1月12日(金)に公開された映画「ある閉ざされた雪の山荘で」の公開記念舞台あいさつが行われ、重岡大毅、間宮祥太朗、中条あやみ、岡山天音、西野七瀬、堀田真由、戸塚純貴、森川葵、飯塚健監督が登壇した。
本作は“国民的作家”である東野圭吾が1992年に発表した「ある閉ざされた雪の山荘で」の実写映画化作品。登場人物が全員役者であり、彼らが挑む新作舞台の主役の座を懸けたオーディションの最終選考が“大雪で外部との接触が断たれた山荘”という架空の密室空間で行われる設定で、書籍発売当時大きな話題となった。
ところが映像化については、トリックや人物描写の複雑さから不可能と長年思われていたことに加え、東野自身も「想像もしていなかった」と語るように、今回の実写映画化の仕上がりに不安を覚えていたことを明かしている。しかし試写での鑑賞後、「それは全く杞憂でした」と言い切り、映画の完成度の高さを絶賛。原作者も「見事」とうなるサスペンス・エンターテインメントが誕生した。
映画を見終わった観客の前に登壇した一同。まずは主演を務めた重岡が「すごく熱気を感じます」と緊張気味にあいさつ。これに隣に立った間宮が「扉の前で『行くぞ!』と言っていたわりには、しゃべるのか、お辞儀するのか、テンションが合っていなくて」と裏話を明かすと、重岡は「ふわふわしてます」とはにかんだ。
宣伝時のインタビューで話せることが少なかったという間宮は「見終わってくれた皆さんの前でしゃべれるというのはすごくありがたいし、うれしいなと思っています。(公開初日も)満員のお客さんで、すごく雰囲気のいい劇場だったと聞いて、うれしく思っています」と感謝。
重岡は見終わった観客に「どうやった?」と投げかけ、「早く言いたかったんですけど、ずっとしゃべれなかったから、今日何しゃべろうかなと思って」と、檀上ギリギリまで前のめりになって反応をうかがい、「反響が反響を呼ぶから!」と力強く作品をアピールした。
原作の東野圭吾のファンだという中条は「原作ファンでも原作を見たことない方も楽しんでいただけているんだなとすごく感じています」と語り、謎解きが好きだという西野は「原作を知らないまま台本を読んで、全然分からなくて、かなりびっくりした記憶があるので、きっと同じような体験を皆さんもスクリーンでしてもらえたのかなと思っています」と思いを明かした。
ここで、お気に入りのシーンや撮影の裏話などを語っていくことに。森川は「私は参加してないんですけど、みんなが家の間取り図のようなマップ上を歩いて、それぞれ何をしているか分かるシーンは、台本上になかったし、基本的に映画とかドラマは誰か1人が映っている時に他の誰かがどこで何をしているか分からないのに、それが描かれていて新しいな、斬新だなって思いました」と明かすと、重岡が「確かに特殊だったよね(笑)。いつもと現場が違くて、現場間違えたかと思った」と。
続いて堀田は「私はいろんな人をかき乱している役で、雅美(森川)と温子(堀田)の殴り合いのシーンがあって。撮影初日に『お久しぶりです』で殴り合って」と明かすと、森川も「馬乗りになりましたよね」と笑顔で振り返った。
戸塚が「みんな探り合っている中、唯一くだけたシーン」とラジオ体操のシーンを挙げると、重岡が「現場では無音の中でやっていたんですよ。音を聞いて体操しているはずだから、お互いギリギリの視界で、手が風を切る音とかを頑張って聞いて合わせた」と裏話を披露した。
重岡はフランベするシーンを挙げ、「思いっきり前髪が焦げて(笑)。僕気付いてなかったんですけど、人から大きい声で『くさ!』と言われて見たら、髪の毛をフランベしてしまって、チリチリになっていて(笑)。ヘアカットしたんですけど、皆さん気づかなかったでしょ?」とハプニングを明かした。
現場では撮影の合間にキャッチボールが行われていたことも明かされ、間宮が「『空き時間にキャッチボールなんてして楽しいの?』って言っていたよ」と岡山が参加せずに女子トークに混ざっていたと語ると、岡山はその出来事が思い出せないようで「僕、その時の記憶ないです」とタジタジに。そんな岡山を重岡が間宮の陰に隠れながらいじっていた。
中条は山荘に入って、外を見るシーンを挙げ、「それまで何も降っていなかったんですけど、本当に雪が降って来て、1人だけテンションが上がって、勝手に運命を感じてしまった」と明かすと、西野は「スタッフさんが降らせているのかと勘違いしてました。みんなのいい表情を撮るためかと」と。
飯塚監督は、重岡演じる和幸と、間宮演じる本多が外で話しているシーンを上げ、「間宮君が笑っている顔が好きで、間宮君が笑っているカットを中心に編集してつなごうとしたら、すごくビールを飲んでいる人になってしまって。これはまずいと思って、ちょうどいい感じに直しました(笑)」と編集での裏話を明かし、これには重岡と間宮も笑顔を見せた。
そして、入場者プレゼントのカードを登壇者と観客が一斉に開封する場面も。カードを見て感激する中、森川が「あんまり見せられないけど、スマホの裏に入れたりしてもいいかも」と提案すると、重岡も「いいかも!」と賛同。しみじみとカードを見つめ「いろいろ思い出す」と笑顔を見せた。
最後に重岡が「映画に関わってくれているチームの方がいて、こうやって見てくれている方がいて、これは当たり前じゃないなというのをすごく感じました。いろんな人のいろんな思いが乗っているので、本当に見に来ていただいてありがとうございます。すごくうれしいですし、幸せです。たくさんの方に見ていただけることを願って、ワクワクしながら過ごしたいと思います」と語り、イベントを締めくくった。
作品情報
「ある閉ざされた雪の山荘で」
全国大ヒット公開中
出演:重岡大毅
中条あやみ、岡山天音、西野七瀬
堀田真由、戸塚純貴、森川葵
間宮祥太朗
原作:東野圭吾「ある閉ざされた雪の山荘で」(講談社文庫)
監督:飯塚健
脚本:加藤良太、飯塚健
音楽:海田庄吾
主題歌:「FICTION」(WEST.)
製作幹事・配給:ハピネットファントム・スタジオ
制作プロダクション:ファインエンターテイメント
公式サイト:https://happinet-phantom.com/tozayuki/
X/Instagram/TikTok:@tozayuki_movie
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