10月23日(金)公開の河瀨直美監督の最新作「朝が来る」が、第68回サン・セバスティアン国際映画祭に出品されることが分かった。
本作は直木賞・本屋大賞受賞のベストセラー作家・辻村深月のヒューマンミステリーを河瀨監督が映画化。実の子を持てなかった夫婦と、実の子を育てることができなかった14歳の少女をつなぐ「特別養子縁組」によって、新たに芽生える家族の美しい絆と胸を揺さぶる葛藤を描く。
河瀨監督にとってサン・セバスティアン国際映画祭コンペティション部門への出品は、国際批評家連盟賞を受賞した「玄牝」(2010年)、「Vision」(2018年)に続いて3作目。「朝が来る」では、カンヌ国際映画祭【CANNES 2020】、トロント国際映画祭に続く国際映画祭への選出となる。
出品決定を受けて河瀨監督は「サンセバスチャンには、10年前、6歳の息子と一緒に行った時の記憶が鮮明です。小さな手を引いて歩いた海辺の街には映画を愛する人々がたくさんいて、とても温かな気持ちになった記憶があります」と。
そして「コロナ禍において歴史あるサンセバスチャン国際映画祭が、開催の意志を持って世界を光の方向に照らしてゆく祭典に、正式出品作として『朝が来る』を選んでくださり感無量です!」とコメントしている。
受賞結果は映画祭最終日の現地時間9月26日(土)に発表される。
映画情報
「朝が来る」
2020年10月23日(金)全国公開
監督・脚本・撮影:河瀨直美
原作:辻村深月「朝が来る」(文春文庫)
共同脚本:髙橋泉
出演:永作博美 井浦新 蒔田彩珠 浅田美代子
佐藤令旺 田中偉登/中島ひろ子 平原テツ 駒井蓮
山下リオ 森田想/堀内正美 山本浩司 三浦誠己 池津祥子 若葉竜也 青木崇高/利重剛
製作:キノフィルムズ・組画
配給:キノフィルムズ/木下グループ
<あらすじ>
一度は子供を持つことを諦めた栗原清和と佐都子の夫婦は「特別養子縁組」という制度を知り、男の子を迎え入れる。それから6年、夫婦は朝斗と名付けた息子の成長を見守る幸せな日々を送っていた。ところが突然、朝斗の産みの母親“片倉ひかり”を名乗る女性から、「子供を返してほしいんです。それが駄目ならお金をください」という電話がかかってくる。当時14歳だったひかりとは一度だけ会ったが、生まれた子供への手紙を佐都子に託す、心優しい少女だった。渦巻く疑問の中、訪ねて来た若い女には、あの日のひかりの面影は微塵もなかった。いったい、彼女は何者なのか、何が目的なのか?
<WEB>
公式HP:http://asagakuru-movie.jp/
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