Little Black Dressの1stアルバム『浮世歌』が配信リリース!ライナーノーツを公開

音楽
2021年05月12日

「双六」
必死で突き進もうとするも、生来の生真面目さと消し去ることができないコンプレックスによって、いつも“フリダシ”に戻ってしまう——。17才のときに書いた「双六」は、彼女の真摯な生き方と音楽に対する強い気持ちが刻まれている。“フリダシに戻ることは新たなスタート”というメッセージを込めたこの曲は、気付いたことでLittle Black Dressの始まりの歌。“歌謡ロック”というスタイルを確立した記念碑的な楽曲だ。

「愛まみれ」
語り掛けるように歌われるのは、“あなたの目を見つめて愛を伝えたい”という純粋な思い。ときには鋭い言葉を放ってしまうけれど、本心はいつもあなたへの愛に溢れている、そんな真っ直ぐな気持ちが伝わるバラードナンバーだ。音数を抑えたアレンジ、素朴なメロディとともにゆったりと響くボーカルも絶品。一つ一つの言葉に豊かな感情を込め、手渡すように歌うスタイルからは、シンガーとしての確かな才能が伝わってくる。

「名もなき花 feat.栗コーダーカルテット」
リコーダー、テューバ、アコギ、鈴の音が素朴な思いを呼び起こし、まるで童謡のような旋律、慈しみに満ちた歌声によって、どこか懐かしい情景が頭のなかに浮かんでくる。栗コーダーカルテットをフィーチャーしたこの曲は、生楽器の響きを活かしたオーガニックな手触りの楽曲。道端に咲く小さな花をモチーフに“すべての存在は愛おしく、かけがえのないもの”というメッセージを届けてくれる歌詞も素晴らしい。

「ちょーかわいい」
この曲の主人公は、“流星のように儚げな魅力”を持った女の子。ガレージロックをポップに昇華させたサウンドとともに、ちょっとワガママでチャーミングな女の子象を描き出したナンバーだ。「ちょーかわいい」というサビのコーラスが気持ちよく響くこの曲は、ライヴでも大人気。遊び心に溢れたアレンジや挑発的な(?)ボーカルなどを含め、Little Black Dressの音楽性の広さを実感できる楽曲と言えるだろう。

「優しさが刺となる前に」
弦楽器のエキゾチックな旋律で幕を開ける、3拍子のバラードナンバー。切なさと憂いを帯びたメロディ、そして、他者の妬み、裏切りに怯えながら、愛を知らないまま生きる女の子を描いた歌詞が溶け合い、聴く者の感情をしっかりと揺さぶる。具体的なエピソードを抑え、日々の生活のなかで感じる痛みや葛藤を掬い上げる歌詞には、時代や流行を超えた普遍性がたっぷり。ソングライターとしての豊かな資質を証明する名曲だ。

「妖精の詩」
映画『女たち』のイメージソングに起用されたこの曲は、荒木一郎氏の1974年の楽曲「妖精の詩」のカバーバージョン。流麗なストリングス、可憐なピアノのフレーズを加え、昭和歌謡の名曲の新たな魅力を引き出すことに成功している。“二人で駆けた恋のあの日”を思い返しながら、静かな幸せを通い合わせる姿を映し出すボーカルは、まさに絶品。寂しさ、愛らしさ、儚さといった繊細な感情を伝える歌声に酔いしれてほしい。

(文:森朋之)

リリース情報

1st Album「浮世歌」
2021年5月21日(水)配信

配信リンク:https://nex-tone.link/lbd_ukiyouta

WEB

公式サイト:https://littleblackdress.website/

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