歯科医院用の患者データ管理システム「Dental XR(デンタルテンアール)」を開発・販売している株式会社プラネット。同社の新プロジェクト発表会が、6月4日に東京・JRタワーホール&カンファレンスにて開催された。以下、レポートを掲載する。
第1部では最新アプリのあらましと、同社が手掛けている『やくならマグカップも』(通称『やくも』)の新作アニメの発表が行なわれた。
まずは小池和人会長が登壇。スマートフォンを取り出し「日本でのスマホのシェアは、現在96.3%だそうです」と切り出す小池氏。このたび「Dental XR」のアプリ「DentalE(読み:デンタルイー)」の開発が果たされ、全国民が自分の歯に関する詳細なデータを気軽に手にすることができるようになったことを報告した。
続いては「Dental XR」に関する歴史が簡単に紹介された。“患者一貫主義”で知られる原 正幸先生からの依頼を受けた小池氏は全国を奔走し、28年間で9.2%のシェア(全国の医療施設)まで持ってくることができたそうだ。裏を返せば、まだ90%の国民はこの形で検査結果がもらえることを知らないということで、アプリの開発は悲願だったそう。
「スマホを持っているすべての国民が『お口の健康手帳』を手に入れることができます!」と笑顔で話していた。
ここからは『やくも』に関するトーク。物語の主人公・豊川姫乃とマスコットキャラクター・真土泥右衛門の着ぐるみが登場し、会場を盛り上げた。小池氏が本コンテンツを立ち上げたきっかけは、ディズニーランドを日本に誘致したことでも知られる堀貞一郎氏。
「地元を活性化させるためには、物語をつくらなければならない」との言葉を受け、小池氏の地元・岐阜県多治見市を盛り上げるべく、プロジェクトを立ち上げたそうだ。
いまでは多治見市内のいたるところに『やくも』があふれ、2023年4月に市長に就任したばかりの髙木貴行氏は公約に「『やくも』を使っての地域活性化」を掲げたそうだ。
その市長から贈られた「美濃焼を題材としたアニメ『やくも』は、多治見市内でももちろん大変な人気を博しています。街ではラッピング公用車やラッピングトラックが走り、商店街も『やくも』一色になるなど、大変にぎわっています。みなさんが多治見に来ていただけるのを大変楽しみにしています」とのビデオメッセージが紹介された。
続いて、小池氏から新作アニメ『ロクローの大ぼうけん』の制作が発表された。昨年末に自社スタジオ「プラネット・スタジオ」を立ち上げ、鋭意制作中とのこと。
小池氏いわく「お口の習慣病予防や食育推進、ひいては国民の健康寿命を延ばすために活躍する物語」が描かれるそうで、映画「君の名は。」、「すずめの戸締まり」などの作品でプロデューサーを務めた伊藤耕一郎氏が統括プロデューサーとしてプロジェクトに参加することが発表された。
伊藤氏からは「小池会長の熱い思いを受け『私にできることがあれば』と思い、引き受けさせていただきました。大人から子どもまで、シンプルに楽しんでいただけるような作品を目指します!」と意気込むビデオメッセージが贈られた。
なお本作は2024年春に完成予定で、「DentalE」ユーザーに向けて独占配信予定となっている。
●text/佐伯敦史