<高畑充希 コメント>
大好きなタナダさんの作品に参加出来て、大変幸せな時間でした。
明るくポップではありながら、タナダさんの伝えたいメッセージがぎゅっと詰まった絶妙なバランス感覚の台本の中の世界にお邪魔できて、毎日ストレスなく、心地よい時間が流れていたように思います。
これがコロナ自粛明け、私にとって1つ目のお仕事だったこともあり、撮影現場の福島では本当に色々なことに思いを巡らせていました。
今となりにいる人、今近くにあるものは全て当たり前ではないんだな、という事を脳みそではなく皮膚で直接感じるような、そんな時間でした。
舞台となった朝日座、という映画館もノスタルジックな空気感がそこかしこに漂っていて、現代を少し俯瞰で見ているような、カッコよさがありました。
震災から10年ということや、コロナも踏まえたストーリーではありますが、どのキャラクターも愛おしく、観ていて明るく前向きな気持ちになれる作品になっていますので、ぜひ楽しんでいただけると嬉しいです。
<タナダユキ監督 コメント>
映画には、人の人生が様々に映し出されますが、客席からその映画を観る人たちにも当然、それぞれに人生の模様があります。
自分の力ではどうにもならないことが起こり、それに翻弄されても、私たちは生きなければならないのでしょう。何があっても前を向かなければいけないというのなら、せめてほんの少しだけの優しさのある映画が作れないものだろうか。そう思ってこの映画を作りました。
映画の灯が消えないこと、そして自分を育ててくれた小さな映画館たちがなくならないことを願って止みません。
<作品情報>
「浜の朝日の嘘つきどもと」
2021年全国公開
脚本・監督:タナダユキ
出演:高畑充希 大久保佳代子 柳家喬太郎 他
配給:ポニーキャニオン
<WEB>
公式サイト:https://hamano-asahi.jp/
©2021 映画『浜の朝日の嘘つきどもと』製作委員会