大林宣彦監督の映画「海辺の映画館ーキネマの玉手箱」が、7月31日(金)より全国公開される。それに合わせて、大林監督の想いを受け止めた、作品の作り手たちからのコメントが到着した。
大林監督が20年ぶりに尾道で撮影した本作は、まさに“キネマの玉手箱”。物語は、戦争の歴史を辿りながら、無声映画、トーキー、アクション、ミュージカルと様々な映画表現で展開していく。
もともと公開を予定していた4月10日に大林監督(享年82)は永眠したが、本作プロデューサーで人生のパートナーでもある大林恭子いわく「大林宣彦監督は次回作ロケハン中!」とのことだ。
そんな大林監督の最新作は、“映画は未来を変えられる”という想いが込められた、エネルギーにあふれる作品。その想いを代弁するかのように、作品の作り手たちからコメントが到着した。
園子温監督は「映画史に残る最高傑作かつ最高遺作だ」と述べる。岩井俊二は「まるで大林宣彦監督の脳内を直接見ているような表現世界。それはどこか昨日見た夢のようでもあり、明日見るかも知れない夢のようでもあり。この“ひとつの映画”がこの現世をどう照らすだろう」と投げかけた。全文とその他のコメントは、次ページを参照。
本作は、映画少年時代からの大林監督のすべてが凝縮された「大林版ニュー・シネマ・パラダイス」。娯楽作でありながら、底辺に流れるのは戦争に対する辛辣なメッセージであり、それに打ち勝てるのは映画であると力強く伝えている。「海辺の映画館ーキネマの玉手箱」は、7月31日(金)より全国公開だ。