阿部サダヲ主演映画「シャイロックの子供たち」(公開中)より、阿部、上戸彩、玉森裕太が「ヴェニスの商人」解説ナレーションに挑戦した特別映像が解禁された。
原作は累計発行部数60万部を突破した池井戸潤による小説「シャイロックの子供たち」(文春文庫)。池井戸が「ぼくの小説の書き方を決定づけた記念碑的な一冊」と明言し、原点にして最高峰とも言える作品が、満を持して映画化。小説と展開が異なり、独自のキャラクターが登場する完全オリジナルストーリーとなっている。
制作に当たっては、2018年に大ヒットを記録した「空飛ぶタイヤ」の本木克英監督らメインスタッフが再集結。主演の阿部サダヲ、上戸彩、玉森裕太をはじめ、柳葉敏郎、杉本哲太、佐藤隆太、柄本明、橋爪功、佐々木蔵之介と、日本を代表する俳優陣が勢ぞろいした。
本作のタイトル「シャイロックの子供たち」にもある“シャイロック”は、シェイクスピアの有名な戯曲「ヴェニスの商人」に登場する、ユダヤ人であり強欲な金貸しの名前。公開された映像では、本作の重要なモチーフとして本編冒頭と終盤にその舞台劇のシーンも登場する「ヴェニスの商人」について、阿部と上戸、玉森の3人が1分間で内容を解説していく。
「ヴェニスの商人」は、中世イタリアを舞台に恋と商取引を描いた物語。強欲な金貸しのシャイロックは、商人・アントーニオに対し「心臓の隣の肉1ポンド」を担保にお金を貸す。その時莫大なお金を動かしていたアントーニオは契約を結んでしまうが、投資に失敗し金を返せなくなってしまう。
そこでシャイロックが起こしたのが、本作でも劇中劇として登場する「人肉裁判の場」。証文通りとすればシャイロックはアントーニオの「心臓の隣の肉1ポンド」を手にできるが、裁判官は「証文には“血” についての記載がない」とし、「心臓の隣の肉1ポンドを切り取ってもいいが、血を一滴も流してはいけない」という判決を下す。シャイロックはなすすべなく、失意のままに法廷を去っていく…。
ナレーションについては「得意じゃないです、恥ずかしいです」という阿部、「苦手です、よく分かんないですやり方が…」という玉森の“苦手派”と、「ナレーションは大好きです」という“得意派”の上戸。初めて手渡された原稿に軽く目を通し、いざ本番スタート。3人の和気あいあいとした様子もあいまって、楽しく学ぶことができる。
解説映像内の「ヴェニスの商人」舞台劇のシーン(本編)では、登場人物9人の衣装を劇団四季が全面協力。1977年の初演から計200回以上にわたり同劇団の「ヴェニスの商人」上演で使用した衣装を、本作用に再調整し、撮影を行ったという。この豪華なコラボレーションは、池井戸が2017年1月~2021年1月まで同劇団の月刊会報誌「ラ・アルプ」で計60回のエッセイを執筆していたという付き合いから実現したようで、池井戸ファンのみならず、シェイクスピアファン、劇団四季のファンも楽しめる1つの要素として本作に華を添えている。
「ヴェニスの商人」解説動画
作品情報
「シャイロックの子供たち」
全国公開中
原作:池井戸潤『シャイロックの子供たち』(文春文庫)
主演:阿部サダヲ
出演:上戸彩、玉森裕太、柳葉敏郎、杉本哲太、佐藤隆太、柄本明、橋爪功、佐々木蔵之介 ほか
監督:本木克英
脚本:ツバキミチオ
音楽:安川午朗
主題歌:エレファントカシマシ「yes. I. do」(ユニバーサルシグマ)
製作:映画「シャイロックの子供たち」製作委員会
公式サイト:movies.shochiku.co.jp/shylock-movie/
公式Twitter:@shylock_film
©2023 映画「シャイロックの子供たち」製作委員会