綾野剛、浅野忠信との対峙に「目の前に見えない拳銃を突きつけられている感覚だった」映画「新宿スワンⅡ」初日舞台あいさつ

映画
2017年01月23日

98412_01_R 映画「新宿スワンⅡ」の初日舞台挨拶が行われ、主演の綾野剛、浅野忠信、広瀬アリス、上地雄輔、金子ノブアキ、深水元基、園子温監督、山本又一朗プロデューサーが登壇した。

 初日を迎え「最後の共演者は観客のみなさんだと思っています。ようやくスタートです」(綾野)とあいさつ。さらに「やっと公開初日ということで、僕たちの手をまたひとつ離れていく日で我々としても冥利につきると言いますか、ちょっとだけの寂しさとうれしさで胸がいっぱいです。この世界観がさらに広がって続いていくように応援していただければ」(金子)とあいさつ。

 本作は、原作でも人気の「横浜編」が舞台となっており、現場に入ってチャレンジしたことや意識したことを聞かれると「いや、もう浅野忠信さんです。世界で戦っている役者さんなので、根本的に出ている空気が違うというか。目の前に対峙したときに見えない拳銃をずっとおでこに突きつけられているような恐怖感があって。普段は、非常にジェントルマンで優しいんですけど、『よーい、スタート』の直前になると一気に匂いが変わる。なるべく、龍彦の時間が崩れないように何度も何度も軌道修正しました。こんなにも軌道修正することはないんですけど」(綾野)と。

 さらに、「ヒロインの広瀬さんはどこから映してもかわいいんです。ヒロインとして大事だと思っていて、”彼女の笑顔が見たい”と映画を見ているうちにみなさんが思ってくれると思う。そういう点では、上地くんもとても可愛らしいキャラクターをチャーミングに。龍彦もチャーミングなんですけど、さらなるチャーミングがきたので、ある意味チャーミング対決になってるところもあるので楽しんでもらえるかな」(綾野)と語った。

 いっぽう、直前に映画の参加が決まったという浅野は、「本当に僕は精いっぱいでした。現場も役者のみなさんも出来上がっていたので、どう太刀打ちすればいいんだろうって。でも、逆に精いっぱいになってたのがよかったのかな。あとは、広瀬アリスちゃんの小指が短いのが可愛らしいなって(笑)」と。すると、「さっき、パッと見たら本当に短いから家に忘れてきたのかなってぐらいに(笑)」(上地)、「そうなんです!実は…。って何ですか、この話、恥ずかしい(笑)」(広瀬)のやりとりに会場は笑いに包まれた。

 また、パート2が始動する際の気持ちを聞かれ「初日の最初のシーンを撮ったときに帰ってきたような感じがして。あまり続編に続けて出る経験がなかったので、あの日はすごく覚えていて、嬉しかった。やっぱり現場はエネルギーがすごいので、僕自身も高まるしたぎってくるものがありました」(金子)、「初日はバーストのみんなが勢ぞろいするところだったので、先輩もいるしまたイジられるんだなって(笑)」(深水)と振り返った。

 綾野と上地は、「クローズ」で共演しており「一昨年の年末ぐらいに剛から”龍彦の親友をどうしてもゆうちゃんとやりたいんだ”って連絡をもらって。剛とは20歳の頃からの仲なので、撮影していてすごく心地よくて、いい意味で緊張感を持って楽しくできました」(上地)、「単純に楽しかったです。(上地演じる)森長は、龍彦の一番の親友になる男で新宿シュワンの…」と綾野が噛んでしまい「ちょっと!一番かわいいところ持っていくのやめてくれる?(笑)」と上地に突っ込まれる場面も。

 今作から参加の広瀬は「前作は普通にお客さんとして見に行っていたので不思議な感覚になりました。現場では、常に黒い服のおじさん…あっ!お兄さんたちがいたので、ちょっとビクビクしながら現場に行ってました(笑)」と慌てて言い直すも「ちょっとおじさんって!(笑)」と共演者から総ツッコミが。また、共演者との印象を聞かれ「綾野さんは、全てを受け止めてくれるんです。お芝居でも何やっても全部返してくださるので、安心して撮影に臨めました」(広瀬)、「広瀬さんが現場で演じて届けてくれたものを受けたいという思いがあって。その結果、広瀬さんの輝きが龍彦を照らしてくれて、魅力的に見えるんです。一女優さんとして魅力的な方だなって思いました。あと、笑い上戸なので何を言ってもある程度笑ってくれるので、すごく勇気は持てました(笑)」(綾野)とエピソードを明かした。

 最後に新宿スワンはどんな存在か聞かれると「心友ですね。僕の近いところに龍彦は存在してるんです。役が真っ直ぐ勝手に走っていく人で、僕が役作りする必要もなく彼についていく形でこの作品はずっとやっていて。なので、心の友としてずっと繋がっていくだろうし、この映画を見たみなさんの中に龍彦が豊かに生きてくれたらいいなと思います」と綾野が感慨深く語ると「真面目すぎる!ちょっとジーンときちゃうからボケも入れて(笑)」と上地から要求が。さらに「私事で申し訳ないのですが、私の祖父が今日誕生日でして。こんなことがあるんだなって改めて思っています。今日も空から見てくれているかな…」(綾野)とコメントすると「え、いないんかい!みんな生きていると思ってたよっ!(笑)」と共演者からまた突っ込まれていた。

「2時間13分、最高の祭り映画になりました。今年は酉年でスワンも鳥ということで、非常に演技のいい映画だと思っています。その縁起をみなさまに担いでいただき、一緒になって走っていただけたら幸いです」(綾野)とメッセージを送った。

映画「新宿スワンⅡ」は絶賛公開中!
公式サイト:http://ss-2.jp/

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