<SYO(映画ライター)コメント>
画面の中にいたのは、誰も知らないひとりの少女。
自らの存在すら消し去る、芦田愛菜の驚異的な表現力。
これが、“女優”か。早熟の天才が、「本物」に羽化する瞬間を見た。
<鈴木福(俳優)コメント>
ちーちゃんの信じる強さ、まーちゃんの自分を信じる強さ、2人の揺らぐ姿に人の深い部分を感じました。
何かを信じること、素直に信じることの難しさを考えさせられる作品です。
芦田愛菜さんの小さな頃から変わらぬ素晴らしさに感慨深いものがありました。
<はるな檸檬(漫画家)コメント>
よく知らないものを闇雲に恐れないで、
どんなものの中にもありふれた人間の営みがあり、
当たり前に生活があり、
もしかしたらそこで揺れながらもがくひとりの子供がいるかもしれない事を、
忘れないでいたいと思った。
<平松洋子(エッセイスト)コメント>
信じなければ生きていけない。
しかし、信じ合っていても、もしかしたらお互いに別のものを見ているのかもしれない。本作には、純度の奥行きと希望、残酷さが同時に描かれ、戦慄させられる。
<光浦靖子(タレント)コメント>
正しいから信じるんじゃなくて、信じてるから正しい、になるかもしれないから、人は信じることを躊躇し、怖がるんだと思います。
「海路さんが焼きそば作ってるぅ」「きゃー」と女の子たちが群がる短いシーンが、印象的でした。彼女らのいろんな感情や状況が想像されて、見ちゃいかんもんを見ているようで、胸がぎゅうとなりました。
<南沢奈央(女優)コメント>
美しいはずの星空が、こんなにも不気味に見えてくるとは……。すごい余韻。物凄いものを渡されて終わる。
自分の見ているものが、他のみんなにも見えてるものなのか。この映画を観終えた今、わたしはそこに立ち返って、立ち尽くしてます。
<山田孝之(俳優)コメント>
笑える理由はこの世なのか、この世に生きる自分なのか。
素晴らしく完成度の高い物語と登場する人々。
全ての行動と言動の動機が理解できるから笑ってしまう。
しかしずっと笑ってもいられない。
芦田愛菜さんのお芝居がそうさせる。
この映画、全部凄い。
<ロバート キャンベル(日本文学研究者)コメント>
子供への愛情から生まれた親の言葉や行動は、時折その子の行手をはばみ、傷つけることもあります。親への愛情を捨て切れずに静かに悶えるちひろの、あまりにも深く純粋な思春期を描き切った問題作です。
<作品情報>
「星の子」
2020年10月9日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
キャスト:芦田愛菜 岡田将生 大友康平 高良健吾 黒木華 蒔田彩珠 新音 永瀬正敏 原田知世
監督・脚本:大森立嗣
原作:今村夏子『星の子』(朝日文庫/朝日新聞出版刊)
配給:東京テアトル、ヨアケ
<WEB>
公式サイト:http://hoshi-no-ko.jp/
©2020「星の子」製作委員会