8月21日(金)公開の映画「糸」の完成報告会が行われ、菅田将暉、小松菜奈、瀬々敬久監督が登壇した。
平成10年のリリース以降、多くのアーティストたちに歌い継がれている中島みゆきの名曲「糸」から生まれた本作。北海道・東京・沖縄・シンガポールを舞台に、平成元年に生まれた男女2人が平成の31年間の中で出逢い、別れ、そして再びめぐり逢うまでの奇跡を描いたラブストーリー。
当初は4月公開だったが、新型コロナウイルスの影響により公開延期に。公開が8月になったことについて、菅田は「こういうタイミングで、この『糸』が公開されるのも何かのめぐり逢わせなのかなと。4か月延びたという言い方もありますが、逆に4か月分この映画について考えることができた。“いつめぐり逢うのか、私たちはいつも知らない”と中島みゆきさんの歌詞のとおりの日々だった」と語り、久しぶりの舞台あいさつということで、「すごく緊張します。多いときだと年間で9本くらい映画が公開されていたので、毎月のように舞台あいさつをやる日々でした。あんなに慣れていたはずなのに、すごく変な感じ…」と率直な心境を明かした。
小松も「いろいろ考えさせられた時間でした。私たちの仕事は人と人とのつながり、人がいないと動けないお仕事。それがなくなったらどうなるのかなって、私も不安でした。コミュニケーションがすごく恋しくなる時間があって、あらためて大切なものを感じることができました」とコメントした。
菅田と小松は3度目の共演。そんな2人の様子を、瀬々監督は「すごくツーカーであることは感じました。撮影の待ち時間も親しそうにしていましたし。ただ、いったん芝居をやり始めると慣れ合いがないようにやっていて、2人で新しいところを目指しているのは素晴らしいと思った」と話すと、菅田も「ツーカーはツーカーなのでね。でも、今回は同じシーンがあまりなく、幼少期の思い出ありきの芝居だったので、初めましての人じゃなくてよかったなと。過去作で中学生を演じたときは、お互いに首を絞め合ったり、顔面に唾を吐いたり(笑)。そのときの思い出が効いてきたのかな」と語った。
また、お互いの変化について問われ、小松から「すごく変わったっていう部分はなかったんですけど、娘役の子たちのことを『かわいい、かわいい!』ってずっと言っていて。現場でも愛情たっぷりに接していて、父親みたいな一面を見れたのは新しい部分でした」と明かされた菅田は「父親役ができるのか自分でも不安だったんですけど、現場に行ったら娘役の子たちが自然とお父さんにしてくれて。初めてアドリブで鼻とか食べてやろうかなと思った(笑)」とデレデレの様子だった。