佐藤快磨監督の劇場デビュー作となる映画「泣く子はいねぇが」が、第68回サン・セバスティアン国際映画祭に出品されることが分かった。
2014年「ガンバレとかうるせぇ」でぴあフィルムフェスティバル映画ファン賞(ぴあ映画生活賞)&観客賞をW受賞し、同作で釜山国際映画祭など数多くの国内外映画祭で評価された佐藤監督が完全オリジナル脚本で挑んだ本作。
男鹿半島で伝承される神様「ナマハゲ」を通し、大人になりきれず、社会にもなじめない主人公が、不器用ながらも青年から大人へ少しずつ成長する姿を描く。主人公・たすくを仲野太賀、その妻・ことねを吉岡里帆が演じる。共演には、寛一郎、山中崇、余貴美子、柳葉敏郎ら実力派俳優が集結する。
サン・セバスティアン映画祭は、本作の脚本を気に入り企画を務めた是枝裕和が生涯功労賞にあたるドノスティア賞を受賞した映画祭。出品決定を受け、佐藤監督は「うれしさと興奮と緊張とが入り混じっています。映画祭関係者の皆さまが、若者の青春の終わりを描いたこの小さな物語を選んでいただいたことに、感謝の気持ちでいっぱいです」と喜びを語った。
主演の仲野は「撮影時にこの映画が描く人間の可笑しみ、愛おしさについて皆んなでぐるぐる模索した時間が肯定してもらえたようで、本当にうれしいです。まさかコンペに選出されるとは…!!」と驚きのコメントを寄せた。映画祭には佐藤監督、是枝裕和が参加を予定している。