8月20日(金)に全国公開される映画「子供はわかってあげない」のテアトル新宿先行公開記念舞台あいさつに上白石萌歌、細田佳央太、斉藤由貴、沖田修一監督が登壇した。
本作は、数々の漫画賞で話題を呼んだ田島列島の同名傑作コミック(講談社モーニングKC刊)を上白石萌歌主演で実写映画化。沖田修一監督が初めての漫画原作の映画化で、10代の不器用に揺れる心を真っすぐ描き出す。
イベントには、4人が夏らしく浴衣姿で登壇。主人公・美波役の上白石は、オーディションについて「監督の作品を観た後はじわーって温かくて前向きな気持ちになれるので元々監督の大ファンで、オーディションのときすごい緊張して“生の沖田監督だ!”って思った記憶がありますね(笑)。だからとてもうれしかったです」と振り返り、沖田監督も「この作品を大切に演じてくれる人に会いたかったのですごくうれしいですね」と答えた。
もじくんを演じた細田は「撮影前のリハーサル期間に、監督から“もじくんらしさは台本にちりばめられてるから細田君らしい感じでいいよ”って言ってもらえたんですけど、でも僕らしさってなんだろうって(笑)、悩んだ記憶はありますね」と自然体の演技に苦労していたことを明かした。
美波の母親を演じた斉藤は、原作者の田島列島も涙したと話している、上白石とのあるシーンについて「私自身もあのシーンのときに、泣きたくなってしまったことを覚えていますね。美波が、というより萌歌ちゃん自身から出てきた空気感と感情がすごい心にしみ入ってきて、演技を超えた感情の揺れみたいなものをちゃんと素直に出してくれたからなんだと思います」と事務所の後輩でもある上白石を絶賛した。
続いて、先行公開から既に話題になっている、美波ともじくんのラストシーンについて。沖田監督は「あの日はクランクアップだったんですけど、スタッフ含めみんなが緊張していて、みんながすごい大切に思いながら撮れたシーンだなって思いますね」とコメント。細田は「美波ちゃんの涙を見てたら僕も泣きそうになっちゃって、監督に『僕も泣きそうです』って言ったら、すごいうれしそうに『泣いちゃえ泣いちゃえ』って(笑)。でも、自分の中でもじくんはここでは泣かないだろうなって思ったので、ぐっとこらえましたね」と振り返った。
上白石は「最初に脚本を読んだ時に、こんなシーンできるのかなって思って、走って笑って泣いて(笑)。でもこの作品のクライマックスで絶対にいい締めくくりにしたいなという思いがあったので頑張りました」と語った。
作品にちなんで高校時代について聞かれると、斉藤は「私は、今でいうところの腐女子系で、漫研の部長で同人誌を作ったりしてた女子高生だったので、今回の美波ともじくんの感じも萌えるものがありましたね」と意外な高校時代を明かした。細田は「僕はMrs.GREEN APPLEさんが今大好きなんですけど、その方たちに出会ったのは高校のときでしたね。だから、高校時代の情景とかは音楽と一緒に覚えてます」と。すると、上白石は「この作品の撮影の時、高校生だったよね? リハーサルのとき制服で佳央太君が来てて、“リアルもじくんだ!”って思ってました(笑)」と語った。
映画の見どころを聞かれると、斉藤は「もじくんとの恋愛模様はもちろんなんですけど、豊川(悦司)さん演じるお父さんと美波の関係にも注目してほしいなと思います」と回答。上白石は「本来昨年公開予定だった私の大切な大切な映画がようやく公開できるということでとてもうれしいです。いろいろ大変なことが多いと思いますが、スクリーンから全身で夏を感じられて、心はこんがりと焼けるような、じんわりと温かくなれるすてきな作品なので、ぜひ大切な方と一緒に劇場でご覧いただければなと思います」と語った。
そして沖田監督が「スクリーンでこの作品を観て夏を感じて、映画の中だけでも夏の思い出にしてくれたらうれしいです」と呼びかけ、イベントは幕を閉じた。
作品情報
映画「子供はわかってあげない」
2021年8月20日(金)全国公開
出演:上白石萌歌、細田佳央太、千葉雄大、古舘寛治/斉藤由貴/豊川悦司
監督:沖田修一
脚本:ふじきみつ彦、沖田修一
音楽:牛尾憲輔
原作:田島列島『子供はわかってあげない』(講談社モーニングKC刊)
企画・製作幹事:アミューズ
配給:日活
制作プロダクション:オフィス・シロウズ
?2020「子供はわかってあげない」製作委員会 ?田島列島/講談社
公式サイト:agenai-movie.jp
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