公開中の映画「浜の朝日の嘘つきどもと」の公開記念舞台あいさつが行われ、高畑充希、柳家喬太郎、大久保佳代子、タナダユキ監督が登壇した。
「百万円と苦虫女」(08)、「ロマンスドール」(20)など多くの話題作を世に送り出して来たタナダユキ監督が、主演に高畑を迎えオリジナル脚本で挑んだ本作。福島県・南相馬に実在する映画館・朝日座を舞台に、東京の映画配給会社に勤めていた福島県出身26歳の茂木莉子(本名:浜野あさひ)が恩師と約束した“朝日座再建”のため、小さな“嘘”をついても映画館を守ろうと奮闘する物語。
老舗映画館「朝日座」再建に奮闘する茂木莉子を演じた高畑は、昨年の自粛期間明けの夏に行われた撮影を振り返り「タナダ監督の映画愛とロケ地・福島の空気感に癒やされました。こんな状況ですが、全国の映画好きの皆さんの気持ちが軽くなって、温かい気持ちなってもらえたらうれしい」と公開に笑顔。タナダ監督も「映画は見てくれる人がいないと完成しませんから」と観客に感謝の思いを伝えた。
「朝日座」の支配人を演じた喬太郎は「普段の高座とは違って、華やかな皆さんとこうしてご一緒できてうれしい。でもこういう舞台あいさつは慣れていません。座らせていただけたらありがたいなあ」と落語家ならではのボケで笑わせた。
高畑と喬太郎の丁々発止のやりとりの見どころの一つ。高畑は「初日から『黙れ、じじい!』というせりふがあって…。ちゃんと事前に『ごめんなさい!』と謝って気にせずにやっていたら、罵倒される師匠の顔がかわいく見えてきて。どんどんエンジンがかかった」といたずらっ子のように報告。
その言葉に喬太郎は「私生活でもしょっちゅう言われていることですから。でも高畑さんのようなかわいい方に言われることはないので、快感でした。この時間がずっと続けばいいと思った」と話し、笑いを誘った。
また「今だから言ってみたいこと」を聞かれた高畑は「撮影中から喬太郎師匠のことを“キョンキョン”と呼びたくて。愛称でそう呼ばれてるとネットで見たんです。でもなかなか呼べなかったので、今日は“キョンキョン”と言おうと意志を持って来ました。そうしたら楽屋で師匠の方から『キョンキョンでいいですからね』と言っていただきました」と粋な気遣いに感謝。高畑は喬太郎のニックネームである“キョンキョン”呼びを「今日、舞台裏で達成しました!」とうれしそうに報告した。
そんなエピソードに照れる喬太郎は、高畑から「呼べてよかった。ね、キョンキョン」と声をかけられると「もう死んでもいい!」と体を折り曲げて赤面。高畑は「1年越しの夢がかないました」と大喜びの様子だった。
一方、大久保は本作のPR活動時の出来事として「高畑さんとの写真撮影になると、カメラマンからバックハグを要求されることがあって。私はなかなかできないのに、高畑さんは躊躇せず後ろからガバッとしてくる。自分の首から加齢臭がしていないかとかドキドキして乗り越えた2ショット撮影…。しんどかった」と自虐。すかさず高畑は「大久保さんはいい香りでしたよ!」と優しくフォローしていた。
最後に高畑は「みんなで今作るべき映画を今作った作品。クスッと笑えるユーモアもありながら、温かい視点でグサッと胸に刺さるところもある。今だからこそ、映画好きをはじめ、多くの方々に見てほしい」と大ヒットを祈願した。
イベント概要
映画「浜の朝日の嘘つきどもと」公開記念舞台あいさつ
2021年9月11日(土)ネスイッチ銀座 シネスイッチ1
登壇者:高畑充希、柳家喬太郎、大久保佳代子、タナダユキ監督
作品情報
「浜の朝日の嘘つきどもと」
公開中
公式サイト:hamano-asahi.jp
公式SNS:@hamano_asahi