綿矢りさ原作の小説「私をくいとめて」の実写映画化が決定、今冬に全国公開される。のんと林遣都の出演も発表され、コメントが到着した。
本作の監督・脚本を務めるのは、「勝手にふるえてろ」などで、女性の生き方や恋愛にスポットを当てつづけてきた大九明子。何年も恋人がおらず、脳内の相談役「A」と一緒に31歳おひとりさま生活を満喫している黒田みつ子を、女優であり創作あーちすと・のんが演じる。
そして、そんなみつ子が恋をする多田くん役には、実力派俳優・林遣都。彼女が務める会社の取引先の若手営業マンであり、密かにみつ子に恋心を抱く年下男子を演じる。のんと林は、今回が初共演となった。
この度の発表にあたり、のんは「おひとりさまって、一つの生き方として結構普通になってきている気がします。脳内に相談役としてAの存在を作り出す事も、楽しく生きていけるならありだなって思える。世の中の幸せは多様化している、そんな風に感じました」と、自身の考えを述べた。
林は「大九監督の人間の弱い部分に寄り添った心理描写、苦しいシーンもどこか温かく微笑ましい空間に変えてしまう演出をもっと味わいたいと思いながら、気付いたら撮影を終えていました」と、撮影を振り返る。
大九監督は「綿矢文学の醍醐味である切れ味のいい言葉たちの間を、さまざまな色が漂い、ある時はスパークする。色に溢れた読書体験を終えた時には、この色と言葉をどう映像で描こうか、と考え始めていました」と、実写化しようと思ったきっかけを明かした。
原作者の綿矢は「のんさんと林遣都さんという、最高の方々に演じていただけると思うと、もう喜びを隠せません。お二方の過去の出演作品を見ながら『こんな素敵な方々が、あのけっこう地味な、いやかなり地味な、みつ子さんと多田くんになるなんて』と信じられない気持ちでいます」と喜びの言葉を寄せている。各コメントの全文は、次ページを参照。