から言葉がこぼれてる」ということなのだ。要するにあまり物事を考えずに、ついしゃべる人が多いわけである。（アホばっかりか！というツッコミは今入れてください）
そんな人間が陪審員として12人寄せ集められたら？ 「12人のおかしな大阪人」という芝居は人間がついしゃべると、どこまで脱線するか？ という実験のようなものである。あるいは人の無駄話をどこまで聞いていられるか？ という忍耐の訓練でもあるかもしれない。お客さまには「ほんまにオモロい話はいつまでも聞いてられるから、ええけどね」と言ってもらえるように作らねばならない。ヤバいなぁ。頑張ります！ 役者が！
公演情報
『12人のおかしな大阪人2023』
■東京公演
2023年1月7日（土）～17日（火）※1月10日（火）休演日
会場：紀伊国屋ホール
■大阪公演
2023年1月21日（土）・22日（日）
会場：松下IMPホール
＜料金＞
全席指定東京7200円／大阪6500円※未就学児入場不可
企画・台本・演出：わかぎゑふ
脚本：東野ひろあき
＜キャスト＞
今江大地（関西ジャニーズJr.）
うえだひろし（リリパットアーミーⅡ）
内山絢貴（劇団五期会）
大江雅子
大熊隆太郎（壱劇屋）
木内義一（テノヒラサイズ）
古場町茉美（Ｚ system）
多和田任益
早川丈二（MousePiece-ree）
古川剛充（ゲキゲキ）
ボブ・マーサム（THE ROB CARLTON）
前田晃男（ボラ☆ボラ）
日替わりゲスト
東野ひろあき、茂山宗彦、ドヰタイジ（STAR☆JACKS）、桂九雀
公式HP：http://12osakajin.com
公式Twitter：@12_Osaka_stage
