そんな中、記者からは予想外に豊原へも質問が飛ぶ。俳優とプロデューサー業の両立について聞かれると「海外では、ジョディ・フォスターやクリント・イーストウッドしかり、俳優と制作業を手掛けている方々はたくさんいます。我々も存分にやっていきたいと思います」と今後の意気込みも話した。
さらに記者から、映画の中では日本社会の不寛容さがテーマにも感じられたが、今の社会をどうしたらいいと思うか?と投げかけられた3人。外山監督は「難しい質問ですね…」と苦笑しつつも「映画の中で翔太のセリフに『傷つくためにうまれたんじゃない』というものがあります。僕がこの映画で伝えたかったことが集約されている言葉です」と語り出す。
そして「僕自身、社会の不寛容さを感じてもいますが、僕はこれまでにもずっと、時代から取りこぼされてきた人々をテーマに作品を撮り続けてきました。こうして映画を撮り続けることで、少しでも多くの人にそういった人々がいるんだということを知ってもらえたらと思います」とコメント。
村上も「映画の中で翔太が抱えている問題や葛藤は、少なからず自分も感じていることではあります。その中で大事だと思ったのは、とにかく勉強すること、そして、愛をもって自分に厳しくしてくれる人を見つけることだと思うんです」と明かし、難しい質問に真摯な姿勢で答えを見出した。
芋生は「『ソワレ』は俳優として大先輩のお2人がプロデューサーで、本当に自由に表現できる現場でした。そういった場所があるのは幸せだし、大切にしていくことで、役者として、一人でも多くの人に希望を感じてもらいたいです」と、前向きな想いを口にする。劇中でも過酷な状況に追い込まれながら、翔太との逃避行で希望を見出したタカラ役を演じた彼女ならではの言葉を紡いだ。
<記者会見概要>
「ソワレ」外国特派員協会記者会見
2020年8月19日(水)公益社団法人 日本外国特派員協会
登壇者:村上虹郎、芋生悠、外山文治、豊原功補
<作品情報>
「ソワレ」
2020年8月28日(金)より全国公開
監督・脚本:外山文治
出演:村上虹郎 芋生 悠
岡部たかし 康 すおん 塚原大助 花王おさむ 田川可奈美
江口のりこ 石橋けい 山本浩司
後援:和歌山県、(公社)和歌山県観光連盟
協力:御坊日高映画プロジェクト、和歌山市
配給・宣伝:東京テアトル
<WEB>
公式サイト:https://soiree-movie.jp/
© 2020ソワレフィルムパートナーズ