フランス映画「今宵、212号室で」が、6月19日(金)より全国順次公開。それに先駆け、本編映像の一部が公開された。
本作はクリストフ・オノレ監督の最新作で、第72回カンヌ国際映画祭ある視点部門最優秀演技賞(キアラ・マストロヤンニ)を受賞した。数々のシャンソンの名曲にのせてパリのホテルの一室で繰り広げられる、大人のための軽妙洒脱なラブ・ストーリーだ。
マリアは、結婚して20年になる夫リシャールと2人暮らし。今ではすっかり“家族”になってしまった夫には内緒で、密かに浮気を重ねていたが、ある日ついにバレてしまう。怒ったリシャールと距離を置くため、マリアは一晩だけアパルトマンの真向かいにあるホテルの212号室へ。窓越しに夫の様子を眺めるマリアのもとに、20年前の姿をした夫が現れる。そして、リシャールの初恋相手のピアノ教師やマリアの歴代の元カレも続々と現れて…。
この度公開された本編映像では、現在と過去の2人のリシャールが対面を果たすシーンも見られる。現在のリシャールは20年前の自分とは気付かず、妻の浮気相手の1人だと勘違いしているらしい。過去の自分に向かって、今も変わらぬ妻マリアへの愛を語らう姿はなんともロマンチックだ。そんな“2人”のリシャールの愛を一心に受けるマリアだが、心は揺れて…。果たして、無事に夫婦関係を修復することはできるのだろうか?
献身的だけどどこか冴えない夫リシャールを演じたのは、バンジャマン・ビオレ。フランス・ポップス界の名プロデューサーであり、人気ミュージシャンだ。セルジュ・ゲンズブールの再来とも言われ、哀愁を帯びた歌声とニヒルでダンディーな雰囲気で女性から人気を博している。若き日のリシャールを演じるのは、「アマンダと僕」で注目を集めたヴァンサン・ラコスト。リュミエール賞やセザール賞に度々ノミネートされるなど、若干26歳にして仏主要映画賞の常連俳優だ。
自由奔放な主人公マリアを演じたのは、マルチェロ・マストロヤンニを父に、カトリーヌ・ドヌーヴを母にもち、そのクールな美しさで観客を魅了してきたキアラ・マストロヤンニ。そして実は、キアラとバンジャマンは、実生活では2002年に結婚し一女をもうけ、2005年に離婚した“元”夫婦なのだ。キアラは、過去にもバンジャマンが2018年に発表した「¡Encore Encore! (feat.Chiara Mastroianni)」では楽曲に参加、MVにも登場し共演している。
この“元”夫婦キャスティングは、キアラとクリストフ・オノレ監督の指名によるものだという。それぞれの道を選んだものの、アーティストとして互いに尊敬し認めあってきた2人が演じる夫婦だからこその説得力があるのかもしれない。映画「今宵、212号室で」は、6月19日(金)よりBunkamuraル・シネマ、シネマカリテほかで全国順次公開される。
<動画>
■【本編映像】時空を超えて過去と現在の夫が妻への変わらぬ愛を語り合う…
■映画『今宵、212号室で』予告編
<作品情報>
映画「今宵、212号室で」
2020年6月19日(金)より、Bunkamuraル・シネマ、シネマカリテ他全国順次公開
監督・脚本:クリストフ・オノレ
出演:キアラ・マストロヤンニ ヴァンサン・ラコスト
カミーユ・コッタン バンジャマン・ビオレ キャロル・ブーケ
<WEB>
公式サイト:http://www.bitters.co.jp/koyoi212/
©Les Films Pelleas/Bidibul Productions/Scope Pictures/France 2 Cinema