池川侑希弥(Boys be/関西ジャニーズJr.)が映画初主演を務める「雑魚どもよ、大志を抱け!」が、2023年春に新宿武蔵野館ほかで全国順次公開されることが決定した。
本作は「百円の恋」「アンダードッグ」(脚本)、「喜劇 愛妻物語」(脚本·監督)や、来秋のNHK連続テレビ小説『ブギウギ』(脚本)などを手掛ける足立紳監督による最新作。「百円の恋」では、引きこもりがちだった30代ニート女性が恋とボクシングに出会い変わっていく姿、「アンダードッグ」では、“かませ犬”に成り下がった中年ボクサーがどん底からはい上がろうとする姿、「喜劇 愛妻物語」では、売れない脚本家と鬼嫁の絶妙なやりとりで爆笑をさらいつつ根底に流れる夫婦愛と、常に欠点だらけで、それでいて愛すべき者たちの織り成す人間賛歌を描き、観客の熱い支持を集めてきた足立。最新作となる「雑魚どもよ、大志を抱け!」は、自身が執筆した小説「弱虫日記」(講談社文庫)を原作に「プライドを必死に獲得しようともがいている少年たち。その姿を今の世の中に問うてみたい」と意欲を燃やす、少年時代の“葛藤と前進”“出会いと旅立ち”を描く感動の物語だ。
本作の主役は、昭和の終わりごろに、ある地方の町で育つ小学6年生男子たち。主人公・高崎瞬(池川侑希弥)は、がんの手術で片方の乳房をなくした口うるさい母親・佳子(臼田あさ美)と多くを語らない父親・作郎(浜野謙太)の下で育つ、仲間たちとのバカな遊びやいたずらに夢中なやんちゃな男子。その瞬の親友たちには、犯罪歴のある父(永瀬正敏)を持つ隆造(田代輝)や、いじめを受けながらも映画監督になる夢を持つ西野(岩田奏)など、さまざまなバックボーンを抱えて苦悩しつつも、懸命に明日を夢見る少年たちがいる。子供同士のシビアな権力争いやいじめを前に、友達を守るために、そして大嫌いな自分と決別するためにも、瞬は勇気を振り絞る。
本作で、オーディションで抜擢されて映画初主演を務めるのは、関西ジャニーズJr.のBoys beで活躍中の池川侑希弥。子供同士の争いや家族の事情に翻弄されながら育つ主人公・瞬の揺れる心情を繊細に演じ切った。
池川は「『オーディションで選ばれました』と聞いた時はうれしかったんですが、初めての映画で主人公の瞬役に決まったと知ったあと、プレッシャーが押し寄せて来たのを覚えています。約1か月間飛騨市での撮影で共演者の皆さんやスタッフさんと共に過ごす中で徐々に不安もなくなって楽しく撮影することができました」とコメントしている。
同級生たちには「CUBE 一度入ったら、最後」(2021)の田代輝、『二月の勝者-絶対合格の教室-』(日本テレビ系/2021)の白石葵一ほか、松藤史恩、蒼井旬、坂元愛登、岩田奏ら、オーディションで選ばれた少年たちがそろい、昭和の地方都市に住む、それぞれ複雑な家庭環境で必死に生きる個性豊かな子供たちを熱演する。そのほか、瞬の母親・佳子を臼田あさ美、父親・作朗を浜野謙太、妹・ワコを新津ちせ、瞬の親友・隆造の父親・真樹夫を永瀬正敏、母親・美奈を河井青葉が演じる。
池川侑希弥(高崎瞬役)コメント
高崎瞬を演じました池川侑希弥です。
「オーディションで選ばれました」と聞いた時はうれしかったんですが、初めての映画で主人公の瞬役に決まったと知ったあと、プレッシャーが押し寄せて来たのを覚えています。約1か月間飛騨市での撮影で共演者の皆さんやスタッフさんと共に過ごす中で徐々に不安もなくなって楽しく撮影することができました。
この映画は、友達に弱い部分を見せられず強がっている主人公の瞬が友達といろいろな経験をして成長していくお話です。どこか自分にもそういう所があるなと思いながら撮影していましたが、主人公の瞬を演じる事で自分自身も成長できたと思っています。
1歩を踏み出す勇気をくれるお話ですので、瞬が自分の殻を破る瞬間をぜひスクリーンで見届けてください!
足立紳監督 コメント
この作品のシナリオを初めて書いたのはもう20年以上も前だ。なんとか映像化したいと思い、いろいろと動き回ったが実現には至らなかった。ぼんやりしている間にものすごいスピードで時代が変わり、いろいろなものの価値観も大きく変化した。価値観をアップデートできない人間はそれだけでもうダメだという空気も感じる。
人間は不完全だからこそ魅力的だと思い、そういう人間ばかり描いてきたつもりだが、それが通用しなくなってきていることもひしひしと感じる。不完全な人間を安易に魅力的だと言ってはいけない時代なのだと思う。それでも手元にあった、そういう人間ばかり出てくるこのシナリオを映像化したいとまだ思っていた。エゴでもあろうが、でもこのシナリオの中には、やっぱり人の大切な部分が描かれていると思えた。僕がとうの昔になくしてしまったプライドというものを、シナリオの中の子供たちは、必死に獲得しようとうともがいていた。そういう子供たちの姿を、今の世の中に問うてみたいと思った。そして、そんな登場人物たちに真摯に向き合って演じてくれた池川君、田代君、白石君、松藤君、岩田君、蒼井君、坂元君たち小学5年生から中学2年生の彼らの姿がとてもまぶしくて、撮影中、何度も目がくらんだ。
作品情報
「雑魚どもよ、大志を抱け!」
2023年春、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
出演:池川侑希弥(Boys be/関西ジャニーズJr.)、田代輝、白石葵一、松藤史恩、岩田奏、蒼井旬、坂元愛登
臼田あさ美、浜野謙太、新津ちせ、河井青葉/永瀬正敏
原作:足立紳「弱虫日記」(講談社文庫)
監督:足立紳(「喜劇 愛妻物語」「14の夜」)
脚本:松本稔/足立紳(「百円の恋」「アンダードッグ」)
音楽:海田庄吾(「百円の恋」「喜劇 愛妻物語」)
製作幹事: 東映ビデオ
制作プロダクション:the ROOM
制作協力:岐阜県飛騨市
配給:東映ビデオ
公式サイト:https://zakodomoyo-movie.jp/
©2022「雑魚どもよ、大志を抱け!」製作委員会