公開中の映画「護られなかった者たちへ」の大ヒット御礼舞台あいさつが行われ、佐藤健、清原果耶、瀬々敬久監督が登壇した。
「このミステリーがすごい!」受賞作家・中山七里の傑作小説を映画化した本作は、東日本大震災から10年目の仙台で起きた不可解な連続殺人事件を軸に、その裏に隠された切なくも衝撃の真実を描く、感動のヒューマン・ミステリー。連続殺人事件の捜査線上に浮上する主人公・利根を佐藤、利根を追う刑事・笘篠を阿部寛が演じるほか、清原、倍賞美津子、吉岡秀隆、林遣都、永山瑛太、緒形直人らが集結した。
10月1日(金)に公開後「2021年を代表する1作」「涙が止まらなかった」など感動の声が続々とSNS上にアップされ、鑑賞後の満足度は驚異の95.4%、口コミ推奨度は94.5%という高評価を受けている。
前回の初日舞台あいさつ(座席率50%で実施)とは異なり、満席で実施された今回のイベント。大勢の観客の前に登場した佐藤は「ここは僕の大好きな映画館なんです! 毎回好きな映画が公開されると、ここの映画館に来ています。このスクリーンでごあいさつできることをうれしく思います」と感激。清原が「こんなにたくさんのお客様がいらっしゃる映画館が久しぶりなので、ちょっと緊張してしまっています」と続くと、瀬々監督は「清原さんも仰っていたように、緊急事態宣言が明けて100%の観客席を見て非常にうれしく思っています。20代の頃名画座でバイトしていました。それほどに映画館が好きなので、ぜひ皆さんも、映画館をよろしくお願いします」とそれぞれ晴れやかな表情で思いを語った。
本作が初共演となった佐藤と清原。佐藤が「満を持して共演させていただきました!(清原は)現場では、あまり人を寄せ付けない感じでしたが… 」と振り返ると、清原は「めちゃくちゃ集中してたんです!」と説明。
そんな佐藤と清原にお互いに聞いてみたいことを尋ねると、清原が「最近新しく生活に取り入れてよかったことありますか?」と佐藤に質問。佐藤は「僕は生活に何かを取り入れないんですよ!(笑)謎解きとかは変わらずしてますが、新しい何かを取り入れるとかはないんですよね。暗いんです…すみません(笑)」と素顔を明かした。
佐藤は清原に聞いてみたかったこととして「まだ未成年でいらっしゃるんですよね。なるほど…。考えられないです! 20代中盤で、もう主演作品を10本以上やってきているような貫禄を、撮影の時から持ってらっしゃったんですが、何ででしょうか?(笑)いろいろな人に意見するときも全く物怖じしないというか、10代というのが信じられないんですが、本当ですか?(笑)」と清原に直球質問。
清原は「佐藤さんの中で、どんなイメージがあるんですか!?」とツッコんだが、瀬々監督も「最初に朝ドラ『なつぞら』を見た時に、最後30代の役をやっていて、びっくりしました! 本当に大人っぽいですよね。秘訣は?」と加勢。清原はそんな2人に「ずっと緊張しているんです、私。動かないくらい緊張していて、堂々としているふうに見えているだけかもしれないです」と。佐藤は「初日舞台あいさつの時も変わらず凛としていたのですが、『緊張しているんです』と言った時はかわいかったですね」と、清原の舞台裏の姿を明かした。
一般客からは「劇中の中で、健さんが素うどんを食べるシーンにとても心が温かくなったのですが、皆さんがこれを食べると元気になる、心があったまるなという食べ物はありますか?」という質問が。佐藤は「おいしいご飯を食べた後の、おいしいお酒に“幸せ!”ってなります! 和食が好きですかね。和食の後においしい日本酒をいただくと“幸せ”ってなりますね」と回答。清原も「私も和食が好きなんですが、かぼちゃの煮物とかほっこりしませんか? うまく作れたときにほっこりします」と語った。
続いて「撮影中、倍賞さんが健さんの髪を切ってしまったそうですが、健さんは気づいてましたか? その後のヘアスタイルに影響はありませんでしたか?」という質問には、佐藤が「撮影が終わった後の取材でみんなが言っていて、初めて知ったんですよね。何も知らされてないです!(笑)構わないけど、切ってないよって聞いてたんで、切られてたんだ! と思いました」と裏話を披露。瀬々監督は「ちょっと(ハサミが)入っちゃったくらいですよ!」と説明した。
さらに「役作りが大変だったと思うのですが、どれくらい役が抜けませんでしたか?」という質問に清原は「役によると思うのですが、入ったという感覚より抜けたという感覚の方が分かりにくい気がします。1年やっていた役を終え、いま次の現場にいるのですが、抜けたかどうか分からないけど、(次の)役を入れようという感じですね」と回答。
佐藤は「僕は入った感覚も分からないですね。よく会う友達とかには“その役だね”と言われるんですが、あまり感覚としてないですね。(海外に行くと抜けるという話もありますが)なんで海外に行くと“抜ける”とかいうのか、理論が分からないですね。飛行機のスピードで抜けるの!?(笑)」と自身の経験を明かした。
そんな2人に瀬々監督は「それは、普段の佐藤さんや清原さんが役に写っているんですよね。全て延長線なんですよね。境目とかそういうものだと思うんです。そこが面白いなと思っていつも皆さんのことを見ています」と持論を語った。
「佐藤健さんへ質問です。劇中の髭が印象的でしたが、ご自身でお髭スタイルはどう思われますか?」という質問に佐藤は「アリかナシで言ったら、アリかな? こんな大画面で見ていただいているので“アリ”ですよね!」と。清原も「撮影時に面と向かっては見てはいないですが、完成した作品を見て、アリですかね。ナシではないと思います!」と賛成。佐藤は「髭や髪形など、今までやっていた役と変わると、安心できます。よりどころと言いますか。私はまだまだなので、髭とかに頼っていますね」と謙遜した。
「ご友人やご家族から映画を見た方からの反響はありましたか?」という質問には「母親が2、3回見てくれたみたいで『いろいろ考えさせるねえ』って言っていました。『利根君かわいそうだねえ』って。母親は皆さんの感想もネットで見ていて、『皆さんからの感想もいいことばかりでうれしいねえ』って言ってました」と母親とのやりとりを明かした佐藤。清原も「親から連絡をもらって『すごい役だったね』と言ってましたね。毎回出てるたびに見てくれているんですが、よかったなと思います」と家族の反応を明かした。
最後に佐藤は「日々生きていて、自分一人で抱えきれないほどの感情だったりモヤモヤだったり、声に出して叫びたかったりするのに言えないことってありますよね。僕は、個人的には芝居で叫んだり怒鳴ったりすることを好んでしないのですが、今回は、皆さんのそういった思いを背負って思いっきり叫びました。いまの苦しい世の中に生きる全ての皆様にこの作品をお届けしたいと思います」とメッセージを送った。
イベント概要
「護られなかった者たちへ」大ヒット御礼舞台あいさつ
2021年10月7日(木)ユナイテッド・シネマ豊洲 スクリーン10
登壇者:佐藤健、清原果耶、瀬々敬久監督
作品情報
「護られなかった者たちへ」
公開中
出演:佐藤健、阿部寛、清原果耶、林遣都、永山瑛太、緒形直人、吉岡秀隆、倍賞美津子
配給:松竹
公式HP:https://movies.shochiku.co.jp/mamorare/
©2021映画『護られなかった者たちへ』製作委員会