<桐山漣 コメント>
タクマは自分の思っていることを素直に表現できない控えめな性格です。ミユキの死を自分のせいでと引きずっているところを芯に持ちつつ、帰ってきた島で起こる出来事に素直に反応していこうと思い演じました。
ロナン・ジル監督の撮影では、ゆったり品よくスタートがかかり、ゆったりカットがかかります。日本の現場の気合いの入ったスタートに慣れているので初めは慣れなかったけど最後は慣れました。あと、大きな風船を使った夜の月明かりの照明が幻想的で画で観るととても綺麗です。
僕自身、あまりホラー感は意識せず撮影していました。幽霊が幽霊ではあるんだけど、日本のホラーみたく怖がらせるようなルックスでないところが、「これはホラーでもあるけど、幽霊の愛の物語でもあるんだな」と同時に感じさせられます。愛情表現や感覚的なものが日本人とはちがうので、そこに対するおもしろさがありました。
映画の中ではタクマが海に飛び込んでいくシーンがあるんですが、台風の直後で流木やらわかめやら流されてきた色んなものがごちゃごちゃあるし、夜になると苦手なフナムシやゴキブリがたくさんいて、、海や山でのシーンが大半だったので、自然の洗礼を受けながらの撮影期間でした!
<清水くるみ コメント>
わたしが演じたミユキは海で亡くなった女子高生の役なのですが、台本を読んだら、8割方水の中にいたり、片思いをしていたタクマの彼女の血をストローで吸ったりするシーンもあり、どんな撮影になるのかとドキドキしていました。
このような発想や設定は日本人にはない考えであり、撮り方もフランス人監督ならではのやり方で、新しい経験をたくさんした現場だったなと思います。なんといっても、撮影は4年ぐらい前だったので(笑)やっと世に放てるのだな、という気持ちです。
日本人的価値観としては、一見するとホラー映画のようなのですが、登場人物の感情をちゃんと追ってみるとまた全然違った目線で楽しめる作品になっているかと思います。
<作品情報>
「海の底からモナムール」
2020年12月4日(金)よりアップリンク吉祥寺ほかにてロードショー
出演:桐山漣 清水くるみ
三津谷葉子 前野朋哉 杉野希妃
監督・脚本:ロナン・ジル
配給:アルミード
<WEB>
公式サイト:https://uminosoko-movie.com/
Twitter:@uminosoko_movie
公式Facebook:@uminosoko.movie
© Besoin d’Amour Film Partners