8月14日(金)から全国公開される映画「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」より、主演のジェームズ・ノートン、ピーター・サースガード、そしてアグニェシュカ・ホランド監督の3ショット写真が解禁された。
若き英国人記者の主人公、ガレス・ジョーンズを演じたのは、次期ジェームズ・ボンド役とも噂される英国俳優のジェームズ・ノートン。ニューヨーク・タイムズのモスクワ支局長のウォルター・デュランティを、数々のハリウッド大作に出演するピーター・サースガードが演じている。
本作の監督を務めたのは、米アカデミー賞ノミネート経験もあり、世界的に活躍するアグニェシュカ・ホランド。息もつかせぬサスペンスフルな語り口、陰影豊かなビジュアルで、秘密主義の独裁国家に潜入した実在のイギリス人ジャーナリストの闘いを描き出した。
この度、ジェームズ、ピーター、アグニェシュカ監督の3ショット写真が解禁。本作がコンペティション部門に出品された、2019年ベルリン国際映画祭でのショットだ。アグニェシュカ監督に優しく寄り添うジェームズからは柔らかな優しさに満ちた紳士的な様子が、ピーターからは胸元を開けたスーツ姿も含め、大人の色気が溢れている。
自身の両手を握りしめ、笑顔で可愛らしくも見えるアグニェシュカ監督は、ジェームズの演技について「演技のテクニックが物凄くさりげない」と分析。編集の段階になって初めて細かい仕草やそれに込められた意図に気づいたと話し、「もちろん現場で演技を見ているけど、あまりにも緻密で計算されているから、実際に編集し始めるまでわからなかったの」と明かした。
ジェームズは、作品に対して「一般的にあまり知られていないこの物語を聞かされた人たちは、なぜ知らなかったのかと驚くことだろう。ガレスは希有の存在だし、彼が目の当たりにしたことも歴史上類を見ない。信じがたい話だよ。飢餓の実態をウェールズ出身の記者がひとりで暴いたなんて」と話し、映画出演の決め手になるのはキャラクターの人物像とも語った。
続いて、撮影開始のギリギリで(ロケ地の)ポーランドに着いたピーターとは、あまり話し合う時間がなかったと振り返るアグニェシュカ監督。「しかし、大規模なTVシリーズで経験を積んでいる彼は即座に集中力を高められるため、テンポがとっても速かった。それで演技が薄っぺらくなってしまうと台無しですが、瞬間的なエネルギーとなって表れたので満足でした」と賞賛した。
そんなピーターは、スターリンを擁護した大物記者ウォルターについて「複雑で理解しがたい人物に惹かれることが多い。私が演技をするうえで重要視しているのは、その人物の納得できない態度を理解すること。ウォルターの場合も同じだ。彼はなぜ長期間にわたって“その闇”を否定し続けたのかが疑問でね。そう考えるうちに興味を持ったんだ」と吐露。
さらにピーターは「これは世界共通の話で、アメリカは確実に当てはまる。だから我々は読む記事を慎重に選ぶ必要があるんだ」と、ウォルターのような人物は現代でも権力者の近くにいる人たちに多いと語っている。
ソビエト連邦がひた隠しにした歴史の闇を照らし出す衝撃作「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」は、8月14日(金)より全国公開される。
<作品情報>
「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」
2020年8月14日(金)新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開
監督:アグニェシュカ・ホランド
脚本:アンドレア・チャルーパ
出演:ジェームズ・ノートン ヴァネッサ・カービー ピーター・サースガード
配給:ハピネット
配給協力:ギグリーボックス
<ストーリー>
1933年、ヒトラーに取材した経験を持つ若き英国人記者ガレス・ジョーンズには、大いなる疑問があった。世界恐慌の嵐が吹き荒れるなか、なぜスターリンが統治するソビエト連邦だけが繁栄しているのか。
その謎を解くために単身モスクワを訪れたジョーンズは、外国人記者を監視する当局の目をかいくぐり、すべての答えが隠されているウクライナ行きの汽車に乗り込む。やがて凍てつくウクライナの地を踏んだジョーンズが目の当たりにしたのは、想像を絶する悪夢のような光景だった……。
(c)Erik Weiss
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