4月19日(金)放送の『タモリステーション』(テレビ朝日系 午後8時~9時48分)は、「日本の魚が変だ~いま、海に何が起きているのか~」を送る。
スポーツから災害、気候変動まで多彩なテーマを深掘りしてきた『タモリステーション』。その最新作でスポットを当てるのは、“日本の魚に起きている異変”。近年、不漁や値段の高騰といったニュースが多数報じられているが、いま日本の海で何が起きているのか。この先われわれの食卓はどうなってしまうのか、日本の海と海洋生物の未来を徹底検証する。
スタジオゲストには、京都大学名誉教授で海洋研究開発機構アドバイザーの白山義久、東京大学大気海洋研究所教授の藤井賢彦、「鮨 銀座おのでら」統括総料理長の坂上暁史、ダイビングと海をこよなく愛する女優・木村文乃を迎え、魚と海の現在を見つめる。
近年、冬の東京湾で本来夏の魚であるタチウオの漁獲量が増加。昨年1月には、大阪湾と東京湾に立て続けに巨大クジラが出現。昨秋には長崎、三重、北海道…と相次いでイワシが大量漂着するなど、異変が相次いでいる。
また、日本には大間マグロや明石鯛などその地域だけしかとれないブランド魚が多く存在するが、新巻鮭で有名な岩手のサケ漁は2014年がおよそ1万5000トンの漁獲量だったのに比べ、2023年は96トンしかとれず、10年間でなんと99%減。大分・佐賀関のブランド魚、関さばの漁獲量も最盛期と比べると83%も減少していることが明らかに。
これらの背景には地球温暖化による海水温の上昇があるといわれているが、その理由とは。そして“消えた魚たち”はどこに行ったのか。今回、番組では日本の海に起きている異変を総力取材し、スタジオで白山と藤井が詳細解説を加えていく。
さらに、東京湾とも中継を結び、東京湾で起きている異変について、ダイビングガイドの魚地司郎さんにリポートしてもらう。すると、南方系のサンゴの間を色鮮やかな魚たちが泳ぐ、というまるで南国の海のような光景が東京湾海底に広がっていることが判明し…。
30年ほど前、千葉・館山付近の海底映像を見た記憶があるというタモリは「当時の映像とはまったく違う。南方系のサンゴがこんなにも広がっているとは…! 30年の間に、本当にスゴい変化があったということですね」と心底驚いた様子を。
木村も「レジャーの面から考えればサンゴやカラフルな魚が増えると海を好きになる人が増え、環境問題に目を向けるきっかけにはなると思いますが、生態系が崩れていけば私たちの生活にも大きい影響がある」とがくぜんとする。
収録を終えたタモリは、「今回は“魚”という切り口から検証を進めましたが、魚だけの問題ではない。海に目を向けてみると、いま、大変なことが起きているんですよね。そしてそれが地球規模の温暖化とつながっているんです」と切実な感想を告白。
料理好きで知られるタモリは以前から魚を巡る変化をひしひしと感じていたとも話し、「10年ほど前、鮮魚店の店頭から関あじ、関さばの姿が消えたんです。以来ずっと関あじ、関さばの入荷があまりなかったのですが、今回、番組が調べたブランド魚の漁獲高の減少時期とも一致。あらためてこういうことだったのかと合点がいきました」と、今回の収録で見過ごすことのできない異変をはっきり認識したと明かした。
そして、それらを引き起こす地球温暖化について「CO2排出量の削減への取り組みって、“こんなこと、自分ひとりがやってもたいした効果はないだろう…”とつい思ってしまいがち。でも、小さなことでも積み重なれば、確実に削減できるんです。ぜひとも皆さんに考えてもらいたい」と力強く呼びかけた。
番組情報
『タモリステーション』
「日本の魚が変だ~いま、海に何が起きているのか〜」
テレビ朝日系
2024年4月19日(金)午後8時~9時48分