webラジオ番組オールナイトニッポンi『おしゃべや』のパーソナリティーを務める若手俳優陣が出演するオリジナルストーリーによる映画「ツナガレラジオ～僕らの雨降 Days～」が2月11日（木・祝）に公開初日を迎え、東京・豊洲のユナイテッド・シネマ豊洲にて公開記念トークショーを開催。西銘駿、飯島寛騎、阿久津仁愛、井阪郁巳、橋本祥平、深澤大河、ゆうたろう、立石俊樹、醍醐虎汰朗の9人が登壇した。
同じ「おしゃべや」のパーソナリティを務めている共通点はあるが、普段からラジオでペアを組んでいる俳優以外とはこの映画の撮影で初めて顔を合わせたというメンバーも多かったようで、西銘は「新鮮さがあって、最初はなかなか『はじめまして』感が抜けなかった」と語る。
阿久津は「朝早い撮影だったんですが、ロケ地が山の奥のほうで、（現場に行くまでが）山登り、ハイキングのような感じで清々しかったです。この行き帰りで絆が深まりました」と明かした。
飯島は「キャラクターが持っている個性がありました。本当にみんなカッコよくて、ゆうたろうは“かわいい”担当とか、いろんな担当があって、それぞれの色が光っていたと思います」と語り、ゆうたろうから「飯島さんは？」と振られると、すかさず「もっとかわいい担当です（笑）」と会場の笑いを誘った。
井阪いわく、そんな個性的なメンバーたちを「飯島君がオーラで引っ張っていった」とのことだが、西銘は「飯島君は、すごく考えているように見えて何も考えてないから（笑）。さっきも（舞台あいさつに）出てくる直前に『今日、公開か？』って言ってた」と飯島の天然な一面を明かす。
実際、飯島の言葉どおり、このトークショーでもそれぞれの濃い“個性”がたびたび垣間見える。深澤が撮影現場について「控室が和室の大部屋で、寒い時期の撮影だったのでみんなで温まりながら待ってたんですけど、（そのシチュエーションが）何かに似てると思ったら、小学校にあったウサギ小屋に似てました。みんな、寂しがり屋で距離感がある感じ、さらに部屋の（畳の）草の感じが…」と謎の例え話を持ち出したかと思えば、醍醐は自分のトークの番になっても、「質問、何でしたっけ？」と語り、一斉に「話聞いてた？」とツッコまれていた。現場でも醍醐はマイペースだったようで、西銘から「虎汰朗が一番、現場でくつろいでいて、大変なシーンが終わって控室に戻ったら、大の字になって爆睡してました」と暴露されていた。
ちなみに立石は、その美意識の高さからスタッフから「お姉さん」と呼ばれていたそう。その例えに西銘は「みんなのことを『かわいい』って言ってくるんですよ（苦笑）」と困惑した様子で明かしていたが、この日も「今日、久しぶりに会ったら橋本祥平君がかわいいです」と笑顔で語っていた。
映画の中では90年代のJ-POPの名曲を出演者陣がカバーしているが、出演者が生まれる前に発表された曲も多く、曲によってこの作品で初めて触れた曲もあったという。西銘は「歌うたいのバラッド」を歌っているが、自身が生まれる前年の1997年リリースの名曲に「緊張、プレッシャーがありました。ハモリとか、初めての経験なので大変でした」と述懐。
それでも橋本は「映画を見て曲が流れてるのを聴いたら、マジで自然だった」とカバーとは思えないくらいハマっていたと充実の表情。もともと、歌謡曲や昔のJ-POPが大好きで、今回の映画の曲もすべて知っていたという井阪は「アレンジが今風になってて、名曲はどんなアレンジでも伝わるんだなって思いました。あんな名曲をカバーできるなんて夢のようで、JUDY AND MARYさんの『RADIO』は、もう300回くらい聴いてます！」と興奮気味に語っていた。
ゆうたろうは、この日のトークは欠席となった板垣李光人と一緒に「ハミングがきこえる」（カヒミ・カリィ）を歌っているが「96年の曲で原曲は知らなかったのですが、聴かせてもらったら特徴的なウィスパーボイスだったので、あえてあまり原曲を聞かずに僕たちの色が出せたらと歌わせてもらいました。（役の）ディジェとセルガの空気感がそのまま出ていると思うので、好きです」と笑顔を見せていた。
この日は、もうすぐバレンタインデーということで、キュンキュンする甘いせりふが大得意であろう出演者陣が、「女の子がバレンタインの時期にキュンキュンするせりふを言ってください」というお題でオリジナルのせりふを１人ずつ披露することに。
