10月15日(金)全国公開の映画「燃えよ剣」の公開記念スペシャルトークイベントが、9月24日(木)に都内で開催。主演の岡田准一をはじめ、武井壮、フェンシング男子エペ団体金メダリストの見延和靖、山田優、加納虹輝が登壇した。
本作は、新選組の志士たちの知られざる人生と激動の時代・幕末を司馬遼太郎が描いた国民的ベストセラー歴史小説「燃えよ剣」の映画化。主人公の新選組副長・土方歳三役を岡田が務める。そのほか、土方と運命的な恋に落ちるヒロイン・お雪役に柴咲コウ、土方の盟友である新選組局長・近藤勇役に鈴木亮平、美しき天才剣士・沖田総司役にHey! Say! JUMPの山田涼介、さらに新選組初代筆頭局長・芹沢鴨役に伊藤英明と、豪華俳優陣が集結している。
はじめに、岡田は「この作品は僕自身もすごく大事にしている作品です。激動の時代にあらがった人たちの話になります。『激動の時代をどう生きるか』ということを問われている今の現代に、この映画が公開されるという事にも縁を感じております」と、公開にあたっての心境を語った。
岡田が演じる土方は、剣を持って激動の時代を戦った男。タイトルに“剣”とあるように今回のイベントでは“現代の剣士”であるフェンシング男子エペ団体の3人が登場した。
岡田は、3人のオリンピックの試合について「感動しました! 現代の最強戦士たちというか、『自分たちがここで流れを引き込むんだ!』というような所や、タイミングなどを理解しているのがすごいなと思いました。試合の流れをすごく大事にされているんだろうなと」と、同じ“剣士”の目線で語った。
また、劇中での刀の使い方に話が及ぶと岡田は、「自分も違う武器術とかを習ったりしているのですが…ただ、“突き”というのが難しくて。『燃えよ剣』では最強と言われていた山田(涼介)が演じた沖田総司がすごく“突き”うまかったんですが、危ない技なんです。中学生以上しか打ってはいけないとか、胴を打ってはいけないとか強烈な技術なので、日本ではあまり使われない技を全身でやり合っている。でも、(フェンシングでは)真剣でやり合っているので、本当にすごい技術なんだなと思いました」と感心したことを告白。それを聞いた武井は「武術を鍛錬している岡田くんならではの視点があって、3選手もこの見方をしていただいたらうれしいだろうな」とほほ笑んだ。
また岡田が「見延選手が裏で『エペは総合格闘技なんで』とおっしゃられていて、めちゃくちゃカッコいいなと。そういう感覚で戦っているんだなと思いました」と感心する場面も。そんな見延選手は、映画の感想について「実際の戦闘はこういう感じだったのかと圧倒されて、引き込まれました。岡田さんから『エペは総合格闘技だ』という話が出ていましたが本当にそのとおりなんです。フェンシングも映画のように接近戦があって、剣で弾き飛ばしたりもするので、僕も映画を見ていろいろ学ばせていただきました。新選組の皆さんの生き様は心に響くものがありましたね。まだまだ自分は志足りないなと」と感心しきり。
山田選手が「死を覚悟して戦うことが現代では考えられないので、そこに対して感動してジーンとなりました」と話すと、加納選手も「現代ではけがや殺し合いはないですけど、映画では(そういう戦いが)行われていて。僕も映画のような“生と死をかけた戦い”というものを経験してみたいなと思いました。…絶対できないのですけど(笑)」とコメントし、映画ならではのリアルな戦闘シーンにくぎ付けになったことを明かした。
普段から岡田と親交があるという武井は、映画について「岡田君が武術とかをちゃんとやっているので、リアルな役作りだなと思いました。岡田君は撮影でも、“カメラのレンズがどの種類だから、どれくらいの幅まで映っているのか”という技術も持っていて…」と振り返り、「そういう映像の技術、そして体術や剣術など自身で苦しい思いをして獲得した能力でお芝居をしているんです。そして、さらにエンターテインメントとして、精神的なものや、リアルを超えたものも作っている」と絶賛。さらに、「僕はそんな岡田君をライバルみたいな存在だと勝手に思っていたので。いつか戦えたらなと思いながら見ていました」と続けた。
そんな武術に長けている岡田を『どう倒すか』と聞かれた武井は、「岡田君は狩りを学んだり、総合格闘技など技術を学んでいるので」と、すぐさま“百獣の王”の顔付きになり「でも、WAになっておどろうで歌っている時は腕を上げて脇がガラ空きなんですよ。なので、歌っている時に狙おうと思います」とユーモアたっぷりに回答。それには岡田も「でも僕たち6人いるので。6対1になりますよ」とニヤリと笑った。
また、今回のイベントでは、作品にちなみ“現代の剣術”フェンシングに挑戦した岡田。技を選手らに教えてもらい、すぐにコツをつかんで華麗な剣さばきを披露していた。
最後には、岡田が「映画は昔のレジェンドの剣士たちを見てもらって、世界選手権などは今皆さんが目で見られるものなので、選手たちの戦いを見てもらえればなと思います。映画ではその時代の最高の剣士たちを演じているので、見ていただければ」と呼びかけ、イベントを締めくくった。
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「燃えよ剣」
2021年10月15日(金)全国ロードショー
<出演>
岡田准一、柴咲コウ、鈴木亮平、山田涼介、尾上右近、山田裕貴、たかお鷹、坂東巳之助、安井順平、谷田歩、金田哲、松下洸平、村本大輔 村上虹郎、阿部純子、ジョナス・ブロケ
大場泰正、坂井真紀、山路和弘、酒向芳、松角洋平、石田佳央、淵上泰史、渋川清彦、マギー、三浦誠己、吉原光夫、森本慎太郎、高嶋政宏(※「高」ははしご高が正式表記)、柄本明、市村正親、伊藤英明
原作:司馬遼太郎「燃えよ剣」(新潮文庫刊/文藝春秋刊)
監督・脚本:原田眞人
製作:2021「燃えよ剣」製作委員会
製作プロダクション:東宝映画
配給:東宝 アスミック・エース
公式HP:https://moeyoken-movie.com/