10月16日(金)より全国公開の映画「スパイの妻」が、第77回ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門に正式出品されることが決定。出演の蒼井優、高橋一生、黒沢清監督から喜びのコメントが到着した。
ヴェネチア国際映画祭は、カンヌ・ベルリンと並ぶ世界三大映画祭のひとつであり、世界最古と呼ばれる歴史深い映画祭。そのメインであるコンペティション部門には、毎年各国の実績ある監督たちが名を連ね、近年で主要賞を獲得しているのは「ジョーカー」「ROMA/ローマ」「女王陛下のお気に入り」「シェイプ・オブ・ウォーター」など、ヒット作でありながら芸術性も持ち合わせた作品ばかりだ。
これまで数々の国際映画祭で受賞を重ねてきた黒沢監督は同映画祭との縁も深く、「叫」、蒼井も出演した「贖罪」に続き3度目の出品となる。しかし、コンペティション部門に選ばれるのは本作が初。初めて挑んだ歴史エンタテインメントをひっさげ、最高賞・金獅子賞を目指す。
今回、「寝ても覚めても」(カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品)の濱口竜介と、濱口と共に脚本を手掛けた5時間越えの大作「ハッピーアワー」が世界中の映画祭で評価された野原位が脚本を、リオでのパラリンピック閉幕式で歌声を披露した長岡亮介が音楽を担当するなど、日本が誇る才能が集結。本作が世界で戦うにふさわしい作品であることを証明した。
蒼井は「斬、」以来、2年ぶりのコンペ出品。圧倒的な存在感で、世界の名だたる女優陣と主演女優賞を競う。高橋は、出演作が世界三大映画祭に出品されるのは初。その作品がコンペティション部門出品となり、高橋の名が世界に羽ばたく新たな門出となる。
高橋は「この時代にこの作品で、このキャストスタッフの下、黒沢組に参加出来た事が夢のようですが、その上にまた、ヴェネチア国際映画祭に参加するという嬉しい知らせを頂きました」と喜びを表現。高橋と蒼井、黒沢監督からのコメント全文は、次ページを参照。
コンペティション部門の映画祭公式の対象賞は、最高賞の金獅子賞、監督賞にあたる銀獅子賞、審査員大賞、男優賞、女優賞、マルチェロ・マストロヤンニ賞、脚本賞などがある。ヴェネチア国際映画祭は現地時間9月2日(火)から12日(土)まで行われ、受賞結果は映画祭最終日に発表される予定だ。