トップバッターのゆうたろうは「今の時代、バレンタインは男の子からもあげるイベントだと思ってます。今日は来てくれてありがとうございます。大好き！」と決めれば、井阪は「今日、バレンタインやな。好きやで、チョコっとだけ…」とダジャレを交えて告白。
阿久津は「手汗がヤバイ…」と苦笑しつつ「チョコくれるの？ ありがとう！じゃあ、俺からも…キュンです！」と指でハートを作ってニッコリ。飯島は「いつもありがとう。まあバレンタインって照れくさいけど、日々の感謝ってことで、これからもよろしく」とストレートに愛を伝え、周りからは「プロポーズっぽい！」「低い声、ズルい！」との声が上がる。
西銘は「あぁ、貧血で倒れそうだわ…。目がチカチカする。カフェインが足りてない…。誰かチョコください」とチョコアピールをし、橋本は「おまえのために甘いせりふ言うわ。『イチゴミルクプリンアラモード！』」とこれまでにない切り口で笑いを誘う。
醍醐は「ありがとう。好きです」と超ミニマムに決めて、「リアル！」「どストレート！」と称賛を浴びたが、逆に長めの告白を見せたのが深澤。「ねぇ、僕のこと、よーく見て！ ちゃーんと見てね。目を閉じて。ほら目を閉じても僕がいるよ。これからもずっと一緒だね」と語り、これには登壇陣から「怖い！」「鳥肌が立った！」との散々なツッコミが。
そして、大トリで想像を超えるキュンせりふを披露したのが立石。「俺のこと見えてる？ 見える？ 俺のこと。こっちじゃないよ。（自分の影を指して、普通の）チョコレートよりも黒い、これが今日の俺。今日だけだよ。バレンタインの日だけ特別だよ」と一見、意味不明な語りかけを延々と続け、周囲からは「大丈夫？ どういうこと？」といったスベった空気感と失笑を受け、立石は「要は、『ビターな俺だけど許してね』ってこと」と説明を試みるが、これに対しても周囲は「それを聞いてもまだ分からん！」と首をかしげる…。西銘は「このメンバー、ツッコミがいないんですよ（苦笑）。終わりどころが分かんなくて、心配になった」と微妙になった空気感を和ませた。
また、映画の中でそれぞれ職業などのニックネームの役名で呼ばれていることにちなんで、この日は、ラジオでペアを組んでいる“相棒”の新たなニックネームをおのおのが発表した。立石は、醍醐を「寝た朗」と命名し「この現場で2～3回、寝坊をやらかしてる」とぶっちゃけ、一方の醍醐は“デュエル・マスターズ”大好きな立石に「デュエマノッポさん」を進呈。
この日、欠席した板垣は、パートナーのゆうたろうを「コミュ力搭載サバ型天使」という言葉で表現し、ゆうたろうは板垣に、李光人という名前にちなんで「りひひ」というニックネームを付ける。
また、深澤は、普段から「へいへい」と呼ばれている橋本が、サウナ好きであることにちなんで「サウナ→整える」から「ととへい」と命名。一方の橋本は「悩んだ挙句にネットにあった“あだ名診断”というのに名前を入れたら」表示された「たにょーん」というニックネームを深澤に贈った。
井阪は、数日前から悩みに悩んだ挙句に消去法で「あくちゅ」と阿久津につけ、阿久津は井阪が大好きな三角チョコパイからそのまま「三角チョコパイ先輩」というニックネームを披露した。
最後に飯島は、“止まることを知らない”西銘を「急行電車」と名付け、たことにとにかく騒がしい西銘の性格を目の当たりにしている出演者一同が納得。一方、西銘は「早食いと早歩きがとんでもない！ マジで弁当とか15秒で食うし、歩いてるのがマジで走っているのと一緒！」だという自らをせっかちと認める飯島に「7頭身早男」と命名した。
舞台あいさつの最後には、それぞれがコロナ禍の中でも観客を集めてこうしてトークショーが開催できたこと、無事に映画が公開できたことへの感謝の思いを吐露。飯島は「メチャクチャ臭いこと言いますが（苦笑）、（映画が）僕ら、そして皆さんの青春プレイリストになればなと思っています」と語り、西銘も「こういう状況だからこそ、心に響くシーンがたくさんあると思います！」と力強く呼びかけていた。
報道陣向けの写真撮影タイムには、サプライズで報道陣席に紛れ込んでいた本作の川野浩司監督がカメラマンに成り切り出演者の撮影を始めるやいなや 「一番後ろの左の人（井阪さん）、離れてください」とまさかのリクエストに「なんでですか！（笑）」（井阪）とツッコミが入り和やかな撮影現場のひと幕の再現を思わせる息ピッタリのやり取りを見せて、会場中の笑いを誘っていた。
映画「ツナガレラジオ～僕らの雨降 Days～」は現在公開中
