2月9日(金)放送の『金曜ロードショー』(日本テレビ系 午後9時~)は、「かがみの孤城」が地上波初放送される。
「本を最もよく知る立場」である全国書店員が選ぶ「本屋大賞」。2018年にその本屋大賞を史上最多得票数で受賞したベストセラー小説「かがみの孤城」。子どもから大人まで幅広い世代からの支持を集め、累計発行部数は200万部を突破した。
そんな多くの人から愛される「かがみの孤城」を、「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「河童のクゥと夏休み」「カラフル」などを手がけ、繊細な心情描写で知られる原恵一監督が劇場アニメ化。
2022年12月に公開されると瞬く間に話題になり、「その真相が明らかになるラスト15分に心震えた」「日常生活や仕事で上手くいかないことがあっても、本作を見たら前向きな活力や元気がでる作品だった」など感動のコメントが寄せられ、大ヒット。日本アカデミー賞の優秀アニメーション作品賞にも選ばれた。
学校での居場所をなくし、不登校となり部屋に閉じこもっていた中学生・こころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始める。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた。
さらに「オオカミさま」と呼ばれる狼のお面をかぶった少女が現れ、「城に隠された鍵を見つければ、どんな願いでもかなえてやろう」「ただし、願いをかなえられるのはこの中の1人だけ」と告げられる。期限は約1年間。戸惑いつつ、心通わせながら7人は「鏡の中の城」で鍵を探す。
作者がもともと本格ミステリー作家ということもあって、謎解き要素が多く散りばめられていることも本作の魅力。鏡の中の城にこころを含め7人を招き入れたのは、オオカミのお面を被った謎の少女。「鍵を見つければ願いがかなう」という鏡の中の城のルールの他にも、ヒントも教えてくれる。あどけない一面やかわいらしい一面も出てくることも。その目的が何なのか、正体は誰なのか。そもそも正体があるのか。すべてがミステリアスな存在となっている。声を演じるのは芦田愛菜。お面で表情が見えない分、せりふにどういった感情を乗せるべき悩みながら演じたそう。
また、宮殿のような内装、大きな暖炉の部屋、大理石の床などが特徴的な「鏡の中の城」。どこかファンタジックな異世界に集められた7人は、ここで「願いのかなう鍵」を宝探しすることになるが…。そもそもなぜこの7人が選ばれたのか。これも映画全体を通しての大きな謎として解き明かしていくことに。
この城をデザインしたのは「攻殻機動隊SAC」シリーズのキャラクターデザインなども務めたアニメデザイナーのイリヤ・クブシノブ。原監督は城の内装をデザインしていくにあたり、ヨーロッパの城を知るイリヤの視点が欲しかったそう。
そして城の中で、同じ時間を過ごしながら、話をしていくにつれて、心が打ち解ける7人。そしてあるとき1人を除く全員が、同じ中学校の生徒であることが判明。同じ学校であれば、現実世界でも会えるのではないかと期待するが、現実世界の中学校に登校してみても7人は会うことができなかった。節々がどこか噛み合っていない会話…そこにヒントがあるのか。彼らは現実世界で出会うことができるのか。
絡み合う7人の人生…、オオカミさまの正体…、全ての謎が解けると、心動かされる感動のストーリーが明らかに。青春群像劇×謎解きミステリーでありながら、不登校となっている子ども、友人関係にままならなさを感じている人や、居場所がないと悩む人たちに、寄り添う感動作となっている。
番組情報
『金曜ロードショー』
「かがみの孤城」
日本テレビ系
2024年2月9日(金)午後9時~11時9分
原作:辻村深月「かがみの孤城」(ポプラ社刊)
監督:原恵一
脚本:丸尾みほ
声の出演:當真あみ、北村匠海、吉柳咲良、板垣李光人、横溝菜帆、高山みなみ、梶裕貴、矢島晶子、美山加恋、池端杏慈、吉村文香、藤森慎吾、滝沢カレン、麻生久美子、芦田愛菜、宮﨑あおい
©2022「かがみの孤城」製作委員会